超音波テクノ 2008年1-2月号 PDF版

超音波テクノ 2008年1-2月号 PDF版
shopping_cart

商品のご購入
ADD TO CART

個数:
商品コード:
08u01

超音波テクノ 2008年1-2月号 PDF版

販売価格/
4,000 円(税込)
■特集1:最近の超音波モータ・アクチュエータ
○薄型高速回転型超音波モータ/室蘭工業大学/青柳学/東北工業大学/高野剛浩

 高速回転で長時間動作を目的にした、厚さ1mm未満の電圧セラミックス・タイプの超音波モータについて紹介する。駆動方式が簡素であり小型化に適している。円環形、L字形、積層型の3タイプについて試作・検討を行った結果、高速回転特性が得られている。

○誘電率検出によるセルフセンシング圧電アクチュエータ/東京大学/川俣昭人・森田剛

 従来、圧電変位特性のヒステリシスを補償するには、変位センサからのフィードバック制御が必要であった。本研究では、誘電率と圧電変位の関係に線形性があることを明らかにし、誘電率圧電変位特性を利用したセルフセンシング位置制御に成功した。

○弾性ヒンジを用いたリニア型超音波モータ/石川県工業試験場/高野昌宏・中島明哉・多加充彦/山梨大学/石井孝明

 高推力のリニア型超音波モータを開発することを目的に、ランジュバン型圧電振動子と振動子本体を結合する部分に弾性ヒンジを設ける振動子構造を提案した。弾性ヒンジの効果について検討した結果、共振現象を有効に利用でき、出力が向上することを確認した。

○並列配置した圧電素子を用いた共振型超音波リニアモータ/長岡技術科学大学/明田川正人・中野豊和・宇都佑哉

 近年、半導体製造などの精密位置決めに圧電素子を用いた超音波モータが広く用いられている。本研究では、2個の圧電素子と弾性体のフィンから成り、駆動時には1個の圧電素子のみを駆動させる超音波リニアモータを提案し試作した。

○マイクロ超音波リニアモータ/東京工業大学/合田泰之・中村健太郎・上羽貞行/Monash大学/James R. Friend

 1mm程度の大きさの超音波リニアモータを実現する方法として非対称な一対の突起構造の振動体を用い、単層電源の周波数切替えでスライダの両方向駆動を行う方法について述べた。最大移動速度225mm/s、最大推力168Nm、最小ステップ33nmが得られた。

○超音波モータの動特性シミュレーション/慶應義塾大学/前野隆司

 筆者らが行った、超音波モータの動特性シミュレーション手法および結果について述べた。弾性体と接触部の非線形性を考慮したため、シミュレーション結果は実験結果とよく一致した。

○非接触超音波浮上式リニアガイド/東京工業大学/小山大介・中村健太郎・上羽貞行

 近距離場音波浮揚を利用した非接触型リニアガイドの設計とその浮揚並びに推力特性について検討する。アルミナセラミックス製ガイドにたわみ定在波を励振することによりスライダを浮揚でき、進行波を励振することによりスライダの非接触移動が実現出来る。

○超音波振動による粉体の定量搬送/芝浦工業大学/小池義和

 超音波振動を利用した定量搬送が可能な粉体搬送デバイスを提案している。デバイスは、たわみ共振モードを切り替えて励振し、粉体の搬送を行う。搬送バイスの特徴は、「単相駆動」、「オープン・ループ制御」であり、数十μgオーダの精度定量搬送を目指している。

○ジャイロモーメント・モータ/山形大学/富川義朗・日下部千春/舞鶴工業高等専門学校/金山光一/精工技研/木村吉孝

 ジャイロモーメント・モータ(GMM)は筆者らの振動ジャイロのコリオリ力測定の過程から生まれた。当然、その評価はまだ定まっていない。この小文はその認知と原理原則の可能性を考える契機とする。すなわち、その内容は次ぎの通りとした。
〇研究の動機-GMMとの出会い、 〇GMMの原理-ジャイロセンサの原理との関連。 〇GMMの駆動法、 〇GMMの構成-典型的な円板タイプと棒状タイプの2種。 〇GMMの拡張と適応。

○科研費特定領域研究における研究紹介/岡山大学/神田岳文

 文部科学省科学研究費補助金特定領域研究「ブレイクスルーを生み出す次世代アクチュエータ研究」(研究機関:平成16年度から平成20年度まで)の中で行われている超音波モータとその関連分野の研究について紹介する。

○超音波モータの回路技術と制御技術の開発/キヤノンプレシジョン/塩見 誠

 超音波モータ製品の高付加価値化をねらい、当社では回路技術と制御技術の開発を重点的に行っている。その中でも今回ご紹介する超音波モータ用カスタム制御ICの開発とその制御方式の開発を例に、当社超音波モータ製品について説明する。


■特集2:最近の水晶振動子製品
○エプソントヨコムの「QMEMS」水晶振動子/エプソントヨコム/宮澤輝久

 水晶振動子の最新小型商品について、最新動向も踏まえ弊社独自のMEMS技術を応用した水晶振動子について紹介する。

○水晶振動子の技術動向/日本電波工業/玉井誠一

 多くの機器に使用されている水晶振動子への要求は、小型・薄型化であり、かつ高安定で高信頼性が求められている。弊社は、お客様に御満足頂ける小型・高性能な水晶振動子の開発に取り組み各種小型携帯機器用製品、ECU等の車載用製品として御提供している。

○27MHz QCMによる生体分子間相互作用定量/イニシアム/千葉晋哉

 AFFINIX Qシリーズは、ユニークな水晶実装技術と電気回路設計により、市販品では世界初、27MHzの高周波水晶発振子を液相中で安定的に発振させることに成功。ライフサイエンス研究において拡大しているQCMの活用事例を紹介する。

○小型水晶振動子 FCX-07/リバーエレテック/小尾茂樹

 電子機器の小型薄型化に対応したリバーエレテックのFCX-07は、従来品比48%の小型化を実現した世界最小クラスの水晶振動子である。小型・高性能化に有利な電子ビーム封止工法を採用し、高い周波数精度、良好なエージング特性など、優れた性能を併せ持つ。


■解説
〔圧電・超音波材料〕
○イオン照射によるZnO圧電膜の配向制御/産業技術総合研究所/柳谷隆彦・木内正人

 ZnOは薄膜化するとC軸が基板に対して垂直になるように成長する性質がある。しかしイオンを照射しながら成膜するとC軸が基板面に平行にかつ一方向に配向することが分かっている。本稿ではイオンの照射と配向の関連について解説する。

○電極形状によるBAW 共振器の周波数調整手法の検討/日立製作所/浅井健吾・礒部 敦・松本久功

 BAWフィルタの低コスト化技術として付加膜を適用せず、複数の共振周波数が実現可能な共振器構造を提案。上部電極に適正なホールを形成することで2GHz帯に2170MHzの周波数調整が可能であることを試作により確認した。

○c軸傾斜配向ZnO膜の開発/同志社大学/松尾卓也・松川真美・渡辺好章/東北大学/柳谷隆彦

 VHF帯の横波超音波を励振するには、横波の電気音響変換効率の良い圧電薄膜が必要不可欠である。本稿では、高い電気音響変換効率を持つ圧電薄膜として、電界方向に対してC軸が傾斜している傾斜配向ZnO膜について紹介する。

○圧電素子変位拡大機構型アクチュエータ“メカトランス”/メカノトランスフォーマ/矢野 健・八鍬和夫・徐 世傑・原田三郎

 圧電素子と変位拡大機構を組み合わせた「メカトランス」は、高エネルギ効率、高速動作、小型・薄型の特長を有する新しいコンセプトのアクチュエータである。産業機器分野、医療分野、自動車分野、コンシューマ分野、航空機・宇宙産業分野での応用が可能である。

〔ソノケミストリー〕
○気泡内ソノケミカル反応の計算機シミュレーション/産業技術総合研究所/安井久一・辻内 亨・小塚晃透・砥綿篤哉・飯田康夫

 超音波照射下の液体中の気泡が活性である為の条件は、気泡の平衡半径が線形共鳴半径に等しい事だと考えられてきた。しかし、キャビテーション閾値以上では、気泡振動の非線形性が強くなり、共鳴半径は線形共鳴半径よりも著しく小さくなる。加えて、気泡の共鳴が極めて緩やかな為、活性な気泡の平衡半径の範囲は、1桁以上にわたる。

〔医用超音波〕
○振動数による細胞増殖・産生基質量の超音波治療への応用/横浜国立大学/白石俊彦

 骨芽細胞の培養実験によって、力学刺激の振動数により細胞増殖・産生骨量が変化することを示した。その結果から、超音波等を用いた力学刺激による骨折治癒促進・再生関節軟骨作成等の医療応用において、適切な力学刺激の条件決めが可能となると考えられる。

○医用超音波プローブ用シリコーンゴムレンズ/東芝リサーチ・コンサルティング/山下洋八/東芝/細野靖晴・逸見和弘

 医用超音波診断装置の超音波プローブ先端には超音波の集束のためにシリコーンゴム製の音響レンズが取り付けられている。本解説では高い密度のナノメータサイズの各種粉末をシリコーンゴムに添加して、低減衰率のレンズ材料を開発した結果を紹介する。

○瞬時位相を用いた変位ベクトル計測 -多次元自己相関法と多次元ドプラ法/上智大学/炭親良

 本稿では、我々が開発した多次元変位ベクトル計測法である瞬時位相を用いる多次元自己相関法と多次元ドプラ法を報告し、シミュレーションを通じて実行可能性を確認した。以前に報告した局所の位相特性を用いる方法と比べて、実時間計測を指向したものといえる。

○超音波装置を用いた腹壁脂肪指数の有用性/東海産業医療団中央病院/田中伸幸・折戸邦代

 メタボリックシンドローム(MS)は新しい概念ではなく動脈硬化を基盤とする耐糖能異常、高脂血症、高血圧、肥満などが集積した多要因の症候群とほぼ一致するものである。超音波装置を用いたPFTmax、AFI等の指標がMSの診断、治療への手助けとなる可能性が示唆された。

〔強力超音波の応用〕
○LiNbO3 斜対称形振動子単相駆動超音波モータ/山形大学/田村英樹

 LiNbO3単結晶のバルク振動を用いた数mm長さの超音波モータに関する支持・配線と駆動方法を簡素化する為、単相駆動可能な構成として斜対称形振動子の縦-屈曲結合モードを利用する。FEM解析による形状検討および試作モータの特性について述べる。


■会議報告
○2007年 国際音響学会議(ICA2007)/東北大学/水越克彰

■研究室紹介
○疲労と腐食の青山/青山学院大学/小川武史・長 秀雄

■News & Products
Grinding Technology Japan 2025 SiC,GaN加工技術展 2025
search

キーワード検索キーワード検索
SEARCH

shopping_cart

カートの中
CART

商品数:0点  合計:0円

カゴの中を見る

  • 〒113-8610
    東京都文京区本駒込6丁目3番26号 日本工業出版ビル

  • TEL 03-3944-1181(代)
    FAX 03-3944-6826