/日本工業出版(株)/

■特集:高性能林業機械による生産効率化
○高性能林業機械による生産効率化/林野庁/高井秀章
平成32年時点の国産材の供給量を現在の2倍程度に増加させることを目標として、緩傾斜地におけるハーベスタとフォワーダによる林
内走行システムの普及、急傾斜地における架線系作業システムの効率向上及び低コストな木質バイオマスの収集・運搬が重要な課題となっている。

○林業機械重点製品の特長と役割/キャタピラージャパン(株)/児玉高志
当社の高性能林業機械であるプロセッサ、ハーベスタ、スイングヤーダ仕様機をはじめ作業現場、用途に応じた作業が可能なテレスコハーベスタ、ロングリーチグラップル、ハイウォーカ仕様機等の林業機械を紹介。

○安全への取り組み/コベルコ建機(株)/玉井正浩
林業機械に要求される課題として、「生産性」と「安全性」の両立が重要と考えられる。高い作業性を実現するために利用される「油圧ショベル」本体の稼働環境の特性を考慮した、現状での安全対策を装備を中心に紹介する。

○林業機械重点製品の特徴と役割/住友建機(株)/見坂正義
当社では、国内の林業市場向けにフィンランドのKESLA社製のハーベスタを装着した高性能林業機械を取り扱っている。ハーベスタ2
クラスと3機種の本体との組合せにより計6機種とラインナップも豊富である。日頃よりユーザーの声に耳を傾け、ニーズに応えられる製品開発をしている。

○高性能林業機械から進化した先進林業機械/IHI建機(株)/崎綾信
安全で搬出効率が良い国産林業専用フォワーダを目指し、機械を開発した。走行スピードが速いことから、採算が取れなかった長距離搬出で活躍が期待できる。林野庁が国内外の先進林業機械を導入し、検証・改良を行った補助事業でF801が導入された。

○林業の機械化・レンタル化へ向けての弊社の役割/(株)レンタルのニッケン/応縁団太郎
高性能林業機械も漸く全国的に普及をしてきた昨今、レンタル需要も徐々にではあるが高まっている。林業業界におけるレンタル会社の取り組み段階は、レンタルによる機械化の啓発時期から、本来の目的である「機能」を貸し、顧客メリットを見出すフェーズへの変換期を迎えている。林業業界に対しどのような「機能」を提供し、深堀した提案をしていくのか、当社の役割と使命について記す。

○イワフジの高性能林業機械とその特長/イワフジ工業(株)/川崎智資
林業のなかの素材生産作業に活躍する高性能林業機械には様々な機械がある。当社は高性能林業機械全機種を扱っており、その時々の要望にあわせて開発をおこなっている。それぞれ機種別にその働きと機能そして特長について紹介する。

○ウオタニフォワーダAK-33の特徴と役割/魚谷鉄工(株)/松岡幸治
現在、日本の山林作業に求められている「必要な山に必要な機械を」から開発された当社フォワーダAK-33は作業道に搬出、造材された材を積み込み、土場などまで搬出する作業を1台で行う。日々の作業で安全かつ効率的な作業を求められるなかで開発・改良されたAK-33を紹介する。

○ドイツHBC社製ラジオ無線リモコンを使った林業作業機の
安全かつ効率的で快適な操作/HBC-radiomatic japan(株)/藤井友子
林業分野では、高性能林業作業機の中でも特にウインチの操作をラジオ無線で行うことにより、集材作業の効率化を図っている。ドイツHBC 社製ラジオ無線リモコンが日本の林業現場でどのように使われているかを紹介する。

○高性能林業機械の特徴と役割/オノデラ製作所(株)/小野寺力
紹介する機械は、林道を造るのに最適な「ロギポックル」、簡単にウィンチ作業を行える「スパイダーグラブ」、山道をぐんぐん進むフォワーダの「金次郎」、曲がり材等を製紙チップやバイオマスの原料・製品化してくれる「チッププラント」を紹介する。

○繊維ロープを使用した集材用地引ウインチ/(株)南星機械/草野喜行
林業の素材生産現場では車両系に加え架線系の集材方式の導入が見直され始めている。当社は架線系簡易集材装置のスイングヤーダ・単胴地引ウインチにワイヤーロープに替わる繊維系のロープを普及させることにより、労働負荷低減・作業効率の向上に貢献する。

○林業用ハイブリッドアタッチメント
/松本システムエンジニアリング(株)/松本良三
フェラーバンチャザウルスは刃物による立木伐倒・グラップル・路網作設の3つの作業を1台で行うことができる林業用のハイブリッドアタッチメントである。本稿では、このフェラーバンチャザウルスの特徴と性能、及び現場における作業の実績について紹介する。

○貴重な森林資源をムダなく利用/緑産(株)/藤井満
燃料用や、ボード、製紙パルプ等広範な利用に適した良質な切削チップを安価に生産し需要が高まる木質チップの安定供給を可能にする「ウッドハッカー」。未利用資源の有効利用に道を開く「クランボー」、共に森林国日本の持続可能な発展に貢献。

■技術資料
○建設機械と地盤支持力との関係/旭化成ホームズ(株)/伊集院博
戸建住宅等の小規模建築物の建設現場で使用される建設機械を敷地内に設置する場合でも、設置させる地盤の硬軟(支持力)を評価することが重要となる。地盤評価の方法として、戸建住宅を対象に広く採用されているスウェーデン式サウンディング試験や建設機械を活用することによって、評価することも有益と考える。

■製品紹介
○放射線遮蔽キャビン付きフォークリフト/三菱重工業(株)/佐藤真
福島第一原発内の放射線に汚染された大量の瓦礫を処理するため、放射線遮蔽キャビン付きフォークリフトを緊急開発した。重厚キャビンで放射線を98〜99%遮蔽。特殊フィルタとキャビン与圧で汚染物質の侵入を防ぐ。放射線環境下での有人施工を可能とした。

■業界情報
○2011年11月度　建設機械出荷金額統計/(社)日本建設機械工業会