■特集:油圧に役立つ計測システム
○巻頭言/横浜国立大学大学院/眞田一志
特集「油圧に役立つ計測システム」の発行にあたり、特集の編集の趣旨を述べる。最近広く普及しつつある計測システムの特長をセンサ技術とパソコン技術の革新と統合の観点から、本特集を企画しました。
○パソコンでの計測に適した多チャンネルレコーダ/共和電業/小澤正夫
高性能なパソコンが手頃な価格で入手できるこの頃、パソコンのLANおよびUSBと接続し、色々なセンサ信号を多チャンネル計測できるばかりでなく、単体でも計測可能なユニバーサルレコーダの概要と主な特長について紹介した。
○ポータブル計測・制御コントローラ/エー・アンド・デイ/中村 武
A&DのDSP製品はMATLAB/simlinkをフレームワークの中核とし、モデルベースの計測/制御を容易に実現します。様々な入出力により油圧・空圧等の計測/制御環境の構築をサポートいたします。
○磁歪式変位センサの概要と特長/サンテスト/竹内秀之
磁歪式変位センサは磁歪現象を利用した高精度なリニア位置センサである。油空圧業界では主に油空圧シリンダのストロークセンサとして広く用いられている。本稿では弊社製磁歪式変位センサGYシリーズの動作原理、特長、適用事例などについて述べる。
○変位センサについて/ミツトヨ/佐藤 章
変位を測定するセンサには様々な種類がある。接触式や非接触式といった測定対象物に触れるか触れないかといった違いや、その変位の検出方式によってそれぞれの特長を持っている。その中の一般的に用いられるセンサの特長と、それらのアプリケーションに関して紹介する。
○変位センサと検出システム/ソニーマニュファクチュアリングシステムズ/齋藤 洋
サーボ系を構成する位置および速度センサは、システムの性能を左右する重要な要素である。リニアエンコーダの性能および特性を紹介し、要求される速度および位置制御に最適なリニアエンコーダを選択するヒントを提供する。
○油圧機器制御用ロードセル/共和電業/山口和範
ロードセルは、力を計測するひずみゲージ式荷重センサであり、実験・研究から生産ラインの油圧機器制御用などに幅広く利用されている。本稿では、ロードセルの基本構成と検出原理、油圧機器への応用などについて紹介する。
○KYBの圧力センサ/KYB/大木紀知
高周波ノイズが発生しやすい環境下でセンサを用いる場合、ノイズ対策に時間と費用を費やす場面も少なくは無かった。
このような、背景のもとKYBでは耐ノイズ性を特徴とした圧力センサを開発し市場へ展開しているので、その概要について紹介する。
○KRACHT社製容積式流量センサー/日本メクマン/木村 茂
83年4月、油圧技術に紹介されてから特に、油圧機器メーカーに多数使用され標準器的存在になっています。今では、ポリウレタン樹脂等多方面に活用されています。
■解説
○ヒューマンエラーはゼロにできる!/宇宙航空研究開発機構/福岡 勝
ヒューマンエラーをゼロにするためには、人間のこころを鍛えなければならない。事故やトラブルの再発防止において技術的反省より人間的反省が重要で、これにより失敗からの教訓を得ることができ、人間力が高められ、着実にミスを無くすことができる。この人間的反省に焦点を当ててヒューマンエラーを撲滅する根本を解説する。
○最新機械のオイル管理/新キャタピラー三菱/松藤宏幸
建設機械にとってオイルは必要不可欠であり、機械の可動部には、必ず使用されている。最新の建設機械では、より高いレベルのオイル性能とオイル管理が必要になっており、エンジンオイルと作動油についてその詳細を述べる。
■基礎講座
○油圧回路における圧力損失(3)/横浜国立大学/眞田一志
油圧回路の圧力損失は、エネルギー効率や油温上昇の制御などの面から重要です。本基礎講座では、圧力損失の発生メカニズムと計算式を整理して示します。
○空気圧システムの基礎とシミュレーション2 閉じられた空気のエネルギーと状態変化/東京工業大学/中野和夫
空気圧システムの媒体である空気の諸定数や諸状態量に関するパラメータについて、その定義や諸量の関係式を示し、その概要を平易に説明する。主な内容は、気体定数、状態方程式、密度、湿度、国際標準参考空気、粘度、動粘度など。
■連載
○現場に役立つ油圧技術8 水門等での水漏れ現象と油圧/坂本俊雄
■製品と技術
○フィッシャーテクニックの空気圧学習キット/のもと/野本邦夫
ブロックを使ってモデルを組立ながら空気圧の基本から電磁バルブを使ってのコンピューター制御までが学べるドイツ・フィッシャーテクニック社の空気圧キット2種類をその組立モデルを中心に紹介。
○静電気対策油圧用濾材CFシリーズ/安積濾紙/白石松太郎
CFシリーズは油圧フィルタにおける静電気障害の防止を目的に開発しました。本製品は炭素繊維を混抄した濾材で、電機抵抗率が低く、静電気の蓄積を無しております。
○空気消費量を大量に削減した非接触搬送装置「フロートチャック」/ソーラーリサーチ研究所/明石 博
非接触搬送装置「フロートチャックC型」は新しく開発した気体噴出機構を採用することにより、空気消費量を在来同種品に比し、格段に減少化を達成した。そのため空気消費量で問題があったFPD大型ガラス基板の搬送に採用可能となった。また気体噴出によるストレスをワークに掛けない機構により、20μm厚さの極薄ウエハ、フィルム、通気性シートの非接触搬送が可能である。
■H&P情報
○油空圧機器出荷集計(平成19年9月)/日本フルードパワー工業会
■News & Products