日工の技術雑誌

プラスチックス 2020年6月号
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S2006

プラスチックス 2020年6月号

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■特集:統計でみるプラスチック産業の一年 〜2019年プラスチック産業統計資料集〜
2019年のプラスチック原材料生産量は、前年比 △1.6%の10,504千トンと減少を続け、四半期毎の生産量は9四半期連続で前年同期を下回り、また、製品生産量も△2.4%の12,529千トンとマイナスに転じ、すべての四半期で前年同期を下回りました。本特集では主要樹脂および製品の2019年の動きをまとめて頂きました。

○JPIF2019年統計資料集/概況
/日本プラスチック工業連盟/岸村小太郎
2019年の国内プラスチック原材料生産量は、前年比△1.6%と減少を続け、四半期毎の生産量をみると消費増税後の第4四半期の落ち込みが目立つ。また、製品生産量も△2.4%とマイナスに転じ、特に第4四半期の△5.3%が目立つのはこれも消費増税の影響とみられる。本稿では2019年プラスチック産業の動きを概観する。

○ポリエチレン
/石油化学工業協会/飛田利雄
低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンの生産出荷動向は、前年に対し、定修系列数の減少による増産要因から生産は微増となる反面、出荷は減少することとなった。出荷は低密度、高密度ポリエチレンともメイン用途のフィルム分野の用途の伸び悩みが続き、このほかの用途でも低密度ポリエチレンでは、射出成形、電線被覆、高密度ポリエチレンでは射出成形、繊維、パイプ等の分野で前年を下回ることとなった。特にフィルム分野は、定修に伴う国内供給に制限があったことから主にフィルム用途に用いられる輸入レジンの増加が見られた後、2019年も微減にとどまり、ある程度の輸入品が定着しているとともに、輸入品を加えた内需全体でも2019年は、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンいずれも減少することとなった。

○ポリプロピレン
/石油化学工業協会/飛田利雄
ポリプロピレンの生産、出荷動向は一昨年末の大型プラントのトラブル停止から、定修の重なりから需給バランスとしてはタイトな状況が続いてきたが、2019年は供給面でのこれらの制約もなくなり、生産、出荷とも増加に転じ始めた。特に、2019年は10月からの消費税の増税前に、輸送機械を中心とした駆け込み需要増加に後押しされ、メイン用途の射出成形分野の出荷が増加することとなった。しかし、第4四半期以降に関しては、増税に伴う需要も剥落しはじめるとともにフィルム分野、押出成形分野の出荷も前年並み乃至は微減にとどまる場面が見られることとなった。国内需要としては、輸入品の増加を国内からの供給で代替する形となったが、需要規模としては、ポリエチレンと同様に減少に転じることとなった。

○ポリスチレン樹脂
/日本スチレン工業会/後藤英明
2019年の生産は前年を上回ったが、出荷は2年連続して前年を下回った。国内出荷と輸入品を含めた国内総需要でも前年を下回り、68.0万トンとなった。国内外の景気動向を注視している。プラスチックリサイクルについては、サプライチェーン全体で連携しながら解決に向けて進んでいくことを期待している。

○ABS樹脂
/編集部
2019年ABS樹脂出荷量は通期で34万2,336トンで、前年比89.9%であった。このうち国内用途が68.4%を占める。また、2019年国内用途別出荷実績は、耐候用、一般機器用途が微増であった他は軒並み減少の結果となった。

○塩化ビニル樹脂
/塩ビ工業・環境協会/城田英之
2019年の塩化ビニル樹脂は生産・出荷とも前年比でプラスとなった。内需は前年比若干マイナスとなったものの、輸出が東南アジアの旺盛な需要により大幅増加したことにより内需減少分をカバーした。オリンピック需要は収束したが、今後は、都市部の再開発、インフラ維持・更新のための公共工事、2025年開催の大阪万博、災害復興等による需要が予想される。

○メタクリル樹脂
/石油化学工業協会/飛田利雄
米中貿易摩擦の影響の表面化から、中国からの米国向けの雑貨、家電、自動車関係の輸出減少に伴う需要低迷があったとともに供給面でのブレーキがかからず、市況は悪化。加えて、2019年から中国、韓国等での新増設計画もあり、需給状況は緩和方向に進むものとされながらも世界的な需要の底堅さは続く見通し。国内では、ACH(アセトンシアンヒドリン)法によるMMAモノマープラントでは、アクリロニトリルの稼働が儘ならない状況下にあり、MMAモノマーの生産は前年並みとなるもPMMAの生産は、前年を下回ったほか、出荷においても国内向け、輸出とも振るわず、むしろ、海外生産設備での拡充の動きへと移行しつつある。

○ポリエチレンテレフタレート
/ポリマーテク研究所/葭原 法
経済産業省化学工業統計によると、2019年の繊維用途を除いたポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂生産量は、約36.5万トンと前年比で6.97%減少した。財務省の貿易統計によると、2019年にPET樹脂は、89万8,000トン輸入され、6万トン輸出された。2019年も大きな輸入超であった。また、PET樹脂の需給関係に、輸出入品やリサイクル品が大きな影響を持っている。

○液晶ポリマー
/ポリプラスチックス(株)/二ノ倉英樹
液晶ポリマーは、その耐熱性、高流動性が高く評価され、特に電子部品用射出成形材料として広く使用されている。本稿では、液晶ポリマーの市場動向と最新の技術開発の動向について述べる。

○ポリカーボネート樹脂
/コベストロジャパン(株)/高頭健一
プラスチックの約40%が使い捨てプラスチックであり、主な用途は包装である。一方で、電気・電子製品寿命の短縮化は、環境に深刻な影響を及ぼしており、2016年には、世界各国で4,400万トンを超える電気・電子製品の廃棄物が発生している。これは一人当たり約6kgということになる。本稿ではリサイクルポリカーボネートの現況を述べる。

○ふっ素樹脂
/編集部
2019年の原料ふっ素樹脂の国内生産量は31,912トン、国内出荷は29,702トン、輸入11,298ン、輸出24,939トン、内需15,061トンとなった。ふっ素樹脂製品の品目別出荷額の内訳をみるとふっ素樹脂の金額が100%の加工品Aが24%、50%未満の複合品である加工品Cが15%を占めている。

○軟質塩化ビニル樹脂(軟質塩ビ)製品
/日本ビニル工業会/長草一人
2019年は、政治・経済が大きく揺れ動く中、海洋プラスチックス問題など、軟質塩ビ業界にとって非常に厳しい状態が続いた。その厳しい経済状況の中、ビニルレザーとストレッチフィルムは、前年比プラスとなり、特に、ビニルレザーは、4年連続して前年比を上回る出荷量となった。

○プラスチック板
/編集部
2019年のポリカーボネート平板・波板および硬質塩化ビニル平板・波板の生産出荷動向を述べる。ポリカーボネート波板においては32波が生産の93%を占め残りが特派となった。硬質塩化ビニル平板においては工業用途が62%を占める。輸出は5%程度である。

○塩化ビニル管・継手
/塩化ビニル管・継手協会/山口秀美
2019年度の硬質塩化ビニル管の生産累計は23万1,424トン、硬質塩化ビニル継手の生産累計は、2万2,520トンで ある。 2019年度の硬質塩化ビニル管の出荷累計は、22万7,232トン、硬質塩化ビニル継手の出荷累計は、2万2,293トンで、2019年度の出荷量は、前年度より微減と予想される。

○ポリオレフィンフィルム
/日本ポリオレフィンフィルム工業組合/中村好伸
2019年のポリオレフィンフィルムの出荷状況は、低密度ポリエチレンフィルムが32万3,332トン(対前年比99.9%)、高密度ポリエチレンフィルムが16万8,985トン、ポリプロピレンフィルムは、5,997トン(対前年比91.8%)、合計では49万8,314トン(対前年比99.8%)となった。

○ポリプロピレンフィルム
/編集部
2019年の延伸ポリプロピレンフィルムは内需が22万4,970トンで前年比5.4%減。輸出3,617トンで同31.4%。合計22万8,407トンで前年比6%減。一方、無延伸ポリプロピレンフィルムは内需が15万6,448トンで前年比1.5%減。輸出5,766トンで同2%増。合計16万2,610トンで前年比1.4%減であった。

○ポリウレタンフォーム
/ウレタンフォーム工業会/平松利夫
2019年のポリウレタンフォームの生産・出荷実績統計を示す。また、ポリウレタンフォーム業界として抱える課題と対応について紹介する。

○発泡スチレンシート
/発泡スチレンシート工業会/草西 稔
発泡スチレンシートの2019年暦年の出荷量は10.4万トンで対前年比98%となった。90%以上が空気(10%以下の材料)でリデュースとリサイクルが最も進んだ素材であり、発泡技術で資源の消費とCO2負荷が共に小さく環境適性の高い素材である。

○PETボトル
/PETボトルリサイクル推進協議会/浅野正彦
PETボトル用の樹脂需要は、2018年(暦年)74.2万トンで対前年比5.9%増。これは、清涼飲料等(7.7%増)の好調によるものであった。2018年度のPETボトルリサイクル率は84.6%と目標値の「85%以上の維持」に若干及ばなかったものの、引続き世界トップレベルのリサイクル率を維持している。

○発泡スチロール
/発泡スチロール協会/鈴木高徳
2019年の発泡スチロール(EPS:ビーズ法発泡ポリスチレン)の原料出荷実績は、12万8,150トン(国産原料118,055t、輸入原料10,095t)で、前年比98.4%。建材・土木、農業部門は、前年を上回出荷実績であった。リサイクル率は2018年、90.8%で4年連続90%台を達成した。

○電線・ケーブル
/(一社)日本電線工業会/星野久子
電線需要は、銅電線の出荷量は69万7千トン、アルミ電線出荷量は3万トン、光製品は、2019年は4,071万km。被覆材のハロゲンフリー化の進展やエコ材の開発、産廃棄削減等に有効な環境配慮設計への取り組みなどが今後の電線・ケーブルの被覆材としてのプラスチック材の需要に変化を与えるとみられる。

○炭素繊維
/編集部
2018年の炭素繊維出荷量は前年比19.2%増の24,755トンと大幅に増加し、統計開始の1991年比で約5倍の規模に拡大した。期中では上期、下期ともに前年同期を下回った。国内出荷は航空宇宙および産業用途が増加し、全体で前年比9.3%増となった。輸出は主力の産業用を中心に航空宇宙用、スポーツ用のいずれも増加し、全体で22.1%増となった。輸出比率は79.8%と前年比1.8%上昇した。

○可塑剤
/可塑剤工業会/山崎英夫
可塑剤は、材料に柔軟性を与える添加剤で、主に塩化ビニル樹脂に多く使用され、社会や暮らしの中で幅広い用途で使われている。2019年の可塑剤の生産量としては25万8,960トン(前年比で2.8%減少)、出荷量としては25万6,923トン(前年比で3.8%減少)となった。

○廃プラスチックの処理
/(一社)プラスチック循環利用協会/半場雅志
2018年の廃プラ総排出量は891万トンで、そのうち有効に利用された廃プラ量は750万トンであった。廃プラの有効利用率は、実態としては前年に比べ1ポイント増であったものの、処理処分に係るフロー図係数の見直しの影響により、結果的に2ポイント減の84%となった。

○不織布
/日本不織布協会/北洞俊明
世界3拠点の統計をもとに、成長している日本、アジアおよび世界の不織布の現状を解説、先端的な繊維製造技術とあいまっての不織布製造技術お呼びその製品動向、そして今後の展開に関してレビューする。

■一般記事
○〈解説〉/機能性高分子フィルムの市場動向を発表
/(株)富士キメラ総研

■連載
○プラスチック成形における不安定流動の制御 第79回
/藤山ポリマーリサーチ/藤山光美

○大自然を科楽する 第50回
/青野哲士

○これ、プラスチックで作りました 第31回
/天昇電気工業(株)/結城和久

○助っ人工業デザイナーの独り言 第62回
/(株)H&Adesigners/鈴木英夫

○特許侵害調査応用編(後編)
/プラスチックコンパウンドコンサルタント/鷲尾裕之

○世界のバイオプラスチックは今 第30回
/ITIコンサルタント事務所/猪股 勲

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