■解説
〔入力・出力〕
監視カメラを新たな領域へと導く新開発IPELA ENGINE
/ソニー(株)/今野 上知郎・風間 亮太
監視用途向けに開発された高視認性映像技術を中心に、最新の技術をふんだんに盛り込んだIPELA ENGINE。その開発の狙いと盛り込まれた技術群の詳細な解説をお届けする。
〔ディスプレイ〕
Plenoptic原理を用いた裸眼立体ディスプレイ/(株)ニコン/岩根 透
マイクロレンズアレイ光学系―Plenopticsの原理-を用いた裸眼立体表示装置を作成した。これは、三次元表示装置としては従来のIPタイプとハード構成はほぼ同一であるが、三次元立体ではなくいわゆる像面を再生するものである。具体的にはPlenoptic cameraによる撮影で得られた畳み込み2D像を3D像面へとレンズアレイでデコードする形式を持つ。本実験装置により視認角度が広く視覚矛盾のない立体
像を観察することができた。
〔基礎研究〕
多様な環境下における視覚特性の理解と効果的な表示手法
/鹿児島大学/大塚 作一・木原 健
人間の視覚特性は画像や映像の表示技術にとって非常に重要である。本稿では、視覚特性の複雑さと対処法の一端を紹介する。
■特集:ラインセンサカメラと注目のソリューション
ラインセンサカメラを用いたトンネル変状検査システム
/(公財)鉄道総合技術研究所/鵜飼 正人/(株)ジェイアール総研情報システム/下田 一也
トンネル覆工表面の高精度な展開画像を、低コストで効率的に撮影できる、ラインセンサカメラを中心とした撮影装置「トンネルスキャナ」を開発し、実用導入を行った。トンネルスキャナの概要を中心に、画像処理手法を用いたトンネル変状の自動検出や、検測車への搭載など、新たな展開について述べる。
ラインセンサカメラを用いたパンタグラフの接触力計測
/(株)明電舎/庭川 誠・渡部 勇介・田林 精二
/(公財)鉄道総合技術研究所/池田 充・小山 達弥
電気鉄道の架線の保全には、 架線とパンタグラフの間に作用する接触力の測定が重要である。海外では接触力の許容値を定めた国際規格に基づいた架線の保全がなされており、接触力測定の重要性が増している。本稿では、ラインセンサカメラでパンタグラフを撮影しこの画像を処理して接触力を測定する技術を紹介する。
農業用水路やトンネルなどの調査診断システム
/日本工営(株)/藤原 鉄朗・中山 宣洋/(株)ウォールナット/高岩 庸博
農業用水路の効率的な維持管理を目指し長大な水路を調査・診断する技術として、壁面連続画像計測システムの開発を行ってきた。本稿ではシステムの概要(CCDラインカメラ法に注視)と対象施設に適用させる為の改良点、実証試験の結果と今後の課題について報告する。
シート外観検査装置の事例紹介/(株)シー・シー・デー/千倉 翔一
本稿では、パターン印刷されたシートの外観検査装置を紹介する。本システムは、エンコーダの導入や、シェーディング補正式の動的算出により、安定した画像入力を実現している。検査は、キズ汚れ検出、パターン印刷の不良検出、寸法測定の3項目を実施している。
Chromasens(クロマセンス)社のカラーセンシングテクノロジー
/Chromasens GmbH/Markus Schnitzlein/(株)シムコ/吉川 茂男
ドイツのChromasens社は、カラーセンシングに特化し、18年以上にわたり技術の高いカラーラインカメラ、画像処理システム、照明・レンズなどの光学機器の設計開発し、世界中に提供し続けている。今回は、カラーラインカメラを使った高いカラーセンシング技術とアプリケーション事例を紹介する。
ラインセンサカメラ市場の標準価格を変えてゆく/(株)リンクス/高橋 良平
本稿では、BASLER社の低価格戦略により革新的な低価格化を実現したracerシリーズの開発背景について紹介する。
エリアを撮る“ラインスキャンカメラ”の仕組み
/(株)アド・サイエンス/田山 浩史
あまり知られていない「ラインスキャンカメラ」の仕組みを解説する。エンコーダと呼ばれる機器を利用することで、“大解像度”かつ“長大な被写体に強い”ラインスキャンカメラを使い慣れたエリアスキャンカメラのように利用する方法を知って頂きたい。
CMOSリニアイメージセンサを搭載した高速・高解像度ラインスキャンカメラ
/竹中システム機器(株)/宮下 邦幸
本シリーズ製品は大型液晶テレビ用LCDパネル、スマートフォン用小型高解像度LCD表示装置、プリント基板などの検査用画像入力機器として、近年益々期待されるラインスキャンカメラの高性能化要求に応えるものである。本稿では本シリーズ製品の特長と動作の概略について解説する。
ラインスキャンを様々なアプリケーションに/テレダイン・ダルサ(株)
本稿では、Teledyne DALSAの最新ラインスキャンカメラ、Piranha4を用いていくつかのケースを考察する。
LINE SCAN CAMERA「XCM16K80SAT8
/日本エレクトロセンサリデバイス(株)/柳澤 好輝
当社は産業用カメラを開発して37年、画像処理の目として弊社のカメラは数多くのシステムに採用されている。2008年に業界初の自社製CMOSラインスキャンカメラのXCMシリーズを開発発売して数多くの御採用を受けている。今回はそのシリーズのCMOS16,000画素のカメラの開発している2機種を紹介する。
■シリーズ
日本インダストリアルイメージング協会(JIIA)活動報告<第10回>
本シリーズではJIIAの役職者の皆様にご登場いただき、設立の経緯や各分科会の活動について、インタビュー形式で紹介している。今回は、CameraLink分科会主査 福井 博氏に話を聞く。
■製品ガイド:最新!ラインセンサカメラ
(株)アド・サイエンス/伊藤忠テクノソリューションズ(株)/(株)エーディーエステック
/(株)エクセル/(株)シーマイクロ/(株)シムコ/竹中システム機器(株)
/日本エレクトロセンサリデバイス(株)/NOK(株)/浜松ホトニクス(株)/(株)リンクス
■コラム:マルコーニの彼方へ 144
○オリンピック、力と美と金の祭典/ヤマネコ