光アライアンス 2021年7月号 PDF版

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光アライアンス 2021年7月号 PDF版

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■特集:光導波路技術の最前線〜光導波路を使いこなす〜
○平面光波回路を用いた光周波数基準リピータ
/日本電信電話(株)/郷 隆司・赤塚 友哉・小栗 克弥・橋本 俊和/東京大学/香取 秀
光情報通信分野で実用化されてきた平面光波回路(PLC)は、精密な光位相検出を必要とする最先端科学にも応用できる。本稿では、次世代の時間・周波数標準の候補である光格子時計の遠隔周波数リンク用に開発したPLC光周波数基準リピータについて紹介する。

○オンボード・オンチップインターコネクトのためのポリマー光導波路
/慶應義塾大学/石榑 崇明
三次元コア配線を容易に形成できるポリマー光導波路の作製法「モスキート法」により作製した、オンボード・オンチップインターコネクトのための三次元光導波路(マルチコアファイバのためのfan-in/out導波路、シリコンフォトニクスチップのためのテーパコア導波路型スポットサイズ変換器)について紹介する。

○ポリマー光導波路を用いた光電気ハイブリッドパッケージ技術
/(国研)産業技術総合研究所/天野 建
機器の高性能化のためにパッケージ上に光素子を配置する(Co-package optics)が世界中で検討されている。我々はポリマー材料を用いた光電気ハイブリッドパッケージ技術を研究開発しており、本稿でその成果を紹介する。

○光コム・光周波数標準におけるPPLN導波路の応用
/横浜国立大学/洪 鋒雷/徳島大学/吉井 一倫
PPLN導波路技術は光コムや高度な光時計の研究開発をサポートしている。本稿では、光コム・光周波数標準研究分野におけるPPLN導波路の応用について解説し、連続発振するレーザーの波長変換および光コムの広帯域化について紹介する。

■特集:光を使用した医療の可能性を探る 2
○アミノレブリン酸を用いたがんの光線力学診療
/高知大学/中山 沢・山本新九郎・福原 秀雄・井上 啓史/東京工業大学/小倉俊一郎
幅広いがん種において、アミノレブリン酸投与後にプロトポルフィリンIXの蓄積が認められる。ポルフィリンに蛍光能と活性酸素発生能があることを利用して、診断や治療に応用されている。本稿では、そのメカニズムと泌尿器領域における展開について紹介する。

○上部尿路腫瘍に対する光線力学診断とレーザーを用いた尿路内視鏡治療
/関西医科大学附属病院/中尾 一慶・吉田 崇・松田 公志
尿管や腎盂から発生する上部尿路腫瘍の標準治療は、悪性度に関わらず根治的腎尿管全摘除術である。一方、近年の医療機器の進歩により、腎温存を目的とした尿路内視鏡手術が、特に低悪性度の限局腫瘍を中心に低侵襲治療として注目されつつある。しかし、手術機器や手技の標準化が不十分であることや、高い再発率などの様々な問題点がある。本稿では、上部尿路腫瘍に対する新たな光力学診断やレーザーの有用性について、我々が取り組んでいる内容を紹介する。

○光感受性色素とイムノトキシンを用いた新規がん治療法(iTAP法)の開発
/日本医科大学/浜窪 隆雄
光照射により、これまでのがん抗体医薬の効きめを飛躍的に高める手法を開発した。本技術は、超高齢化社会おいて、より侵襲性が低く、副作用を抑え、機能を温存して社会生活の質を保つ治療法を提供する。

○画像強調内視鏡システムNBI(Narrow Band Imaging)を用いた耳鼻咽喉科領域の表在癌に対する内視鏡診断と治療
/高知大学/山田 高義・羽柴 基・兵頭 政光・内田 一茂
NBIは、拡大内視鏡と併用することで食道表在癌の診断能を向上させた。この診断学は、困難であった耳鼻咽喉科領域の表在癌の早期発見、診断にも応用され、消化器内視鏡医と耳鼻咽喉科医の連携のもと、低侵襲な内視鏡治療が可能となり機能温存に寄与している。

○悪性神経膠腫に対する光線力学的診断と光線力学的療法
/(国研)国立がん研究センター中央病院/大野 誠・成田 善孝
悪性神経膠腫の手術において、安全かつ最大の摘出を行うために、光線力学的診断および摘出腔周囲に浸潤した腫瘍細胞に対して光線力学的療法が行われており、本稿では、これらの原理と実際の臨床応用について紹介する。

○ペインクリニック領域における光線療法
/京都府立医科大学附属病院/上野 博司
低出力レーザー照射などの光線療法には、優れた鎮痛効果を有する。光線療法は、痛みを伴わない非侵襲的な治療法であり、副作用もほとんどないため、ペインクリニックの臨床では他の治療と併用して、様々な痛みの治療に用いられる。

■解説
○極端紫外域高次高調波フェムト秒パルスの微小集光によるサブミクロン加工
/東京大学/本山 央人・岩崎 純史・三村 秀和・山内 薫
極端紫外域の超短パルス光を近赤外フェムト秒レーザーの高次高調波光として発生させ、高精度集光ミラーを用いて半値全幅で1μm以下に集光した。本稿では、集光ビームをSiウエハ上のNi薄膜に照射し、微小集光領域においてNi層を除去できることを紹介する。

○回転型可変焦点モアレメタレンズ
/東京農工大学/岩見健太郎
メタマテリアルを応用した超薄型レンズ“メタレンズ”が近年注目を集めている。本稿では、2枚のレンズを相対回転させることで、凸から凹まで幅広い可変焦点を実現するモアレメタレンズにいて紹介する。

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