光アライアンス 2008年9月号 PDF版

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■特集:光周波数メトロロジー
○総括:光周波数標準とその発展/産業技術総合研究所/洪 鋒雷

 「メトロロジー(Metrology)」は、度量衡学や計測学と訳すことができ、科学技術の根幹を成している。20世紀の終わりに発明された「光コム」は、光周波数計測技術を飛躍的に発展させ、さらに光周波数標準の研究にも大きな弾みを付けている。本特集は、光周波数標準に関する研究の現状とその将来への展望を紹介する。

○光格子時計:我が国発の次世代光周波数標準/産業技術総合研究所/安田正美

 日本発の次世代光周波数標準の有力な候補として、世界的に急速な拡がりを見せつつある光格子時計について、その背景・原理・実際例を説明する。主に最初に実現されたストロンチウムを念頭に説明するが、その汎用性の高さを考慮し、適用可能な他原子についても詳しく説明した。

○イオントラップを用いた光時計/産業技術総合研究所/保坂一元

 近年、各国の標準研究所や大学では、秒の再定義を視野にいれつつ、光時計の開発競争が繰り広げられている。本稿では、光時計開発の歴史の中で常に大きな成果を上げてきた、イオントラップを用いた光時計を紹介し、その原理を解りやすく解説する。

○光ファイバを用いた高精度周波数配信/電気通信大学/武者 満

 基準周波数を光ファイバを用いて遠距離に伝搬する方法を解説する。光ファイバに起因する伝送時の付加雑音を能動的に制御することによりマイクロ波から光の領域に至までの周波数を10-15以上の安定度を保ち100km以上の伝送が可能となる。

○高精密分光によるボルツマン定数の決定/産業技術総合研究所/山田耕一・大苗 敦・洪鋒雷・稲場 肇

 光コムに同期した半導体レーザー分光装置を用いて、気相分子アセチレンの近赤外線スペクトルの吸収プロファイルを精密に測定した。得られたドップラー幅から基本的な物理定数であるボルツマン定数を決定することを試みた。


■製品特集:光学系設計ソフト機能ガイド
○エフ・アイ・ティー/奥平最適システム研究所/オプトデザイン/コーンズドッドウエル/サイバネットシステム/シグマ光機/日本アールソフトデザイングループ/ノアコンサルティング/リーディンテックス/ルミネックス

 各企業の以下の機能のソフトウェアについて紹介する。
●エフ・アイ・ティー 照明光学系
●奥平最適システム研究所 結像光学系
●オプトデザイン 導波路関連、照明光学系、結像・照明光学系
●コーンズ ドッドウェル 照明光学系、近接場光学
●サイバネットシステム 光学設計評価、照明設計解析、光導波路解析、光通信システム、波動光学設計・評価、有機ELデバイス、汎用三次元電磁波解析、近接場系
●シグマ光機 薄膜設計
●日本アールソフトデザイングループ 導波路関連、レーザー関連、光伝送システム、最適化ツール、薄膜設計、マルチモード伝送システム
●ノアコンサルティング 導波路関連、半導体関連
●リーディンテックス 照明光学系、レーザー共振器等解析
●ルミネックス 照明光学系


■解説
○非球面光学素子トロイダルミラー/島津製作所/加藤茂樹

 トロイダルミラーは、点光源からの入射角度をもった光を、非点収差を抑えて集光できる非球面光学素子である。トロイダルミラーの特徴について述べるとともに、光学研磨法により高平滑面、高面精度を達成した製造、および評価について述べる。


■製品技術紹介
○高品質非球面レンズ/フォトテクニカ/川田雅之

■研究室紹介
○慶應義塾大学 理工学部 物理情報工学科 大学院理工学研究科総合デザイン工学専攻/慶応義塾大学/石榑崇明
Grinding Technology Japan 2025 SiC,GaN加工技術展 2025
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