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■解説
○インフラ維持管理路ロボットの技術開発の動向
/経済産業省/岡本健太郎
現在、政府が重要施策として取り組んでいる、インフラ維持管理ロボットの技術開発プロジェクトに関し、背景と概要について解説する。
○CIW認定制度/日本溶接協会 溶接検査認定委員会
信頼性の高い非破壊検査結果を継続的に得るためには、非破壊試験方法、合否判定基準、検査要員個人の資格だけでなく、検査要員が当該溶接構造物に精通し、しかも豊富な経験を有している上に、検査要員が所属する検査会社が適切な品質マネジメントシステムを構築し、検査技術者の資格管理、検査業務の管理、検査設備及び機器の管理などを行う体制が整っていることが必要である。CIW認定制度は、そうした検査会社を認定する制度である。
○軌道形状の検査技術/鉄道総合技術研究所/古川敦
軌道は列車走行にともなって徐々にその形状を変えていくため、その検査技術は車両の安全かつ円滑な走行のために重要である。このため様々な検査装置が、多くの機関によって開発されている。本稿では、軌道変位やレール凹凸に関する最新の検査技術について解説する。
○ACMセンサの原理と最新事例/シュリンクス/鈴木智康
ACMセンサは絶縁層で隔てられた二つの異種金属から構成される。両金属間に水膜が連結すると腐食電流が流れる。この電流は卑な金属、例えば炭素鋼などの腐食速度に対応する。また、腐食挙動に影響を与える濡れ時間や付着海塩量の情報も同時に知ることができる。
○水晶の圧電効果を利用した力センサ/日本キスラ一/大関宏夫
本稿では、水晶の圧電効果を利用して力を測定するセンサの測定原理および特徴を解説する。加えて、その力センサから得られる情報に基づき、製造工程の監視および制御を行った例について紹介する。
■法規・規格
○ボーイングの特殊工程サプライヤ管理の取り組み
/ボーイングジャパン/後藤祥子
本稿では、特殊工程(熱処理、化学処理、複合材、非破壊検査等)を担うサプライヤに対するボーイングの特殊工程サプライヤ管理の取り組みについて紹介する。
■検査機器
○各種プラント設備で活用される光学式水素ガス検知技術
/村上技研産業/村上功・浅井信輝
本稿では、水素ガスを検知するためにセラミクス(WOxなどの薄膜)の光学変化(ガスクロミック)を使用し、光ファイバで検知点と制御部を遠隔化できる光学式水素ガススイッチのセンサ技術の概要と製品について紹介する。
■連載
○最新のセンシング/マニピュレーション融合化技術 13
MOS制御知能を搭載した加工ロボットによる除染処理技術
/岡山大学/石山新太郎・見浪護
福島原発事故後、大量に発生・保管されている高濃度汚染がれきの減容化対策として、表面研削による除染によるクリアランス化も今後重要度を増すものと考えられる。そこで、前報9、10で紹介したMOS制御知能により爆発等により不定型化したコンクリートや鉄塊の形状を遺伝的アルゴリズム(GA)で自動認証するとともに、この対象物表面を力センサーを用いない力制御ロボットにより高精度・高効率で研削することで表面除染を行い、再利用コンクリートや鉄塊を生産するための表面研削の実験的検証を行った。
○溶接と非破壊検査 6
切欠きと非破壊検査 その2/九州工業大学/加藤光昭
本稿では、非破壊検査を適用上の注意点と基本、外観検査の重要性、並びに、表面及び表面近傍の欠陥の検出、及び内部欠陥の検出に用いられている主な非破壊試験方法の概要について述べる。
○設備配管の劣化現象と診断手法 3
劣化診断方法と防食対策(前編)/須賀工業/竹田喜一・中村勉
本稿では、適切な設備機能の保全維持を目的に、設備配管の劣化の程度と範囲などを把握するために必要な劣化診断の調査方法について報告する。
■特集:インフラストラクチャーで活用される検査・診断・保全技術 3
○インバリアント分析技術による新しい設備監視/日本電気/相馬知也
本稿では、インバリアント分析技術の概要と、その応用である大規模プラントの障害予兆監視について、コンバインドガスタービンの予兆検知について事例を基に解説する。
○あらゆる種類のモータの診断と予知保全/ドーワテクノス/安部裕史
誘導・同期、サーボ、AC、DCを含むあらゆる種類と容量のモータ、及び変圧器や発電機の健康状態を、非通電(オフライン)で徹底的に分析することができる高精度モータ診断器「ALL-TEST PRO 5」と予知保全の必要性について紹介する。
○ひずみ計測による疲労劣化の検知技術を開発/IHI/宮崎信弥
本稿では、老朽化が進む社会・産業インフラの健全性を維持するための、疲労劣化検知技術の概要を解説し、遠隔地からの常時モニタリング手法を紹介する。
○社会インフラのモニタリング技術
/オムロンソーシアルソリューションズ/中尾寿朗
近年、社会インフラの高齢化が進み維持管理の重要性が注目されており、ICT技術を活用する取り組みが本格化している。本稿では社会インフラモニタリングの現状と課題を整理し、その対策としてセンサ技術を用いた監視手法について現状と将来像を紹介する。
○MIC電子加速器によるCT検査/光子発生技術研究所/前尾修司・山田貴典
/近江みらくるセンター合同会社/尾崎健人・長谷川大祐
/立命館大学/山田康成
MIC6はマイクロトロン型電子加速器であり、本来は卓上型放射光源MIRRORCLEの電子源として用いているが、それ単体でもX線CT用光源として高い性能を有する。本稿では特にMIC6-CTシステムの性能評価として、密度差測定を行い良好な結果を得たので報告する。
○インフラストラクチャーの維持管理へのICTとデータ分析の活用
/構造計画研究所/為広尚起
インフラ維持管理のICT利用による高度化を、それらを活かすデータ分析技術と併せて述べる。「従来型目視点検の高度化」と「構造ヘルスモニタリングの導入」という二つの方向性がある。
■製品ガイド
○厚さ計・膜厚計
※ご注意
・CD-Rでの販売となります。
・紙媒体からスキャンした画像データをpdf化しております、元の誌面に起因する汚れ、歪み、またスキャナの不調によるかたむき等はご容赦ください。