/日本工業出版(株)/

■特集:狭隘地・低空頭下工事での工法と建設機械
○厳しい制約条件で用いられる小口径鋼管杭工法
/NIJ研究会/片平 勝師
本稿では、狭隘地や低空頭下で活躍する小口径鋼管杭工法として、STマイクロパイル工法(タイプI)の概要、および施工機械や施工事例を紹介する。

○伸縮式鉄筋かごを用いた場所打ち杭工法の開発と低空頭・狭隘箇所への適用
/鹿島建設(株)/山野辺慎一/東日本旅客鉄道(株)/滝沢 聡
鉄道リニューアル工事では、施工ヤード、空頭、施工時間に著しい制約を受ける。場所打ち杭の鉄筋かごにおいて伸縮が可能な鉄筋かごを開発し、駅のリニューアル工事に適用した。本稿では、工法の概要を周辺技術とともに紹介する。

○上部障害クリア工法の新展開
/(株)技研製作所/掛水 雅也
空頭制限下で鋼矢板や鋼管杭を地中に貫入させる工法として、「上部障害クリア工法」がある。本稿では、その概要を説明するとともに、適用杭材の増加と必要クリアランスの縮小という二つの側面から、本工法の適用範囲の拡大について紹介する。

○狭隘地でも施工可能な杭基礎補強工法の展望
/戸田建設(株)/佐野 大作
本稿では、建築の基礎構造の耐震補強を行うための工法に関する概要、試設計例を紹介する。地震時の安全性、地震後の継続使用に対する関心が高まり、今後本工法のニーズが高まることが期待される。

○高耐力マイクロパイル工法における施工機械と最新の施工実績
/高耐力マイクロパイル研究会/藤岡 晃・稲富 芳寿・三浦 房紀
当会は、厳しい施工条件化下において活用される基礎杭工法を主力とする。既設橋梁基礎の耐震補強や道路拡幅・地盤補強等の工事に使用されている。

■特集:最近の土木技術の潮流を探る2
○速硬性を有するコンクリートのポンプ圧送性に関する検討
/千葉工業大学/橋本紳一郎/(株)フジタ/橋 直希
本研究では、粉体量が多く速硬性を有する特殊コンクリートにおいて、長年の課題を検討した。その結果、再圧送を伴う施工、および圧送速度の異なる施工において、管内圧力および加速度を計測することで、圧送性を定量的に評価できることを紹介する。

○現場打設型ジオポリマーの長距離ポンプ圧送
/(株)大林組/青木 峻二・木谷 憶人
本稿では、カーボンニュートラル対策として筆者らが開発したジオポリマー「ポリマークリート」の特長と、その適用拡大に向けて実施した長距離ポンプ圧送試験について紹介する。

■技術資料
○営業線シールドトンネルの二次覆工によるセグメント補強工事
/(株)奥村組/森 淳
当工事区間である平沼町シールドトンネル(下り線)は、ダクタイルセグメントで構成されている。臨海部に位置し、地下水に含まれる塩分濃度が高く、漏水による塩害劣化があるため、塩害に強い材料を用いて補修・補強工事を行った。

○デジタルツールを用いた安全対策と突発大量高濁度湧水対策
/三井住友建設(株)/仲 哲路
当トンネル工事では、建設業に特有の諸課題の解決策としてデジタルツールを積極的に活用し、現場管理の生産性向上を図った。本稿では、当トンネル工事において実施した各種デジタルツールを用いた安全対策と、砂岩泥岩混在区間における突発大量高濁度湧水対策の施工事例を紹介する。

○建設分野におけるBIM活用のためのクレーン施工計画支援ソフトウェア
/コベルコ建機(株)/髙松 伸広・田中 精一・岡田 哲
BIMの活用が進む中、クレーンを使用した鉄骨建て方の施工計画では、未だBIMの活用は充分とは言えない。本稿では、施工計画において活用できるクレーン施工計画支援ソフトウェアを紹介する。

○障害撤去および拡底杭施工に対応したリーダ式アースドリル
/住友重機械建機クレーン(株)/河原井 猛
都市部など狭隘地での再開発工事では、既存杭などの障害を撤去した後に、機械を入れ替えて場所打ち杭を施工することが多い。障害撤去から拡底杭施工まで1台で連続作業可能なSDX407-2リーダ式アースドリルについて、その特徴を紹介する。

○ブラストホールドリルのデータを活用したサービス
/古河ロックドリル(株)/五味 敏彦
当社ではブラストホールドリルのデータを活用し機械管理の省力化、作業効率の改善など顧客の目的に合ったサービスを提供している。本稿では、機械管理に活用できる月報レポートの概要と、データ分析による技術サポートプログラムを紹介する。

■業界情報
○2023年3月度 建設機械出荷金額統計
/(一社)日本建設機械工業会