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光アライアンス 2008年4月号 PDF版
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■特集:近接場光を用いた超高密度光ストレージ
○大容量光ストレージプロジェクトの概要/光産業技術振興協会/村上照夫
大容量光ストレージプロジェクトを開始するに到った社会的背景、狙い、開発体制、成果、等について本プロジェクトの概要を述べる。
○光と熱のシミュレータの近接場光領域への適用/富士通研究所/長谷川信也・小田島渉・田和文博
オーダの光学デバイスで、パターンドメディアのような微細な形状を持つ媒体に記録する際の光分布と、媒体で吸収され生じる温度分布の計算が必要となる。本稿では、FDTD法による近接場光学に対応した光シミュレータと、熱のシミュレータについて説明する。○ナノ構造評価のためのAFM計測システム/日立製作所/中田俊彦
微細なナノ立体構造を定量評価するための計測手法として原子間力顕微鏡(AFM)に焦点をあて、新規開発した低接触力ステップイン・モードAFMの原理と基本特性を述べ、1Tbit/inch2相当のナノパターンドメディアの測定結果を中心に、立体構造評価事例を紹介する。
○ハイブリッド磁気記録用ナノパターンド媒体の開発/東芝/稗田泰之
ブロックコポリマーの自己組織化パターン形成を利用した次世代磁気記録媒体の作成方法について紹介する。自己組織化パターンの配列を外部からアクセス可能なものとするために、ガイドパターンによる自己組織化の配列制御についても検討を行った。
○近接場光ヘッドを用いたパターンド媒体へのハイブリッド記録/日立製作所/西田哲也
テラビット毎平方インチ級記録密度である数十nm径の微小記録の実現には近接場光・磁気ハイブリッド記録が有望である。高効率なプラズモン共鳴型近接場光プローブ「ナノビーク」と、これを用いたナノパターンド媒体へのハイブリッド記録について紹介する。
○電子ビーム記録装置の改良/パイオニア/和田泰光
将来のストレージメディアの原盤を作製するのに、回転型電子ビーム描画は有力な技術である。プロジェクトの中で,従来の光ディスク用EBR(Electron Beam Recorder)をベースに,サーボパターン描画機能の追加、ビームの微細化の改良が行われた。
○三角開口を持つ近接場光フライングヘッド/セイコーインスツル/平田雅一
近接場光ハイブリッド記録用ヘッドには近接場光素子と導光構造が必要である。近接場光素子として三角開口を提案し、開口よりも小さい近接場光スポットが得られることを示した。三角開口と導光構造を搭載したフライングヘッドを作製し、信号取得実験をおこなった。
○SIL/SIMを用いた近接場光フライングヘッド/コニカミノルタオプト/波多野洋
スライダ搭載を考慮した高NA光学系として、集光機能付SIL(Solid Immersion Lens)およびSIM(Solid Immersion Mirror)の開発について述べる。
○干渉露光法による近接場光ヘッドの作製/リコー/福田浩章
干渉露光法、NLDドライエッチング、ウェットエッチング、金属遮光膜形成、精密研磨等からなる一括作製法を用いた近接場光ヘッド作製プロセスを新規に開発した。本プロセスにより、先端直径約40nm、平滑度~nm精度の近接場プローブの作製が可能である。
○ナノフォトニクス技術とその将来/東京大学/大津元一
本特集号で取り上げる大容量光ストレージ技術開発プロジェクトの発足に至る経緯を紹介し今後の展望について述べる。特に本プロジェクトの基礎技術であるナノフォトニクスの観点から今後の技術ロードマップ、オフロードマップについて記す。
■製品特集:産業界を活性化させるフェムト秒レーザー
○微細加工用途の光源としてのフェムト秒・ピコ秒レーザーについて/東京インスツルメント/泉 啓介・高橋一史
○産業用フェムト秒レーザー/サイバーレーザー/住吉哲実
○フェムト秒レーザの応用/コヒレント・ジャパン/脇田和則
■解説
○光量子技術を用いた生体幹細胞の分化制御/大阪大学/櫛引俊宏・粟津邦男
幹細胞を利用した再生医療の実現化は21世紀の臨床医学における悲願の一つである。本研究では、光技術を用いることによって、生体由来幹細胞の分化を制御し、再生医療実現化へのブレークスルーとなる光技術を創成、提案している。本稿ではその中から骨髄間葉系幹細胞株を用いたレーザー照射による骨芽細胞分化促進作用について論述する。
○透過干渉法による透明膜の膜厚分布測定/東レエンジニアリング/北川克一
光干渉式表面形状測定装置SP-700の新たな応用について述べる。
■製品技術紹介
○同一軸非接触センサの可能性/オフィールジャパン/波多野雅也
○WDM光通信用波長可変光学ミラー/テクダイヤ/松村宏善・本多敏彦・小山悦雄
○ガラスモールドによる非球面レンズの紹介/住田光学ガラス/相田和哉
■研究室紹介
○東北大学 電気通信研究所 尾辻・末光研究室/東北大学/尾辻泰一