日工の技術雑誌

環境浄化技術 2009年1月号 PDF版
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環境浄化技術 2009年1月号 PDF版

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■特集:食品系廃棄物の有効利用に関する最新の取り組み
○食品廃棄物の実態と有効利用/東京農業大学/牛久保明邦

 わが国の食料自給率は先進国最低の39%であり、さらに飼料自給率が24%で低位水準に推移し、食料安全保障に深刻な状況にある。このような中、食品廃棄物が年間約2,200万トン発生している現状にある。平成13年より施行された「食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律」(食品リサイクル法)だが、施行より5年が経過し、より一層の促進と食品関連事業者に対する指導監督の強化と取り組みの円滑化のために「食品リサイクル法の一部を改正する法律」(改正食品リサイクル法)が平成19年12月に施行された。本稿では食品廃棄物の実態と有効利用の促進について考えてみることにする。


○焼酎・泡盛蒸留廃液メタン発酵への浸漬型膜の適用/クボタ/石橋憲明・徳島幹治・桶屋 智

 焼酎粕の陸上処理方法の1つとして挙げられるのがメタン発酵方式である。化石燃料を消費せず、発生するバイオガスをエネルギー源として利活用できるため、比較的安価で処理ができる。但し、メタン生成菌の増殖速度が遅いため、巨大な発酵槽が必要なことと処理が不安定になりやすいという課題があった。当社ではメタン発酵槽内のメタン生成菌等の濃度をコントロールするため、またアンモニア等の発酵槽内への蓄積による発酵阻害を防止するために、自社製品の浸漬型膜をメタン発酵に適用した「クボタ膜型メタン発酵システム」を開発した。本稿ではこのシステムの特長と、焼酎粕メタン発酵処理設備の事例を紹介する。


○水素メタン発酵による焼酎粕からのエネルギー回収/タクマ/河野孝志

 当社では焼酎粕を原料に水素メタン発酵することで可燃性ガスのバイオガスを効率よく回収しボイラにて熱エネルギー(蒸気)に変換することで、化石燃料の節減を実現するシステムの開発を進めてきた。このシステムの有効性を実証するため、平成17年度から(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO技術開発機構)と実証試験事業に取り組み成果を上げている。


○焼酎粕リサイクル設備/三井造船/三崎卓也

 焼酎粕海洋投棄の原則禁止を受け、当社はマテリアルリサイクルの観点から、焼酎粕を単に処理するのではなく、飼料に変換し、さらに廃液からエタノールを回収する新たなプロセスを開発した。具体的には、焼酎粕に含まれるタンパク成分の他、クエン酸やオキシカルボン酸などの有機酸およびポリフェノール類やα-トコフェノールなどの抗酸化性成分のなどが有効成分として働き、利用価値が高い飼料となる。ここでは九州各地に納入したそれらリサイクル設備の紹介をする。


○泡盛蒸留粕メタン発酵設備/荏原製作所/西本將明

 泡盛蒸留粕は今まで肥料や飼料などとして利用されてきた。しかし、そうした利用は天候や利用先の事情によって受け入れが左右されるため、新たに安定した処理方法が要求されていた。一方で工場内においては、ビン詰め工程等にて多量の蒸気を使用しており、その燃料としての重油の消費量が嵩んでいた。それら2つの問題点を解決するため、メタン発酵によって蒸留粕からエネルギーを回収し、再利用する設備を新設した。その概要について説明する。


○食品系廃棄物の最新堆肥化方法/日本システム化研/井上 敏

 食品系廃棄物の堆肥化が広く行われているが、小型の密閉式を除き約3t 以上から数十tの開放式となる大規模の堆肥化施設で成功している例はほとんどない。これらの大規模施設は、一般の畜糞と同様な考え方で堆肥化をしていることに問題がある。ここでは、原料である食品系廃棄物と畜糞の性質の違いとそれに対処する堆肥化方法について述べる。



■解説
○「Cool Earth-エネルギー革新技術計画」について/経済産業省/山本晃平

 2007年5月、地球温暖化に関する総理のイニシアティブ「美しい星50」が発表され、この中で、世界全体の温室効果ガス排出量を現状に比して2050年までに半減するという長期目標が提案された。現在、増加しつづけている二酸化炭素の排出に歯止めをかけ、大幅に減少させるためには、革新的技術の開発が不可欠であるとされている。エネルギー分野において、世界トップ水準の技術を有する我が国は、世界全体での大幅削減に積極的に貢献していくことが必要である。このため、経済産業大臣の下に、産学官のトップから構成する有識者会議を設置し、2007年8月から、エネルギー分野における革新的な技術開発の具体的な取り組みのあり方について検討を進め、2008年3月、「Cool Earth-エネルギー革新技術計画」として公表した。


○環境試料及び製品中のPFOS/PFOAの分析技術/島津テクノリサーチ/大井悦雅

 有機フッ素化合物としてのPFOS(ペルフルオロオクタンスルホン酸)、PROA(ペルフルオロオクタン酸)は身のまわりのさまざまな分野で利用されている。環境試料中PFOS測定分析法については、環境省「化学物質と環境 化学物質分析法開発調査報告書」により測定分析法の報告があり、また公定法としてJIS化への動きもある。しかしながら、製品中のPFOS測定方法については、現時点では統一したものは存在していない。毒性評価や汚染実態を把握する上で、正確なデータを得るために標準化された測定分析法の早急な確率が望まれる。



■廃棄物・リサイクル分野
○汚泥からのリン資源回収プロセス/荏原環境エンジニアリング/島村和彰・石川英之・黒澤建樹/荏原製作所/萩野隆生

■製品技術
○気流式微粉砕機「ドリームミル」による食品廃棄物の低減/古河産機システムズ/竹島克哉・葛山達夫

 食品業界では食品廃棄物の低減と健康食ブームの両方に応えるため、微粉末を使用した商品の開発が大きな流れとなっている。食材を数〜数十μmの微粉末にすることで、これまで食品廃棄物として処理されてきた残渣を有効利用すると同時に、栄養価や薬効成分の摂取率向上を図ろうというものだ。しかしながら、食品原料に含まれる成分や栄養素は熱に弱く従来の粉砕技術では、品質を維持したままミクロンオーダーまで粉砕することは困難とされてきた。この問題を解決すべく、当社は食品の粉砕に適した気流式微粉末製造装置「ドリームミル」シリーズを開発し、粉砕技術の向上に努めてきた。


○全有機体炭素計 TOC-Vシリーズ/島津製作所/大岸史和

■研究室紹介
○(独)産業技術総合研究所 環境管理技術研究部門 計測技術研究グループ/産業技術総合研究所/田尾博明

■連載
○海外でのプラント建設経験 12
 「インダス文明」(世界4大文明の一つ)発祥の地バキスタンでボイラ建設/若村保二郎
○汚泥の処理・3Rに関するQ&A 6
 現場における課題と対策 4 その2/日本産業機械工業会/名取 眞
○消えゆくアラル海を追いかけて 5
 カザフと日本の交流/京都学園大学/石田紀郎

■連載コラム
○妊産婦と社会/山口真奈美
○夢のような時間/HST

■News & Products

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