E1601
■テクニカルレポート
○高性能ガス突き簡易熱媒ポイラ「ねつばいくん(SN-20GH)」
/サムソン/高畠重俊・柴田慎太郎
新型「SN-20GH」は、熱出力233kWクラスでは業界で初めてボイラ効率90%の達成と燃焼比例制御システムの採用などで運転効率を大幅に向上させるとともに、多缶設置により大容量熱媒システムを容易に構築できる“とことん省エネ”熱媒ボイラである。本稿では新ボイラの特徴など紹介する。
○低温ガス化実パイオガスエンジンによる発電
/群馬大学/木村翔平・秋元亮哉・ゴンザレス ファン・荒木幹也・志賀聖一
バイオマスを低温ガス化して得られた実バイオガスを燃料として、火花点火ガス機関発電システムを運転したときの性能と燃焼の特性を明らかにした。天然ガスでの運転に比べて、サイクル変動が低く、正味平均有効圧力が0.4MPa以下であるにもかかわらず、最大の正味熱効率は30%を超えるなど、実バイオガスが希薄でかつ希釈した燃焼に適していることが明らかになった。
■エネルギー事情
○バイオマス活用・リサイクルは適正に行われているか
/北海道大学/松藤敏彦
バイオマス活用やリサイクルは、常に環境に優しいとは限らない。本稿は、有機物の保有エネルギー、施設におけるエネルギー収支、システムの総合効率、物質回収のエネルギー節減効果、ライフサイクル的健全性をキーワードとして、技術やシステムの良さを考える。
○国際ガス連盟(lGU)のレポートに見る天然ガスの展望
/中東アナリスト/大先一正
国際ガス連盟は、天然ガスには2050年に向けて世界で最も重要なエネルギー源となる機会があるが、そのためには一層のコスト低減や再生可能エネルギーとのシナジー効果の発揮等に取り組むことが必要との考え方を明らかにしている。
○エネルギー白書2015から見る化石燃料資源の動向
/東京ガス/奥田誠
2015年7月に資源エネルギー庁から公表された「平成26年度エネルギーに関する年次報告書(エネルギー白書2015)」について概要を紹介すると共に、化石燃料資源(石油、天然ガス、石炭)の輸入量や価格などに注目して、それらの動向を解説する。
■フィールドレポート
○東京ガス立川ビル(アースピル立川)における省エネルギーへの取り組み
/東京ガス/栗原孝好
自社敷地内の複数建物を統合・整理し、地上5階建、延床面積約8,500m2の中規模事務所ビルへの建て替えを実施した。再生可能エネルギーの積極的な活用、高効率設備の採用、建築的な環境配慮等、建て替えにあたっての省エネルギーへの取り組みを紹介する。
○省エネ・節電支援システム「楽省!BEMS」の運用実績
/東京ガス/和田祐介・雨宮俊
エネルギーの有効活用、低炭素社会の実現に加えて、近年は、節電、光熱費低減に対するニーズが高まっている。なかでも、民生用分野ではエネルギー消費量が大幅に伸び、その対策が喫緊の課題となっている。当社は、民生用の中小規模施設をメインターゲットとした省エネ・節電支援システム「楽省! BEMS」を開発した。「楽省! BEMS」の特長は、電気設備だけではなくガスエンジンヒートポンプ(GHP)や吸収式冷温水機、温水ボイラ、マイクロコージェネレーション(ジェネライト)などのガス設備をオールインワンで制御できることである。本稿では、「楽省! BEMS」を導入してから1年間が経過した建物での制御手法や運用実績について報告する。
○小浜温泉におけるパイナリ一発電事業
/洸陽電機/井手大剛
長崎県屈指の温泉地である雲仙市の小浜温泉で、温泉熱を利用したバイナリー発電事業を地域と共同で実施。事業化にあたり、県外の企業が地元にどのようにして受け入れられたのか。取り組み内容や、技術的な課題およびその対処などについて紹介する。
■連載:中国のエネルギー問題9
○中国の化石燃料を中心としたエネルギー事情について3
/(元)慶藤義塾大学/吉武惇二
中国は天然ガスの調達面において、国産ガスに加えて、中央アジア、ミャンマー、ロシアからのパイプラインによる輸入、および沿海部におけるLNG輸入が可能であり、地理的な優位性を持っている。従って、中国は過度の石炭依存から天然ガスへのエネルギー・シフトを図り、環境保全に貢献すべきである。
■随筆:Hey y'all! Hot'lanta(アトランタ)からの便り8
○アトランタ「食」にまつわるエトセトラ
/東京ガス/篠塚由
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