光アライアンス 2008年10月号 PDF版

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■特集:OTDR技術は今
○ブリルアン散乱光による分布型センシング/横河電機/足立正二

 分布型光ファイバセンシングの中でも、歪み分布測定が可能なブリルアンOTDRは極めてユニークな測定技術であり、ラマンOTDRとあわせてその応用範囲を広げつつある。本稿では、ブリルアン散乱光測定の原理および、新たな技術の取り組みについて紹介する。

○OTDRを用いた導波構造パラメータ評価/大阪府立大学/大橋正治

 光ファイバ両端のOTDR波形を解析することにより、導波構造パラメータであるモードフィールド径、比屈折率差および波長分散等を簡単に測定する方法について述べる。本測定は、導波構造パラメータが既知の光ファイバと市販のOTDRを用いてできる。

○フォトンカウンティングOTDRとその応用/産業技術総合研究所/柴田 宣

 8cmの距離分解能を有するフォトンカウンティングOTDR測定系について述べ、適用例として車載光LANに用いられるプラスチック光ファイバの光損失特性およびホーリーファイバの空孔サイズの違いなどにより生ずるモード複屈折を評価した結果について紹介する。


■解説
○レーザーディスプレイ用光源の現状/千葉大学/尾松孝茂

 レーザープロジェクションディスプレイは、RGB三原色に対応するレーザーを使用し、カラー画像を投影する大画面高精細ディスプレイである。本稿では半導体レーザーで直接発振できない緑色レーザーを中心にレーザー技術、波長変換技術の最近の動向を概説する。

○液晶ディスプレイバックライト光源としてのLED/電気通信大学/志賀智一

 本稿では、液晶ディスプレイの高性能化において、バックライトに対し望まれる特性と、光源としてLEDを利用した際の利点などについて説明する。

○超短光パルスの時間―周波数分布計測技術/大阪大学/小西 毅

 音楽で言うところの楽譜に相当する時間-周波数分布は、光の信号の解析にも非常に有用である。本稿では、超短光パルスを利用していく上で重要なツールである時間-周波数分布計測技術について、著者らが提案している手法とその計測事例を中心に紹介する。

○超高精度三次元測定機UA3Pによる自由曲面の測定/パナソニック/吉住恵一

 自由曲面は光学製品の小型化と高性能化を達成する可能性を秘めているが、回転対称でない三次元形状で、しかも超高精度が必要なため、正しく測定できないと作れない。UA3Pは非球面、自由曲面測定機が世の中に無かったので独自に開発した測定機で、現在は幅広く使用されている。その特長と自由曲面測定例について述べる。

○最新の白色LED照明技術の国際競争力と市場展望/山口大学/田口常正

 LED照明は、将来、白熱電球、蛍光ランプを代替する重要な技術であり、近年、世界各国の大手照明メーカーが競って技術革新を進めている。本稿では、白色LED照明の種類とその特性および応用製品の将来展望について述べている。それぞれの白色LED光源が、どの様な用途に用いられ、今後の市場を確保するためには、それぞれの企業における新しいビジネスモデルの構築と製品・規格の標準化が必要である。

○光る有機ナノチューブの作製/産業技術総合研究所/浅川真澄

 有機ナノチューブとは、天然由来の安い原料から合成された両親媒性分子が、溶媒中で自己集合によりナノチューブ構造を簡単に形成する、これまで社会で使われたことのない新しい材料である。この有機ナノチューブの用途開発を目指し、光る有機ナノチューブの簡便な合成方法を開発した。


■製品技術紹介
○新開発、コンパクトQスイッチ固体レーザープラットフォーム/スペクトラ・フィジックス/{・エ伴明
○三次元形状計測装置 C10352-01/浜松ホトニクス/白川光一

■産業を活性化させるベンチャー企業
○ナノフォトンの会社概要と製品紹介/ナノフォトン/大出孝博

■研究室紹介
○大阪電気通信大学 情報通信工学部 光・エレクトロニクス学科/大阪電気通信大学/日坂真樹
Grinding Technology Japan 2025 SiC,GaN加工技術展 2025
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