/日本工業出版(株)/

■特集:電動式建設機械1
○トロリー受電式リジッドダンプトラックと電動式超大型油圧ショベル
/日立建機(株)/安田 知彦
電動化鉱山機械であるトロリー受電式リジッドダンプトラックと電動式超大型油圧ショベルについて紹介する。従来はランニングコストの低減と生産性の向上が電動化の主目的であったが、昨今の温室効果ガスの排出低減を目的とした鉱山における脱ディーゼル化の流れの中で、これらの電動化機械が注目されている。本稿では、当社の該当製品に関して、その機種、構造、利点等を紹介する。

○有線電動式環境リサイクル機械
/コベルコ建機(株)/森 尚暢・田宮 和紀
自動車をはじめとする大型金属製品の解体・分別やスクラップの積み降ろし作業に使用されている有線電動式の環境リサイクル機械について、種類、構成、利点と、2021年に上市した新機種の特徴を紹介する。

○電動式ロードローラの研究開発
/酒井重工業(株)/柴田 大地
ロードローラにおけるカーボンニュートラルの達成とその動向を紹介する。

○カーボンフリーへ向けた“Eモビリティー”の取り組み
/(株)ボルボ・グループ・ジャパン/東海林 勇
当社の電動機械は長い道のりを歩んできており、パワー、パフォーマンス、環境への配慮を備えた距離を長持ちさせるように設定されている。しかし、私たちをこの時点に導いた重要なイノベーションのいくつかを振り返り、本稿では、採用を増やし、排出のない社会への私たちの旅をさらに加速させるいくつかの主要な推進力について、将来に目を向けてみたい。

■特集:推進技術の紹介2
○地下水対応外殻先行型トンネル構築技術
/戸田建設(株)/田中 孝/(独)鉄道建設・運輸施設整備支援機構/藤川 博樹
つくばエクスプレス六町駅工事を踏まえた課題を解決し、深層部での地下空間構築を可能とした「さくさくJAWS工法」(JAWS:Joint All Water Shuttingの略称)の工法概要、相鉄・東急直通線、綱島トンネル他工事へ適用した施工実績について紹介する。

○優れた破砕力で、多様な老朽管を更新できる改築推進工法を目指して
/真柄建設(株)/畠中 直人
加速度的に老朽化が進む既設管路に対して、様々な社会問題(財政問題・防災対策問題・脱炭素問題等)を解決するために開発を進めている「静的破砕推進工法(元押式)【ベルリプレイス工法】」を紹介する。

■技術資料
○建設現場のヒューマンエラー対策
/(国研)産業技術総合研究所/中田 亨
建設現場での人間のミス(ヒューマンエラー)は、労災等に直結する恐ろしいリスクであるが、その内容は雑多であり対策が難しい。本稿では、対策の勘所を紹介する。

○自律施工技術開発を促進するオープンプラットフォームの提案
/(国研)土木研究所/山内 元貴
生産労働人口減少による建設生産性の低下が危惧されている。そこで、少ない作業者においても建設生産性を維持、向上する手段として、人に代わり建設機械やシステムが環境を認識し、機械の行動を計画して自律的に工事を行う、自律施工技術の開発、普及が期待されている。本稿では、効率的に自律施工技術を開発し、広く活用することを目的として、土木研究所にて開発を進めるオープンな開発環境を提供する自律施工技術基盤OPERAについて紹介する。

○GNSSを活用したクレーン衝突防止システムの現場実証
/大成建設(株)/太田 兵庫
クレーンのブーム先端部、および作業員に装着したGNSS端末からの位置データにより、クレーン同士の接近や吊荷下に近づいている作業員を抽出し、アラートを発するシステムを開発した。本稿では、概要と現場実証の結果について紹介する。

○拡張現実(AR)を用いた船舶航行ナビゲーションシステム
/東亜建設工業(株)/宮本 憲都
工事用船舶の操船者に対して安全な操船を補助するシステムとして、航行(運行)支援システム「ARナビ」を開発した。このシステムは、拡張現実(AR:Augmented Reality)の技術を応用することにより、カメラで取得した映像上に航路や危険区域、障害物を分かりやすく表示することが可能であり、操船者の安全確認の負担を大きく軽減することができる。本稿では、ARナビの概要、基礎実験、現場導入事例、および今後の展望として、AI船舶検知機能との連携について紹介する。

○世界標準の安全性
/長野工業(株)/湯本 誠一・木村 裕明・神津 英寿

■業界情報
○2022年12月度 建設機械出荷金額統計
/(一社)日本建設機械工業会