日工の技術雑誌

環境浄化技術 2009年4月号 PDF版
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環境浄化技術 2009年4月号 PDF版

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■特集:上・下水道の維持管理を支える計測技術
○上下水道の維持管理を支える水質計測技術の現状と動向/京都大学/田中宏明

この半世紀に上下水道事業はめざましく発展してきた。そしていずれの事業も「建設」から「管理」に重点が移行しつつあり、より効率性と信頼性の高い維持管理を行うため、計測、制御、自動化技術がますます重要となってきている。本稿では上下水道事業で活用されている水質を中心とした計測技術の内容を概説する。


○においセンサの活用について/東京都下水道局/新井美智穗

下水道施設の臭気対策として活性炭は不可欠であるが、適切な交換時期を判定するのが難しい。今回、一般家庭の空気清浄機などに使われている金属酸化物半導体式ガスセンサを用いた簡易な臭気測定器を作成し、脱臭用活性炭の寿命判定に向けた実験や下水道施設での臭気対策に活用ができるかの実験を行った結果、良好な計測結果が得られたので報告する。


○原水水質連続監視装置と突発水質事故対応/大阪府水道部/伊藤 保・齋藤方正・小田原光宏・上野秀樹

大阪府水道部では、取水口の直上流で不法投棄事件が発生したのを機に毒物連続監視モニター(愛称:コイセンサー)と、有機溶剤などの揮発性有機物質の監視用であるガスクロマトグラフ自動連続監視装置(愛称:ゆうきセンサー)を新たに開発した。本報では、ゆうきセンサーの仕様・構成、稼働上の知見・改良点、本装置による検出を基にした突発水質事故対応事例について報告する。


○下水処理施設運転支援ツールの開発/JFE技研/山口東洋司・宮田 純/JFEエンジニアリング/大橋一聡

水質モニタリング装置としては電極センサなどを用いるものや、ポンプなどで試料水を揚水してフローセルに通しながら吸光強度を測定するものなどがある。しかし、これまでの装置は接触型であり、メンテナンスが煩雑になるため、必要最小限の利用に止められてきた。特に、処理前の都市下水などを対象として接触型の装置を用いると、短時間の間に接触部に生物膜が形成され、正しいモニタリングができなくなり、実用化されることはほとんどなかった。そこで本研究では、新規に開発した非接触型水質モニタリング装置を実際の下水処理場に設置し、流入水質のモニタリング試験を実施した。


○原水用クリプトスポリジウム自動監視装置の開発/メタウォーター/田中良春

水道事業体ではクリプトスポリジウムなどの耐塩素性病原虫の汚染検査が行われているが、その検査は大量の試料水を用い、煩雑な操作で熟練を要する方法であり、迅速に浄水プロセスへ反映することは難しい。筆者らは少ない量の水道原水を短時間で、高頻度な測定が可能な原水用クリプトスポリジウム自動監視装置の開発を進めており、その概要を報告する。


○膜破断検出装置の実機場での破断膜検出事例/東芝/村山清一・城田昭彦・納田和彦・相馬孝浩・山田 毅

膜ろ過プロセスは、耐塩素性病原微生物のクリプトスポリジウム対策技術の一つであり導入数も年々増加しており、今後ますます大規模化が進んでいくことが予想される。筆者らは一般的な手法である膜ろ過水濁度から膜破談検出を行う方法でなく、加圧空気を供給し漏れ出す空気流量から膜破断を高感度に検出する方法の開発を進めてきた。東京都水道局深沢浄水所にて稼働している膜破断検出装置は、2008年12月で稼働後6年2ヶ月になった。導入後、膜の破断を2回検出した。今回はその検出事例について紹介する。


○においの質を含めたにおい強度連続測定装置/島津製作所/喜多純一

装置を用いてにおいを評価しようとするときには、3つの側面を明確に区別して認識しておく必要がある。第1の側面は成分量、第2は嗅覚感覚量、第3は主観的感覚で規定するものである。におい識別装置とは、第2の側面の定量化を目指し、1982年に英国ペルソードによって嗅覚メカニズムを模倣する仕組みを持って考案された。われわれはその理論をもとにいくつかの工夫を施した装置を開発し、実際の現場で測定応用をした。それらの結果により第3の側面についても科学的な考察が進んでいくものと期待している。


○合流式下水道越流水の汚濁負荷センサ開発/明電舎/豊岡和宏/東京都下水道サービス/渡邊正人

現在、われわれは雨天時の合流式下水道越流水汚濁負荷監視・制御システムの構築を最終目的としている。そこで、雨天時に容量を超え未処理のまま雨水吐き口やポンプ場から公共水域へ放流される合流式下水の有機汚濁濃度を自動的・連続的に測定するCSO濁度計の開発に取り組んだのでその内容について報告する。


○トリハロメタンの自動測定技術/メタウォーター/山口太秀/富士電機システムズ/平本伸一/富士電機アドバンステクノロジー/小泉和裕

トリハロメタンは一般的にはGC-MS法によって測定されている。GC-MS法は4つのトリハロメタンを個別に高感度で測定できるという特長があるものの、手分析ゆえに連続測定が困難であり、浄水処理の制御に対して測定結果を迅速に反映できないという課題があった。そこで我々は膜分離-蛍光測定法を採用した「THM計」を実用化し浄水場向けに提供してきた。この度ランニングコストの低減や取扱性の向上を目的として、リニューアル開発を行ったので、その仕様や基本性能などについて報告する。


○高精度濁度計をもつ多項目水質計の開発/堀場製作所/小松佑一朗・江原克信・小椋克昭

上・下水道の維持管理を行うにあたり、様々な項目の特性を測定することは必須になっている。しかしそれらを個別で測定することは手間がかかるため、一度に計測できる多項目水質計も用いられている。しかしながら、光学センサを必要とする濁度計を備えた多項目水質測定装置は多くない。装備されている場合においても、セル長が十分に確保できていない、気泡や汚れの影響を受け、測定値が不安定である場合が多かった。そこで我々は、0.0~1.0NTUの低濁度水の測定が可能で、ワイパ機構を有した濁度計を組み込んだ装置を新規開発した。また、いくつかの水質調査を行い、装置の有用性を確認した。


■土壌・地下水分野
○土壌地下水対策技術 バイオレメデーション/興亜開発/角野由倫

■連載
○海外でのプラント建設経験 15
 貿易中継港、1970年代のシンガポールでボイラ建設/若村保二郎
○汚泥の処理・3Rに関するQ&A 9
 現場における課題と対策 5 その2/日本産業機械工業会/名取 眞
○消えゆくアラル海を追いかけて 7
 シルダリア流域の農薬汚染/京都学園大学/石田紀郎

■連載コラム
○川との共生/山口真奈美
○がんばれiPS細胞/HST

■News & Products

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