/日本工業出版(株)/

■特集:金型に求められる最新加工技術
<総論>日本のものづくりと金型の展望/KMC/佐藤声馨
これからの金型製作には、不具合を極力減らすために金型初期品質の向上、量産移行時に立ち上げをスムーズに行うこと、生産停止を起こさない金型品質・メンテナンス、が求められる。それを実現するため、新たな知識の「電承システム」が必要とされる。ここでは、各種の「電承システム」で何ができるかを具体的に紹介するとともに、それによって実現する新しい日本型の「スマートエンジニアリング」を展望する。

○大面積電子ビーム照射による金型表面特性向上技術
/岡山大学/岡田 晃・岡本康寛
金型における手磨き工程は、従来から高能率化が課題となっている。ここでは、この課題を解決する技術として注目される、大面積電子ビーム照射による金型の表面仕上げ技術を取り上げ、その原理から、加工の実際、さらに将来動向までを解説する。大面積を均ーに短時間に仕上げるだけではなく、耐食性、離型性の向上も期待されている。

○金型材料(工具鋼)の最新動向/九州工業大学/日原政彦
さまざまな要求に応えて、多くの金型材料が用意されている。ここでは、主としてプラスチック成形、プレス、熱間用などの金型に使用される工具鋼について、材料それぞれに解説するとともに、それらの熱処理、表面処理などの周辺技術を含めた動向について解説する。

○プラスチック金型鋼の高速鏡面加工技術
-PCD工具による鋼材の加工事例-/牧野フライス製作所/山口哲郎
3次元形状の金型を鏡面加工するため、エンドミルのような切れ刃を成形せずに、半球形状に成形したPCD工具を独自に作成した。この工具をマシニングセンタに適用して各種材料の加工を行い、その特性を調べた。その結果、高い加工面粗さ、またcBN工具で加工した場合に比べて加工時間、加工面粗さの大幅な向上を図ることができた。

○放電加工機の最新技術動向
-放電加工機の最新高生産性・最適制御技術と加工事例-
/三菱電機/神谷聖人・柿花尚志
高付加価値金型の製作には、高度な放電加工機とその使用技術が欠かせない。ここでは、油ワイヤ放電加工機の特長と加工事例、また形彫り放電加工機の最新技術とグラファイト電極の加工について具体的に紹介する。

○金型製作の高度化を支える計測技術/レニショー/大場達史
高度金型製作のために、高度な計測技術が要求されている。非接触測定も普及しつつあるものの、要求精度やワークの状態により、接触式が採用されるケースが多い。ここでは、5軸加工機対応をはじめ、多種のプローブとその使い方を紹介する。

○次なる金型加工技術を支える新・デジタルマシニング環境の構築
/データ・デザイン/今田智秀
生産/加工現場のデジタル化に伴い、CAMの概念が少しずつ拡大しており、現在のCAMには、「知識化」、「自動化」、「集約化」が求められている。さらにそれらを統合した運用モデル「デジタル生産技術の支援システム」が必要とされる。

■特別企画:INTERMOLD 2014 出展製品ガイド
○工作機械
○工具・ツーリング
○システム、CAD/CAM・制御機器
○計測・工作用機器、その他関連機器
○小間配置図
○出展者リスト

■連載
○新技術・新商品開発の着眼発想 第2回
「さまざまな角度から多面的にものを見る」
/飯田教育総合研究所/飯田清人
ここで取り上げるのは、「多面的複眼」。精密な分析眼だけでは、全体像の把握ができない。それに対して
「多面的複眼」により、全体的な大きな流れを把握することができる。その手法を具体的に解説する。

○海外技術動向
「ウォータジェット加工、マイクロ領域への微細化に向けて」
/Patrick Waurzyniak/Senior Editor/翻訳協力:上智大学 SLO
これまでの、アブレイシブ・ウォータジェット(AWJ)は、切削加工や、レーザ加工に対して、有利な加工分野で活用されていたものの、その分野は金属板の切断など、高い精密さが要求されるものではなかった。ここでは、高精度なマイクロ加工へ提供できるAWJの最新動向を解説する。

※ご注意
・CD-Rでの販売となります。
・紙媒体からスキャンした画像データをpdf化しております、元の誌面に起因する汚れ、歪み、またスキャナの不調によるかたむき等はご容赦ください。