日工の技術雑誌

超音波テクノ 2015年7-8月号
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U1507-08

超音波テクノ 2015年7-8月号

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■特集:超音波技術で測る
○高分解能音響ビデオカメラを用いた鳥類の採食行動がハス生息密度に及ぼす影響の計測
/東京大学/水野勝紀・浅田昭
近年、MHz帯域の超音波を利用する高分解能音響ビデオカメラが浅瀬水域の環境調査に応用され始めている。本稿では、「濁水中に生息するハス分布密度の計測と渡り鳥の採食行動がその分布密度に及ぼす影響の把握」をするための音響計測手法を紹介する。

○超音波AEを用いた植物のストレス応答測定
/埼玉大学/蔭山健介
植物の茎部にAEセンサーを取り付けるとキャビテーションに伴う超音波AEを検出可能であり、植物体内部の状態に関する情報を得ることができる。本稿では、超音波AEを用いて灌水時の乾燥ストレスに対する植物の応答を数値化する試みを紹介する。

○超小型・長寿命水中音録音装置の開発
/(株)アクアサウンド/笹倉豊喜
当社では、さまざまな水中音を録音する水中録音機を開発している。本稿で紹介したこれらの装置が海棲哺乳類や魚類の研究者の研究の役にたてることを心より願っており、今後もよりよい製品の開発に取り組んでいく方針である。

○フォノニック結晶構造体による平面音響レンズの集束特性
/神奈川大学/土屋健伸
フォノニック結晶構造で構成された平面板は、ある周波数帯で負の屈折率を持つため音響レンズに利用できる。本稿では、フォノニック結晶構造による平面音響レンズの集束特性を時間領域差分法によって求めた。さらに試作レンズを作成し集束音場を測定して解析結果と比較した結果を報告する。

○FDTD法による大規模音場解析と音空間レンダリング
/同志社大学/土屋隆生
音波の波長に対して伝搬距離が数千から数万倍となるような大規模な音場解析を取り上げ、FDTD法による実用的な解析のためのアプローチをアルゴリズム(CE-FDTD法)とハードウェア(GPUクラスタ)の両面から解説する。また、解析例として、音空間レンダリングの実施例を紹介する。

■特集:最近の圧電材料と超音波デバイス
○垂直なMPBを有する非鉛系圧電セラミックス
/富山県立大学/藤井正・唐木智明
非鉛系圧電セラミックスの特性向上の有効な指針として、MPB組成の活用が挙げられる。鉛系のチタン酸ジルコン酸鉛と同様、非鉛系でも正方晶と菱面体晶の物質をエンドメンバーに選び、さらに第3成分を加えた3元系を考える。第3成分の組成によりMPBの傾きを調整でき、ほぼ垂直なMPB組成を見出すことが可能である。

○電気熱量効果の固体冷却素子への応用
/湘南工科大学/眞岩宏司
電場により試料の温度を変化させる電気熱量効果を利用すると、効率が高く、静穏に動作する小型の冷却素子が作製できる。冷却の仕組み、材料特性と電気熱量効果の関連、単結晶、セラミックス、ポリマーの測定結果を紹介し、材料面での研究課題を示す。

○ポリ尿素圧電膜を用いたモーションセンサ
/東京工業大学/田原麻梨江・中村健太郎
ポリ尿素圧電膜を用いた片持ち梁センサと3軸加速度センサの製作・評価について紹介している。基板材料の弾性限界以上の変形を加えても線形性を有していること、加速度を3軸に分離できること、リソグラフィ技術を用いた微細なセンサ実現への可能性について述べている。

○超音波発生装置およびそれを搭載した設備機器
/三菱電機(株)/藤原奨・小前草太
製品を構成する薄膜材の周囲や内部に傷が生じている場合、製品形態への成型時や製品の使用中に、異音発生や部分的な応力負荷による製品損傷などを引き起こしている。品質向上の観点から、部材段階で傷の発生を抑えるのは当然の事であり、例えば、太陽光発電用の太陽電池セル及びウエハのように薄膜材で有れば有るほど傷を新たに作らせないためにも「非接触」による傷検知が重要に成る。この非接触での検知を行うために、強力な音圧を放射可能な超音波素子を用いて、「音波による空気の振動(=音響流とも略す)」で薄膜材を音波(音響)加振して、クラック部分で発生する微細な摺動による音放射を高周波帯域(超音波帯域)で検出することで、セル及びウエハに存在している微小な外部及び内部に存在するクラックを事前に検知する手段を開発した。本稿ではその基礎的な取り組み例を紹介する。

○高音速薄膜装荷による縦型漏洩弾性表面波の低損失化
/山梨大学/垣尾省司・松倉史弥
SAWデバイスの高周波化に有利な伝搬モードである縦型漏洩弾性表面波に対して、LiNbO3基板上に高音速薄膜であるAlN薄膜を装荷した伝搬特性を評価した。伝搬損失が1/10に減少するなど、バルク波放射に起因する損失が大幅に低減した。

■解説
〔超音波計測〕
○音響共鳴現象を利用した音速が未知の薄膜の膜厚計測
/長岡技術科学大学/松谷巌・齊藤崇允・大沼清・桑原敬司・他
ソフトマテリアルを対象とした厚さ計測が要求されている。従来方法では、既知の音速情報が必要なため、音響特性が不均一な物質には適用できない。そこで本稿では、音響共鳴現象と超音波パルスエコー法を組み合わせて、音速と厚さを同時計測する手法を示す。

○ALD-Al2O3に埋め込まれた多結晶シリコンナノワイヤーの光音響分光による研究
/防衛大学校/宮尚・守本純/東京工業大学/宮島晋介/科学技術振興機構/加藤慎也
MAE(Metal-assisted Etching)を用いて作製した多結晶シリコンナノワイヤーアレイの光音響分光(PAS)測定を行った。分光透過率から吸収特性は求められなかったが、PAS法なら簡便に求めることが可能である。

〔物性・評価〕
○圧電素子光熱変換分光法を用いた多接合型太陽電池におけるキャリア再結合断面プロファイル測定
/宮崎大学/福山敦彦・杉本泰士・村上匠・相原健人・碇哲雄

半導体p-n接合を積層させた多接合太陽電池の高効率化には、どのセルでエネルギー損失が生じているかを非破壊的に評価する必要がある。本研究では光熱信号の周波数依存性からキャリアの熱エネルギー損失を評価し、トンネル接合や界面での非発光再結合が支配的であることを明らかにした。

〔医用超音波〕
○肺体血流比を超音波で評価する
/北里大学/本田崇・石井正浩
肺体血流比とは、おもに短絡路を有する先天性心疾患において、容量負荷を定量化するための指標である。超音波での肺体血流比評価は非侵襲的であるという長所がある。本稿では実際の評価方法を、臨床で用いる際のピットフォールに触れつつ概説する。

○ハイドロホン感度校正法の高周波化
/産業技術総合研究所/松田洋一
超音波診断で用いられる高周波超音波の音圧振幅を定量的に評価するため、光干渉法によるハイドロホン感度校正の高周波化を行った。音源には小型広帯域振動子を使用し、40MHzまでの帯域で遠距離音場での校正を実現した。

○生体精緻観察のための2光子光音響イメージング
/京都府立医科大学/山岡禎久・松哲郎
光イメージングは高コントラストに生体を画像化できるが、深部観察は困難である。光音響(光超音波)イメージングはその弱点を克服するための技術である。本稿では、生体深部高空間分解観察のための2光子吸収と融合させた新しい技術について紹介する。

〔超音波基礎〕
○MPS法によるRayleigh波解析とその精度の検討
/富山大学/佐藤雅弘
筆者らは、MPSの波動解析への拡張について研究している。スカラー波について、安定条件や速度分散特性に関した解析的に明瞭な検討を行った。弾性波においては、すでに数例の研究がある。しかし、境界条件の精度の検討がない。そこで、本稿では境界条件、特に自由境界条件の設定とその精度に関する検討を行った。

■連載
○PZT系圧電セラミックスとその超音波応用 第4回
厚み辷り振動子とフィルタ応用/リードテクノ(株)/高橋貞行

○海洋音波伝搬の基礎知識 第2回
音の伝わる方向を線で表す/鎌田弘志

○強力超音波を支える圧電素子と発振回路 第2回
強力超音波発振器とBLT、PZTの整合回路/(株)日本サーキットデザイン/稲葉保

○超音波プローブの進化がもたらす検査・計測ソリューションの広がり 第4回
エアプローブ/ジャパンプローブ(株)大平克己

■研究室紹介
○山梨大学大学院総合研究部垣尾研究室/山梨大学/垣尾省司

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