トライボロジー設計マニュアル

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トライボロジー設計マニュアル

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31,680 円(税込)
通常価格/
52,800 円(税込)
「トライボロジー」の考え方と設計技法を、さまざまな領域の設計事例・データとともに体系的にまとめた設計マニュアル。軸受、ベルト、シール、案内面等の機械要素のトライボ設計や、自動車・航空機・船舶から風車、免震・制振装置、橋梁、家電等々、多様な機器や建造物の設計における応用事例、表面テクスチャリングや新しいトライボマテリアル等、新しいトライボ技術の設計への応用を解説。さらに、設備管理や潤滑油の漏れ・劣化管理など、メンテナンストライボロジーについても詳しく解説。水素利用機器、医療機器、テキスタイル、化粧品など最近のトライボロジー技術の開発・実用化の動向や、潤滑理論・潤滑剤の基礎など、トライボロジー理解に必須の基礎知識も加えた、設計実務に役立つ解説書!

監修
似内 昭夫
トライボロジーアドバイザー 元)玉川大学 教授 博士(工学)

編集委員長
是永 敦
国立研究開発法人産業技術総合研究所 製造技術研究部門 トライボロジー研究グループ 主任研究員 博士(工学)


編集委員
浅野 憲治
株式会社ジェイテクト 研究開発本部 研究企画部 主席研究員
佐々木 信也
東京理科大学 工学部 機械工学科 教授 工学博士
佐分 茂
株式会社IHI 回転機械セクター 技師長
四阿 佳昭
新日鐵住金株式会社 設備・保全技術センター 機械保全技術室 室長
田川 一生
JX日鉱日石エネルギー株式会社 中央技術研究所 潤滑油研究所 駆動系油グループ チーフリサーチャー
中野 健
横浜国立大学 大学院環境情報研究院 人工環境と情報部門 准教授 博士(工学)

B5判 二段組上製本 792頁
発行:㈱テクノシステム
販売取扱:日本工業出版㈱
※送料無料

発刊 2015年5月15日


◇目次◇


第1章 トライボロジー現象と基礎理論

第1節 トライボロジーの概念と効用   (是永 敦)
1. はじめに
2. トライボロジーの概念
3. トライボロジーの立ち位置
4. トライボロジーの効用

第2節 固体の表面   (佐々木 信也)
1. 固体表面の構造
2. 固体表面における吸着現象
3. 表面自由エネルギー
4. 濡れ性
5. 表面性状
5.1 二次元評価パラメータ
(a) 最大高さ粗さ,Rz
(b) 算術平均粗さ,Ra
(c) 二乗平均平方根粗さ,Rq
(d) 粗さ曲線要素の平均長さ,RSm
(e) 粗さ曲線の二乗平均平方根傾斜,RΔq
(f) 粗さ曲線の負荷曲線および確率密度関数ならびにそれらに関連するパラメータ
5.2 三次元表面性状
6. 固体表面に関する知見の重要性

第3節 固体接触理論   (松田 健次)
1. 応力と変位
2. 半無限弾性体表面に作用する集中力の解
2.1 線荷重による応力と表面変位
2.2 点荷重による応力と表面変位
3. 特別な圧力分布
4. ヘルツの接触理論
4.1 球面と球面の接触
4.2 平行二円柱の接触
4.3 任意の曲面の接触
5. くさびおよび円錐の押込み
6. 硬さ試験
6.1 球体の押込み
6.2 マイヤー則(Meyer’s law)
6.3 角錐の押込み
7. 多点接触問題
7.1 接触点での塑性変形が十分に進んだ場合
7.2 ランダム粗さの弾性接触理論
7.3 規則性凹凸面の弾性接触問題
7.3.1 一次元規則性凹凸面
7.3.2 二次元規則性凹凸面

第4節 摩擦現象とその基礎理論   (阿保 政義)
1. 摩擦の性質
1.1 静摩擦
1.2 動摩擦
2. 滑り摩擦
2.1 滑り摩擦の発生とその構成
2.2 滑り摩擦の法則
2.3 滑り摩擦の 4 要素
2.3.1 弾性変形抵抗(弾性ヒステリシス損失)
2.3.2 塑性変形抵抗(加工硬化とひずみ速度依存性) F2
2.3.3 凝着摩擦 F3
2.3.4 掘り起こし摩擦 F4
2.4 金属における滑り摩擦(修正凝着説)
3. 転がり摩擦
3.1 自由転がり
3.2 滑りを伴う転がり

第5節 摩耗現象とその基礎理論   (三科 博司)
1. 摩耗とは
2. 固体の接触と摩耗
3. 摩耗の分類
4. アブレシブ摩耗現象と基礎理論
5. 凝着摩耗現象と基礎理論
5.1 Holm の摩耗式
5.2 Rabinowicz および Archard の摩耗式
5.3 移着成長・脱落過程と摩耗式
5.4 マイルド摩耗とシビヤ摩耗
5.5 笹田の摩耗式
5.6 凝着摩耗・脱落過程の in-situ 観察
5.7 凝着摩耗の「摩耗素子」と「摩耗の素過程」
5.8 摩耗素過程から導かれる摩耗式
6. 凝着摩耗の素過程生成に関わる諸現象
6.1 摩擦磁化現象
6.2 せん断場における相転移温度降下現象
6.3 凝着摩耗におけるアンモニアの生成
7. まとめ

第6節 焼付き現象   (平塚 健一)
1. 焼付きとは
2. 焼付きの過程・メカニズム
2.1 固着に至るまでの六つの摩擦モード
2.2 流体潤滑モード
2.3 混合潤滑モード
2.4 境界潤滑モード
2.5 固体摩擦(摩耗粉生成)モード
2.6 固体摩擦(延しつぶし)モード
2.7 固体摩擦(強凝着)モード
3. 焼付きの予知

第7節 トライボ材料   (佐々木 信也)
1. トライボ材料の種類
1.1 金属系材料
1.1.1 滑り軸受材料
1.1.2 転がり軸受材料
1.1.3 被覆材料
1.2 セラミックス系材料
1.3 炭素系材料
1.4 高分子系材料
2. トライボ材料に求められる性質
2.1 硬さ
2.2 表面性状
2.3 非凝着性と固体潤滑性
2.4 化学的特性

第8節 トライボロジー特性改善のための表面改質   (梅原 徳次)
1. 表面改質とトライボロジー
2. 摩擦低減のための表面改質の考え方
2.1 他元素注入による表面エネルギーの減少
2.2 軟質膜(低せん断層)による低摩擦
2.3 摩擦誘導ナノ構造層による超低摩擦の発現
3. 摩耗低減のための表面改質の考え方
3.1 摩耗機構を念頭においた表面被膜の設計方法
3.2 摩耗低減のための表面改質に関する理論
3.2.1 ぜい性破壊型摩耗の発生条件
3.2.2 塑性変形の発生条件
(1) 塑性指数
(2) コーティングにおける塑性降伏マップ
4. 今後の表面改質指針の発展

第9節 液体の基本特性   (大野 信義)
1. 液体とは
2. 流動特性および粘度の単位
3. 粘度の測定
3.1 毛細管粘度計
3.2 回転粘度計
4. ニュートン流体と非ニュートン流体
5. ドゥーリットル(Doolittle)の粘度式
6. 液体粘度の温度変化
6.1 粘度-温度関係式
6.2 粘度指数
7. 密度の圧力変化
8. 粘度の圧力変化
8.1 高圧下の粘度測定
8.2 粘度-圧力関係式

第10節 潤滑理論

第1項 流体潤滑   (風間 俊治)
1. 潤滑方程式
1.1 潤滑モード(lubrication mode)
1.2 すきまの流れ
(1) 絞り膜作用
(2) くさび作用
(3) 伸縮作用
1.3 レイノルズ(Reynolds)方程式
1.4 円筒座標系
2.  キャビテーション
2.1 ゾンマーフェルト(Sommerfeld)の境界条件
2.2 ギュンベル(Gumbel)の境界条件
2.3 レイノルズ(Reynolds)あるいはスウィフト・スティーバー(Swift-Stieber)の境界条件
2.4 コイン・エルロッド(Coyne-Elrod)の境界条件
3.  流体軸受への適用
3.1 スラスト滑り軸受
3.2 ジャーナル滑り軸受
3.3 静圧軸受
4. レイノルズ方程式の拡張
4.1 乱流潤滑
4.2 熱流体潤滑
4.3 非ニュートン流体の場合
4.4 粗さのある場合
4.5 気体潤滑

第2項 弾性流体潤滑   (八木 和行)
1. 弾性流体潤滑の定義
2. 基礎方程式
3. 無次元パラメータ
4. EHL 下でのトラクション
5. 油不足での EHL
6. EHL に関する計測技術
6.1 光干渉法による油膜厚さ測定方法
6.2 蛍光法による油膜厚さ測定方法
6.3 薄膜抵抗法を利用した温度および圧力測定方法
6.4 赤外放射法による温度計測
6.5 分光法を用いた計測手法
7. 薄膜下での油膜厚さ
8. Micro- EHL 下での油膜厚さ
9. 高滑り条件での油膜厚さ
10. 非定常下での EHL

第3項 境界・混合潤滑   (青木 才子)
1. 境界潤滑
1.1 潤滑の形態
1.2 混合潤滑
1.3 境界潤滑を理解するための因子
2. 境界潤滑膜
2.1 分子の極性
2.2 分子間力
2.3 物理吸着と化学吸着
2.4 油性剤と吸着分子膜
2.5 極圧剤と反応被膜
2.6 最適な添加剤の選択
3. 境界潤滑下の摩擦機構
3.1 乾燥摩擦における固体接触部の静止摩擦係数
3.2 表面膜の影響
3.3 境界潤滑の力学モデル

第11節 トライボ試験   (佐々木 信也)
1. 摩擦・摩耗試験の目的と分類
1.1 摩擦・摩耗試験が材料強度試験とは異なる点
1.2 バラつきと不安定性
1.3 摩擦・摩耗試験における標準化の意義
2. 摩擦・摩耗試験機
2.1 摩擦の測定
2.2 摩耗量の測定
2.3 摩擦・摩耗試験機の種類
(a) 回転式ピンオンディスク型試験機
(b) 往復動型試験機
(c) スラストシリンダ式試験機
(d) ブロックオンリング式試験機
(e) 四球式摩擦試験機
(f) ピン・ブロック型試験機
3. 摩擦・摩耗試験で留意すべきこと

第12節 表面分析法   (佐々木 信也)
1. 表面分析の目的と意義
2. 表面性状
3. 化学分析
3.1 走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope:SEM)
3.2 光電子分光法(Photoemission Spectroscopy: PS)
3.3 二次イオン質量分析法(Secondary Ion Mass Spectroscopy:SIMS)
3.4 分光分析法
4. 機械的性質
5. 表面計測・分析で留意すべきこと

第2章 潤滑剤・潤滑法

第1節 潤滑油の基本物性

第1項 粘度特性   (吉田 悟)
1. 粘度とは
1.1 粘度の定義
1.2 動粘度
1.3 粘度指数
2. 潤滑油基材による粘度特性
2.1 基油
2.2 粘度指数向上剤
(1) 粘度指数向上効果
(2) せん断安定性
3. 潤滑油の粘度分類
3.1 自動車用潤滑油
3.2 工業用潤滑油
4. 各種粘度の意義
4.1 高温高せん断粘度
4.2 CCS 粘度
4.3 MRV 粘度
4.4 スキャニングブルックフィールド粘度
4.5 ブルックフィールド粘度

第2項 密度と膨張   (辰巳 剛)
1. 密度とは
1.1 密度の定義
1.2 密度と比重
1.3 密度の試験法
2. 潤滑油の密度
2.1 密度と化学構造
2.2 潤滑油の密度
3. 潤滑油の膨張
3.1 膨張係数
3.2 潤滑油の熱膨張係数
4. 密度(比重)から推算できる他の物性値
4.1 屈折率
4.2 比熱
4.3 熱伝導率

第3項 蒸気圧   (今野 聡一郎)
1. 蒸気圧による潤滑油の各種性能への影響
2. 蒸気圧の測定方法と潤滑油への適用
2.1 U 字管水銀圧力計(静止法)
2.2 ブルドン管(静止法)
2.3 アイソテニスコープ法(静止法)
2.4 水晶スパイラルゲージ法(静止法)
2.5 トランスパイレーション法(気体流通法)
2.6 ヌッセン法(気体流通法)
2.7 沸点法
3. 蒸気圧の推算法
3.1 クラウジウス・クラペイロン(Clausius-Clapeyron)の式
3.2 アントワン(Antoine)の式
4. JIS の蒸気圧測定法
5. ガスクロ蒸留法
6. 蒸気圧とにおい

第4項 鉱油の組成と物性   (水谷 祐也)
1. 鉱油系基油の組成
(1) パラフィン系炭化水素
(2) ナフテン系炭化水素
(3) 芳香族系炭化水素
(4) オレフィン系炭化水素
2. 潤滑油の分析方法(環分析)
2.1 n-d-M 法
2.2 r1-VGC 法
3. 鉱油の物性
3.1 粘度
3.2 粘度指数
(1) 炭化水素鎖
(2) 炭化水素環
3.3 低温流動性
3.4 アニリン点

第5項 電気特性   (伊藤 岳史)
1. 潤滑油の導電性
2. 潤滑油の抵抗率
3. 潤滑油の誘電正接
4. 潤滑油の絶縁破壊
5. 潤滑油の流動帯電
6. 潤滑油の電気特性

第2節 潤滑油

第1項 エンジン油   (松井 茂樹)
1. 自動車用エンジン油の要求性能
1.1 適正な粘度特性および低温流動性
1.2 酸化安定性,酸中和性
1.3 清浄分散性
1.4 耐摩耗性
1.5 消泡性
1.6 非金属材料との材料適合性
1.7 蒸発性
1.8 省燃費性
2. 自動車用エンジン油の組成
2.1 基油
2.2 添加剤
3. 自動車用エンジン油の規格
3.1 乗用車用エンジン油規格
3.2 ディーゼルエンジン油規格
4. 二輪車用エンジン油の要求性能と組成
5. 二輪車用エンジン油の規格
5.1 JASO 4 サイクルエンジン油規格
5.2 JASO 2 サイクルエンジン油規格
6. 自動車用,二輪車用エンジン油の劣化と性状変化
7. 舶用エンジンの特徴と分類
8. 舶用エンジン油の分類と要求性能
8.1 シリンダ油
8.2 システム油
8.3 トランクピストンエンジン油
9. その他のエンジン油
9.1 船外機用エンジン油
9.2 ガスエンジン油

第2項 駆動系油   (松木 伸悟)
1. 自動変速機油 ATF (Automatic Transmission Fluid)
1.1 自動変速機 AT の構造
1.2 ATF に要求される性能
(1) 動力伝達媒体性能
(2) 冷却媒体性能
(3) 潤滑性能
(4) 摩擦調整性能
(5) ATF 添加剤組成
2. 無段変速機油 CVTF
(Continuously Variable Transmission Fluid)
2.1 無段変速機 CVT の構造
(1) 金属ベルト式 CVT
(2) トロイダル式 CVT
2.2 CVTF に要求される性能
3. 自動車用ギヤ油
3.1 自動車用ギヤの構造
(1) トランスミッションケース
(2) デファレンシャルケース
3.2 ギヤ油に要求される性能
3.3 ギヤ油の品質分類と粘度分類
(1) ギヤ油の品質分類
(2) ギヤ油の粘度分類

第3項 工業用油   (置塩 直史)
1. 工業用潤滑油の概要
2. タービン油
2.1 無添加タービン油
2.2 添加タービン油
3. 圧縮機油
3.1 回転式圧縮機油
3.2 往復動圧縮機油
4. 軸受油
4.1 工作機械の軸受油
4.2 抄紙機と圧延機の軸受油
5. 油圧作動油
5.1 一般作動油
5.2 生分解性作動油
5.3 難燃性作動油
6. しゅう動面油
6.1 滑り案内
6.2 転がり案内
6.3 静圧案内
7. 工業用ギヤ油
7.1 工業用ギヤ油の規格
7.2 工業用ギヤ油の変遷

第4項 金属加工油   (髙木 智宏)
1. 切削油
1.1 切削油の役割と要求性能
1.2 切削加工の潤滑機構
1.3 切削油の分類
2.塑性加工油
2.1 塑性加工油の役割と要求性能
2.2 塑性加工油の導入機構
2.3 塑性加工油の潤滑機構
2.3.1 添加剤の作用機構
(1) 硫黄系極圧剤
(2) リン系極圧剤
2.3.2 ミクロプールの摩擦低減メカニズム
2.4 塑性加工油の分類

第3節 グリース   (酒井 一泉)
1. グリースとは
2. グリースの種類
2.1 増ちょう剤の種類
2.2 基油の種類
2.3 添加剤の種類
3. グリースの試験方法
3.1 ちょう度
3.2 滴点
3.3 離油度
3.4 水洗耐水度
3.5 低温トルク
3.6 ロール安定度
4. グリースの劣化と寿命
4.1 化学的要因
4.2 物理的要因
4.3 異物の混入
4.4 劣化の判定
5. グリースの取扱い上の注意

第4節 固体潤滑剤   (菖蒲 祐輔)
1. 固体潤滑剤とは
2. 固体潤滑剤の種類
2.1 層状構造物質
2.2 軟質金属
2.3 高分子化合物
2.4 その他
3. 固体潤滑剤の使用形態
4. 固体潤滑剤の使用上の注意

第5節 潤滑法   (設楽 裕治)
1. 適切な潤滑とは
2. 潤滑法の基本
3. 潤滑油剤の特徴と供給方法
4. 供給方法
4.1 潤滑油の全損式給油法
4.2 潤滑油の反復式給油法
4.3 グリースの非補給式潤滑法
4.4 グリースの給脂法
5. 機械要素の潤滑方式
5.1 軸受
5.2 歯車
5.3 チェーン

第6節 試験法   (土居 義孝)
1. 潤滑油の試験法
1.1 試験の意義
1.2 試験方法
2. 測定方法
2.1 密度(JIS K 2249-1)
2.2 動粘度(JIS K 2283)
2.3 引火点(JIS K 2265-3,JIS K 2265-4)
2.4 水分(JIS K 2275:カールフィッシャー式電量滴定法)
2.5 不溶解分(ASTM D 893)
2.6 塩基価(JIS K 2501:電位差滴定法)
2.7 酸価(JIS K 2501)
2.8 元素分析(JPI-5S-38-2003,JPI-5S-44-95)

第7節 安全性   (守田 洋子)
1. 製品の安全性
2. 安全性設計の流れ
3. 潤滑油基材の危険有害性・関連法規制の調査
3.1 危険有害性情報の入手
3.2 法規制に関する調査
3.2.1 製造・輸入・使用を禁止または制限される物質
(1) 未登録物質
(2) 法定禁止・制限物質
3.2.2 法律で特別な管理が求められる物質
4. 潤滑油製品の危険有害性情報の提供
4.1 最終製品としての危険有害性の判定
4.2 危険有害性の情報の提供

第3章 機械要素のトライボ設計

第1節 しゅう動面の運動とトライボ損傷   (野口 昭治)
1. トライボ機械要素内部の運動形態と損傷
2. 滑り運動に起因するトライボ損傷
3. 転がり運動に起因するトライボ損傷

第2節 滑り軸受のトライボ設計Ⅰ   (吉本 成香)
1. 滑り軸受の概要
2. 潤滑状態の種類
(1) 境界潤滑領域
(2) 流体潤滑領域
(3) 混合潤滑領域
(4) 固体潤滑
3. 潤滑状態による滑り軸受の分類
3.1 固体潤滑軸受(自己潤滑軸受)
3.2 境界・混合潤滑軸受
3.3 流体潤滑軸受
3.3.1 動圧型流体潤滑軸受
3.3.2 静圧型流体潤滑軸受
4. 流体潤滑軸受の基礎方程式と数値計算法
5. 流体潤滑軸受の基本特性の定義
(1) 負荷容量 w
(2) 静剛性 k
(3) 消費流量 q
(4) 軸駆動トルク T
(5) 動剛性 k,減衰係数 c
6. 流体潤滑軸受の形状・構造と軸受特性
6.1 動圧型流体潤滑軸受
6.2 静圧型流体潤滑軸受
7. 流体潤滑ジャーナル軸受の設計法
7.1 動圧型真円ジャーナル軸受の設計の目安
7.2 静圧型ジャーナル軸受の設計の目安
(1) 静圧型ジャーナル軸受の静剛性
(2) 静圧型ジャーナル軸受の負荷容量

第3節 滑り軸受のトライボ設計Ⅱ   (出崎 亨)
1. 材料
1.1 銅合金
1.2 アルミニウム合金
1.3 ホワイトメタル
1.4 オーバレイ
1.4.1 金属系
1.4.2 コーティング
1.5 無潤滑材料
1.5.1 金属系
1.5.2 樹脂系
2. 損傷と対策
2.1 摩耗
2.2 焼付き
2.3 疲労
2.4 腐食
2.5 キャビテーションエロージョン
2.6 フレッチング

第4節 転がり軸受のトライボ設計   (竹林 博明,浅野 憲治)
1. 軸受の種類と構造
1.1 形式と構造
1.2 軸受の標準化と規格
1.3 軸受の主要寸法と呼び番号
1.4 精度
2. 材料と熱処理
2.1 要求特性
2.2 軌道輪と転動体の材料
2.3 保持器用材料
3. 静的負荷容量
3.1 基本静定格荷重
3.2 静等価荷重と安全係数
4. 転がり軸受の寿命
4.1 基本定格寿命
4.2 基本動定格荷重と動等価荷重
4.3 修正定格寿命式
5. 転がり軸受の使用方法
5.1 はめあい
5.2 内部すきま
5.3 予圧
6. 転がり軸受の潤滑
6.1 潤滑の目的
6.2 グリース潤滑
6.3 油潤滑
6.4 潤滑方法
6.5 許容回転数
7. 転がり軸受の特性
7.1 摩擦
7.2 温度上昇
7.3 振動と音響
8. 特殊環境に用いられる転がり軸受
8.1 特殊環境で用いられる軸受とは
8.2 特殊環境に用いられる転がり軸受材料
8.2.1 鉄系材料
8.2.2 セラミック材料
8.3 特殊環境に用いられる固体潤滑剤
8.3.1 軟質金属
8.3.2 層状結晶構造物質
8.3.3 高分子材料
8.3.4 固体潤滑軸受の寿命検討
8.4 特殊環境で用いられる転がり軸受の代表的な構成
8.4.1 高速回転用軸受
8.4.2 クリーン環境用軸受
8.4.3 真空用軸受
8.4.4 耐食用軸受
8.4.5 高温用軸受
8.4.6 非磁性用軸受
8.4.7 絶縁用軸受
9. 転がり軸受の損傷と原因ならびに対策

第5節 歯車のトライボ設計   (小林 恒)
1. 軸間位置関係による歯車の分類
1.1 両軸線が平行している歯車対
1.2 両軸線が交差している歯車対
1.3 両軸線が食違っている軸歯車対
2. 歯車かみ合い条件
3. インボリュート歯形をもつ円筒歯車
3.1 インボリュート曲線の生成と特徴
3.2 インボリュート歯形の歯車対のかみ合い特徴
3.3 歯車の記号,用語,標準歯車
3.4 インボリュート歯車の正確かみ合い条件
(1  実際のかみ合い線
(2) 正確かみ合い条件
3.5 かみ合い率
3.6 歯たけの滑り速度と滑り率
(1) 滑り速度
(2) 滑り率
3.7 転位歯車
3.8 インボリュートはすば歯車
(1) はすば歯形曲面の形成
(2) はすば円筒歯車のパラメータ
(3) はすば歯車の相当平歯車
(4) はすば歯車のかみ合い条件
(5) はすば歯車のかみ合い率
4. かさ歯車
5. 食違い軸歯車
5.1 ねじ歯車
5.2 ウォームギヤ
5.3 ハイポイドギヤ
6. 歯車精度
6.1 平歯車およびはすば歯車の精度
(1) 各誤差の定義
(2) 歯車精度等級の構成
6.2 歯当たりおよび歯当たり状態
7. 歯車の損傷と強度設計
7.1 歯車の損傷
(1) 歯の折損
(2) 表面疲労
(3) スコーリング
(4) 摩耗
7.2 平歯歯車とはすば歯車の強度設計
(1) 曲げ強さについて
(2) 歯面強さについて
7.3 かさ歯車の強度設計
(1) 歯元曲げ応力
(2) 歯面接触応力
7.4 ウォームギヤの強度設計
7.5 スコーリングの発生予測
8. 歯車用材料と熱処理
9. 歯車の潤滑
9.1 潤滑方法
9.2 潤滑油の選択

第6節 ねじのトライボ設計   (小林 恒)
1. ねじの基礎
1.1 つる巻線
1.2 ねじの用語
1.3 ねじ山の種類
(1) 三角ねじ
(2) 角ねじ
(3) 台形ねじ
(4) のこ歯ねじ
(5) 丸ねじ
2. 締結ねじ
2.1 ねじの力学
(1) 斜面の原理
(2) ねじの効率
(3) ねじの自立条件ρ
2.2 ねじの締付け
(1) 締付けトルク
2.3 ねじ山の強度
(1) ねじ山のせん断強さ
(2) ねじ山の曲げ強さ
(3) ねじ山の面圧強さ
(4) ねじ山のはめあい長さ
2.4 ねじ部品の強度
(1) おねじの静的引張強さ
(2) 引張力(圧縮力)とねじれを受けるおねじの強さ
(3) 締結後さらに引張力を受けるおねじの強さ
2.5 ねじ部品の疲れ
3. 運動ねじ
3.1 ねじ対偶
3.2 ボールねじ
(1) ボールねじの特徴
(2) ボールねじの構造と種類
(3) ボールの接触形態,ねじ溝形状
(4) ボールねじの基本諸元
(5) ボールねじの運動性能
(6) ボールねじの摩耗と破損
3.3 その他の運動ねじ
(1) 滑りねじ
(2) 静圧ねじ

第7節 機械式無段変速機構のトライボ設計   (大澤 正敬,樽谷 一郎)
1. 概要
1.1 無段変速機構の形式
1.2 自動車用無段変速機
2. 可とうベルト式 CVT
2.1 動力伝達メカニズム
(1) 動力伝達モデルと荷重分布
(2) 動力伝達に関わる摩擦力とトルク容量
(3) 動力伝達に関わる損失
2.2 動的な動力伝達
(1) ベルトとしての摩擦伝達力特性
(2)  変速挙動
3. トラクション伝達式トロイダル CVT
3.1 トラクション伝達力
(1) トラクション係数
(2) スピンの影響
(3) トラクションフルード
3.2 変速機構

第8節 巻掛け伝動のトライボ設計   (大窪 和也)
1. 巻掛け伝動とは
2. ベルトの構造の種類とその特徴(ベルトの選定時に必要な基本事項)
3. 平ベルトの古典摩擦伝動理論
4.  V ベルトの見掛けの摩擦係数
5. ベルトの古典理論の矛盾点
6. ベルト伝動時の動力損失
7. まとめ

第9節 柔軟媒体搬送機構   (山浦 弘)
1. ラップ搬送機構
1.1 巻込み空気の影響による搬送速度の制限
1.2 ローラ軸のミスアライメントによるウェブの皺の形成
1.3 エアターンバーにおける自励振動の発生
2. 巻取り機構
2.1 スターディフェクト
2.2 テレスコープ
2.3 最適巻取り条件の設計
3. ニップ搬送機構
3.1 用紙搬送速度のパラメータ依存性を考慮した設計
3.2 偏荷重による紙の回転
3.3 軸の傾きによる紙の横ずれ
3.4 最大ニップ圧力・押付け力の均一化
4. 繰出し機構

第10節 クラッチのトライボ設計   (竹崎 謙一)
1. 湿式クラッチの機能
2. 湿式クラッチの基本形式と特長
2.1 摩擦材料
2.2 基本諸元
2.2.1 伝達トルク容量
2.2.2 ペーパ摩擦材の摩擦特性
(1) ペーパ材質と摩擦特性
(2) 自動車用自動変速機油と摩擦特性
2.2.3 発熱量と熱容量
2.2.4 潤滑流量
2.2.5 ペーパ摩擦材の耐久性
(1) ペーパ材質と耐久性
(2) 自動車用自動変速機油と耐久性
2.2.6 摩擦プレートの油溝
(1) 油溝と摩擦特性
(2) 油溝と耐久性
(3) 油溝と引きずりトルク
3. まとめ

第11節 シールのトライボ設計   (岡 耕一)
1. シールの分類と特徴
2. 代表的なパッキン
2.1 成形パッキン
2.1.1 リップパッキン
2.1.2 スクイーズパッキン
2.2 グランドパッキン
2.3 メカニカルシール
3. オイルシール
3.1  オイルシールの形状と形式
3.2 オイルシールの選定
3.3 軸およびハウジングの設計
3.3.1 軸の設計
3.3.2 ハウジングの設計
3.4 オイルシールの性能
3.4.1 密封機構
3.4.2 寿命
3.4.3 摩擦特性
3.5 オイルシールの実用例
3.5.1 自動車用オイルシール
3.5.2 船舶,鉄道,産業機器用オイルシール
3.6 オイルシールの密封不具合とその要因

第12節 案内面のトライボ設計   (齊藤 利幸)
1. 案内面の基本構造と材料
1.1 原理と構造
1.2 構造体およびしゅう動材の材料
1.3 滑り面の潤滑
2. 滑り案内面
2.1 動圧滑り面
2.2 滑り案内面の機械構成
2.3 複合案内面
3. 静圧案内面
3.1 油静圧案内面
3.1.1 油静圧案内面の特徴
3.1.2 油静圧案内面の注意点
3.2 空気静圧案内面
3.2.1 空気静圧案内面の特徴
3.2.2 空気静圧案内面の注意点

第4章 新しいトライボロジー技術の設計への応用

第1節 ナノトライボロジー   (三宅 晃司)
1. ナノ領域における摩擦の支配因子
1.1 表面の化学組成・表面エネルギー
1.2 原子・分子の配列
2. ナノ領域での摩擦特性を生かす表面設計
3. 今後に向けて

第2節 DLC 応用技術   (加納 眞)
1. DLC コーティング適用の背景
2. エンジン部品適用開発に着手時の検討項目
3. エンジン部品適用開発プロセス
3.1 エンジン部品開発スタート時の必要条件
3.2 部品開発に必要な単体試験評価方法
3.3 量産化へのプロセス
4. 今後の応用技術

第3節 表面テクスチャリング   (佐々木 信也)
1. 表面テクスチャリングに期待される効果
2. 表面テクスチャの創製プロセス技術
3. 表面テクスチャリングによるトライボ特性の向上
4. しゅう動面アーキテクチャ構築に向けた課題

第4節 新しいトライボマテリアル

第1項 ポリマーブラシ   (檜垣 勇次,高原 淳)
1. 高分子電解質ブラシの精密合成
2. ポリマーブラシの濡れ性
3. 高分子電解質ブラシの水潤滑トライボマテリアルとしての可能性
4. ポリマーブラシの応用展開に向けて

第2項 ゲル   (山田航平,亀山敏貴,和田真人,古川英光)
1. ゲルとは?
1.1 ゲルの構造と特徴
1.2 高強度ダブルネットワークゲル
2. ゲルの摩擦理論
2.1 潤滑摩擦
2.1.1 潤滑
2.1.2 境界潤滑
2.1.3 混合潤滑
2.1.4 弾性流体潤滑
2.1.5 流体潤滑
2.2 ゲルの摩擦特性
2.3 吸着・反発理論モデル
2.3.1 吸着系
2.3.2 反発系
3. ゲルのアプリケーション
3.1 DN ゲルの電場応答性と摩擦制御
3.2 DN ゲルの電場応答性を利用した摩擦制御モデル(GEL-SLIDER)
3.2.1 装置(GEL-SLIDER)について
4. 新しいトライボマテリアルとしてのゲル

第3項 酸化グラフェン   (木之下 博)
1. 酸化グラフェンについて
2. 酸化グラフェンの潤滑添加剤への応用
3. まとめ

第5節 新しい潤滑剤としてのイオン液体   (佐々木 信也)
1. 潤滑剤としてのイオン液体
1.1 イオン液体の流体潤滑性能
1.2 イオン液体の境界潤滑性能
2. イオン液体の腐食対策
2.1 雰囲気の制御
2.2 フッ化金属生成反応の抑制
2.3 ハロゲンフリーイオン液体
3. 真空用潤滑剤としての応用
3.1 真空中での潤滑性
3.2 アウトガスの発生
4. イオン液体実用化に向けた課題と展望

第5章 トライボロジーの実践

第1節 輸送機器におけるトライボ対策設計事例

第1項 自動車
[1. エンジンのトライボロジー]  (海道 昌孝,不破 良雄)

[2. 動力伝達装置のトライボロジー]   (海道 昌孝,不破 良雄)

[3. ブレーキのトライボロジー]   (羽鳥 公一)
1. 摩擦ブレーキとは
2. 摩擦材の開発
3. ブレーキにおける NV 現象とその対策
4. トルク抜け異音におけるトライボロジー的な解析事例
4.1 実験の考え方と装置
4.2 実験方法
4.3 摩擦面解析
4.4 数値的考察
5. まとめ

[4. 懸架装置のトライボロジー]   (加藤 慎治)
1. ショックアブソーバ
2. ショックアブソーバのしゅう動部
2.1 ピストン部
2.2 ロッドガイド部
2.3 オイルシール部
2.4 ピストンロッド部
2.5 作動油
3. まとめ

[5. タイヤのトライボロジー]   (網野 直也)
1. タイヤの要求性能と摩擦・摩耗
2. タイヤの転がり抵抗
3. タイヤの摩擦特性
4. タイヤの摩耗特性

[6. 補機製品]   (村上 洋一)
1. 燃料噴射機器製品
1.1 ディーゼル噴射ポンプ
(1) 耐焼付き性・耐摩耗性向上
1.2 ディーゼルインジェクタ
(1) 耐摩耗性・耐デポジット性向上
(2) 耐キャビテーションエロージョン性向上
1.3 ガソリン噴射ポンプ,フューエルポンプ
(1) 耐焼付き性・耐摩耗性向上
(2) 耐腐食摩耗性向上
2. 空調機器製品
2.1 エアコン用コンプレッサ
(1) 耐焼付き性・耐摩耗性向上
3. 電気機器製品
3.1 スタータ
(1) 電機ブラシの耐摩耗性向上
3.2 フューエルポンプモータ
(1) 電機ブラシの耐摩耗性向上
3.3 オルタネータ
(1) 電機ブラシの耐摩耗性向上

第2項 航空機/ジェットエンジンのトライボロジー   (佐分 茂)
1. 航空機エンジンのトライボロジー
2. 軸受
2.1 使用条件
2.2 軸受材料
2.3 潤滑方法
2.4 スキッティングに対する対応
2.5 軸振動に対する対応
3. 歯車
3.1 プロペラ減速ギヤボックス
3.2 補機駆動ギヤボックス
4. シール
4.1 ブラシシール
4.2 カーボンシール
4.3 リップシール
4.4 ハイドロシール
5. 耐摩耗技術と耐焼付き性技術
5.1 ファン
5.2 圧縮機
5.3 タービン
6. 新技術の適用

第3項 船舶/舶用エンジンのトライボロジー   (齋藤 吉之)
1. リング,ライナの損傷対策
1.1 エンジンの構造と潤滑の仕組み
1.1.1 2 ストロークエンジン
1.1.2 4 ストロークエンジン
1.2 ピストンリング,シリンダライナの損傷形態と要因
1.2.1 スカッフィング
1.2.2 アブレシブ摩耗
1.2.3 腐食摩耗
2. 過大摩耗対策
2.1 リング,ライナの耐焼付特性向上
2.2 油膜切れ防止対策
2.3 硫酸腐食防止対策
3. 主軸受の損傷対策
4. 燃料ポンプ,燃料弁の損傷対策
4.1 燃料ポンプ
4.2 燃料弁

第4項 鉄道車両のトライボロジー   (小原 孝則)
1. トロリ線とパンタグラフ
1.1 トロリ線
1.2 パンタグラフすり板
1.2.1 焼結合金すり板
1.2.2 カーボン系すり板
2. 車軸まわりの軸受
2.1 車軸軸受
2.1.1 車軸軸受に求められる性能
2.1.2 車軸軸受の潤滑
2.2 主電動機軸受
3. ブレーキ
3.1 踏面ブレーキ
3.1.1 鋳鉄制輪子
3.1.2 合成制輪子
3.1.3 焼結合金制輪子
3.2 ディスクブレーキ
3.2.1 ブレーキディスク
(1) 鋳鉄ディスク
(2) 鍜鋼ディスク
3.2.2 ブレーキライニング
4. 車輪とレール
4.1 粘着力と諸課題
4.2 増粘着方策
4.2.1 増粘着研磨子
4.2.2 増粘着剤噴射
4.3 車輪とレールの摩耗
4.3.1 直摩と側摩
4.3.2 レールの波状摩耗

第5項 エレベータ,エスカレータのトライボロジー   (中川 博之)
1. エレベータ
1.1 駆動機構におけるトライボロジーの課題
1.1.1 トラクション力
(1) 駆動シーブの溝形状
(2) 摩擦係数
(3) 巻付け角度
1.1.2 ロープとシーブの摩耗
1.2 非常止め装置
1.2.1 非常止め装置の動作機構
1.2.2 高速・大容量化対応技術
2. エスカレータ
2.1 エスカレータの駆動機構
2.1.1 踏段駆動
2.1.2 手すり駆動
2.2 手すりの走行性能
2.2.1 手すり走行の課題
2.2.2 駆動機構モデル
2.2.3 モデルの検証
2.2.4 走行性能の向上検討
2.3 踏段,床板,スカートガードの摩擦評価
2.3.1 摩擦性能の要求
2.3.2 摩擦評価と体感の相関

第2節 産業機械におけるトライボ対策設計事例

第1項 建設・土木機械のトライボロジー   (秋田 秀樹)
1. 油圧ショベルの構造
2. クローラ周りの軸受の課題と最新技術
2.1 トラックリンクの軸受の技術変遷
2.2 上下ローラ用密閉構造の技術変遷
3. フロントアタッチメント周りの軸受の課題と最新技術
3.1 フロント軸受用ブシュの技術変遷
3.2 フロント軸受用スラストプレートの技術変遷
3.3 バケットヒンジ部耐土砂摩耗の技術変遷
4. まとめ

第2項 農機のトライボロジー   (佐藤 芳樹)
1. 農機の概要
2. 農機のエンジン
2.1 エンジンの種類
2.2 エンジンのトライボ設計
2.2.1 クランク軸
2.2.2 コネクティングロッド(コンロッド)
2.2.3 ベアリングメタル
2.2.4 ピストン
2.2.5 ピストンリング
2.3 エンジン油
3. 農機のパワートレイン
3.1 トラクタ
3.2 コンバイン
3.3 田植機
3.4 パワートレインのトライボ設計
3.4.1 歯車
3.4.2 軸
3.4.3 軸受
3.4.4 湿式多板クラッチ
3.4.5 湿式ブレーキ
3.5 潤滑油
3.5.1 種類
(1) トラクタオイルユニバーサル
(Tractor Oil Universal:TOU)
(2) ギヤ油
(3) スーパートラクタオイルユニバーサル
(Super Tractor Oil Universal:STOU)
3.5.2 トラブル事例
(1) 湿式ブレーキ・クラッチの鳴き
(2) 湿式ブレーキの錆
(3) フィルタ目詰まり

第3項 ポンプのトライボロジー   (1. 杉山 憲一,2. 會澤 宏二,3. 兼森 祐治)
1. 汎用ポンプ
1.1 製品概要
1.2 構造と特徴
1.3 技術データ
2. ポンプ用水潤滑ラジアル軸受
2.1 製品概要
2.2 構造と特長
2.3 技術データ
2.3.1 しゅう動特性
2.3.2 耐摩耗性
3. 高圧ポンプのトライボロジー
3.1 高圧ポンプの構造とトライボロジー要素
3.2 高圧ポンプのトライボロジー技術課題
3.2.1 軸受
3.2.2 非接触環状液膜シール
3.2.3 ポンプ用メカニカルシール
3.3 ポンプのトライボロジー要素の状態監視診断技術

第4項 圧縮機/冷凍機のトライボロジー   (東﨑 康嘉)
1. 圧縮機/冷凍機の構造
2. 圧縮機/冷凍機でのトライボロジー課題
2.1 歯車の動力損失予測手法
2.1.1 歯面かみ合い摩擦損失
2.1.2 潤滑油加速仕事
2.2 FEM(Finite Element Method:有限要素法) による
歯面における温度分布の計算手法
2.3 転がり軸受の最近のトライボロジー技術
2.3.1 玉軸受の挙動計測方法
2.4 潤滑油

第3節 製鉄機械におけるトライボ対策設計事例   (四阿 佳昭)
1. 製鉄機械の環境・稼働条件とトライボロジーに関わる課題
2. 製鉄工程別のトライボ対策
2.1 製銑工程
2.2 製鋼工程
2.3 圧延工程
2.4 工程共通(油圧装置)のトライボ設計改善

第4節 情報機器におけるトライボ対策設計事例

第1項 現金自動預払機・自動改札機のトライボロジー   (小林 祐子)
1. 現金自動預払機におけるトライボ対策設計事例
1.1 オーバーラップ式分離機構
1.2 オーバーラップ部のローラ形状適正化
1.3 搬送力と抵抗力の定式化
1.4 オーバーラップ量の適正範囲拡大
2. 自動改札機におけるトライボ対策設計事例
2.1 自動改札機の分離部のしくみ
2.2 ゴムローラの膨潤
2.3 従来のゴムローラ膨潤試験方法
2.4 ゴムローラの膨潤加速試験方法
2.4.1 外部因子特定
2.4.2 実験方法
2.4.3 膨潤量の定式化

第2項 複合機・プリンタのトライボロジー   (高橋 正樹)
1. 電子写真方式を用いた複合機・プリンタの事例
1.1 画像形成プロセス概要
1.2 画像形成プロセスに関連する課題と対策
1.2.1 現像プロセスと関連する課題
1.2.2 用紙上でのトナー画像表面性と関連する課題
1.3 画像形成要素に関連する課題と対策
1.3.1 感光体とクリーナ
1.3.2 定着
1.4 印刷媒体に関連する課題と対策
1.4.1 給紙
1.4.2 用紙物性
2. サーマル記録方式を用いたプリンタ

第3項 ハードディスク(HDD)のトライボロジー   (古川 勝)
1. ハードディスクにおけるトライボ技術の重要性
2. HDI におけるトライボロジー技術
2.1 浮上すきま
2.2 潤滑剤
2.3 保護膜,粗さ
3. 今後の課題
4. まとめ

第5節 石炭粉砕ミルにおけるトライボ対策設計事例  (矢野 昭彦)
1. 石炭粉砕ミル
2. 石炭粉砕ミルの構成とトライボロジー課題
2.1 駆動部
2.2 粉砕・乾燥部
2.3 分級部

第6節 発電所におけるトライボ対策設計事例   (渡部 幸夫)
1. 蒸気タービン(steam turbine)
1.1 軸受
1.2 ノズルと羽根
1.3 シール
1.4 蒸気弁
2. ガスタービン(gas turbine)
3. 水力発電機(water turbine generator)
4. 発電機(generator)
5. 発電所の状態監視保全
5.1 回転機の状態監視保全
5.2 軸受摩耗解析
5.3 運転中保全
5.4 地震時の機能限界耐力評価

第7節 風車におけるトライボ対策設計事例   (矢野 昭彦)
1. 風車の概要
2. 各要素の設計
2.1 翼軸受
2.2 主軸受
(1) 軸受の疲労寿命
(2) 軸受の基本静定格ラジアル荷重
(3) その他
2.3 増速機
(1) 増速機の構成
(2) 歯車の設計
(3) 歯車支持軸受の設計

第8節 免震/制振装置におけるトライボロジー技術の適用事例   (金子 修平)
1. 免震構造と制振構造
2. 滑り技術を利用した免震装置
2.1 免震装置の分類
2.2 滑り支承
2.3 免震用摩擦ダンパ
3. 摩擦を利用した制振装置
3.1 制振装置の分類
3.2 制振用摩擦ダンパ

第9節 橋梁におけるトライボロジー技術の適用事例   (北林 良太)
1. 橋梁と支承
1.1 支承に要求される機能
1.2 地震時に支承に要求される機能
2. 滑り技術を用いた支承
2.1 線支承
2.2 支承板支承
2.3 ピボット支承および支承板を有する ピボット支承
2.4 滑り型ゴム支承
3. 橋梁への滑り技術適用例
3.1 鋼橋への適用事例
3.2 長大トラス橋への適用事例
3.3 斜張橋・吊り橋への適用事例
3.4 ポストスライド工法
3.5 横取り工法

第10節 宇宙機器におけるトライボ対策設計事例   (佐々木 彰)
1. 宇宙機器が遭遇するトライボロジー問題
1.1 真空環境
(1) 潤滑剤の蒸発
(2) 吸着層および酸化層の形成遅延
(3) 潤滑剤蒸気の広範囲な飛散
(4) しゅう動部の温度上昇
1.2 原子状酸素
1.3 放射線・紫外線
1.4 微小重力
1.5 温度変化
1.6 振動
2. 宇宙用潤滑剤の種類と特徴
3. 宇宙用機器への適用事例と留意点

第11節 家電におけるトライボ対策の設計事例   (永田 修平)
1. 家電製品のトライボ設計
2. 家庭用冷蔵庫のトライボ対策設計
2.1 冷蔵庫用圧縮機の構造
2.2 冷凍機油
2.3 給油機構
2.4 しゅう動部損失低減構造

第6章 メンテナンストライボロジー

第1節 設備管理とメンテナンストライボロジー   (若林 利明)
1. メンテナンスとは
1.1 メンテナンスの定義
1.2 メンテナンスの意義
1.3 メンテナンスの目的
1.4 メンテナンス産業の現状と将来像
2. メンテナンス方式とその選定
2.1 メンテナンス方式の分類
2.1.1 保全予防
2.1.2 予防保全
(1) 時間計画保全
(2) 状態監視保全
2.1.3 事後保全
2.1.4 改良保全
2.2 メンテナンス方式の選定
2.2.1 LCCM に基づく選定
2.2.2 劣化パターンに基づく選定
2.2.3 メンテナンス方式選定の総合的な考え方
3. メンテナンスとトライボロジーの関わり
3.1 技術面から見た関わり
3.2 経済面から見た関わり
4. 故障物理とトライボ損傷
4.1 故障物理とは
4.2 トライボ損傷と故障のメカニズム
4.2.1 材料の破壊
(1) 延性破壊
(2) ぜい性破壊
(3) 疲労破壊
4.2.2 疲労損傷
(1) 内部起点型剥離
(2) 表面起点型剥離
(3) 内部組織変化起点型剥離
4.2.3 摩耗と焼付き
(1) フレッチング摩耗
(2) エロージョン摩耗
(3) キャビテーションエロージョン
4.2.4 漏れ現象

第2節 信頼性設計   (似内 昭夫)
1. 信頼性とは
2. メンテナンストライボロジーの構成
3. 信頼性設計の構成
4. 信頼度と不信頼度
5. システムの動作状態と故障時間
5.1 アップ状態とダウン状態
5.2 修理系と非修理系
5.3 故障時間と MTBF,MTTF
6. 故障率
6.1 故障率の定義
6.2 故障率のパターンと故障率のバスタブ曲線
7. 信頼性の定量化と信頼性特性値
8. 基礎数理
8.1 ヒストグラムおよび確率密度関数,分布関数
8.2 平均μ,E(t)
8.3 分散 V(t)
8.4 標準偏差σ,D(t)
8.5 メジアン t
8.6 モード t*
9. 信頼性モデル
9.1 破壊モデル
9.2 分布モデル
(1) ワイブル分布
(2) 指数分布モデル
(3) 正規分布モデル
(4) 対数正規分布モデル
(5) 極値分布(二重指数分布)
(6) 二項分布およびポアソン分布
10. システム設計
10.1 システムの基本モデル
10.2 システム設計の基本的な考え方
(1) 目標の設定
(2) 信頼度配分
(3) 単純化,標準化,ユニット化
(4) ディレーティング(信頼性に及ぼす環境などの影響)
(5) フェールセーフ設計とフールプルーフ設計
10.3 システムの信頼度
(1) 直列系システムの信頼度,故障率
(2) 並列系システムの信頼度,故障率
(3) 複合系システムの信頼度
(4) 直列系システムと並列系システムの比較
10.4 冗長系システムと信頼度
(1) 要素冗長系とシステム冗長系
(2) m-out-of-n 冗長系
11. 信頼性予測と故障解析
11.1 信頼性予測
11.2 フォールト解析
(1) 事象の木解析(Event Tree Analysis:ETA)
(2) フォールトの木解析 (Fault Tree Analysis:FTA)
(3) フォールトモード影響度解析(Fault Mode Effect Analysis:FMEA)
12. 信頼性試験
13. 設計審査(Design Review:DR)

第3節 潤滑診断技術とその応用   (長野 克己,四阿 佳昭)
1. 潤滑診断技術の概要
2. 摩耗粉診断
2.1 フェログラフィ法(摩耗粉診断法)
2.1.1 フェログラフィ法の原理
(1) AL 値(%/mL)
(2) AS 値(%/mL)
(3) 全摩耗量(WPC)と摩耗過酷度指数(IS)
2.1.2 分析フェログラフィ観察における熱処理
(1) 予備テスト
(2) フェログラムの加熱方法
(3) 観察結果
(4) 熱処理による材質判定
2.1.3 摩耗粒子形態の説明
(1) 正常摩耗粒子 (normal rubbing wear particles)
(2) 切削摩耗粒子(cutting wear particles)
(3) 球状摩耗粒子(spherical particles)
(4) 平板状摩耗粒子(fatigue-plate particles)
(5) 薄片摩耗粒子 (fatigue-laminar layer particles)
(6) シビヤ摩耗粒子 (severe sliding wear particles)
(7) 黒色酸化粒子(dark metallo oxide, black oxide particles)
(8) 非鉄金属(non-ferrous particles)
(9) 繊維(fiber)
(10) 赤錆(red oxide)
(11) 腐食摩耗粒子(corrosive wear particles)
(12) 結晶質(無機物,有機物) (crystal-inorganic & organic)
(13) 非晶質(無機物,有機物) (amorphous-inorganic & organic)
(14) フリクションポリマー (friction polymer)
(15) 固体潤滑剤,その他 (solid lubricant, others)
2.2 SOAP 法 (Spectrometric Oil Analysis Program)
2.3 その他の摩耗粉診断法
3. 潤滑診断技術の分析項目と適用範囲
4. 潤滑技術診断の応用例
4.1 軸受内グリースの潤滑診断技術
4.2 集中給脂装置から排出されたグリース分析による摩耗診断技術
4.3 摩耗粉濃度測定事例

第4節 潤滑剤の劣化・汚染   (似内 昭夫)
1. 潤滑剤の“劣化”の意味
2. 潤滑剤の劣化に影響を及ぼす因子
2.1 基油の酸化,熱分解の影響
2.2 固相の影響
2.3 液相の影響
2.4 気相の影響
2.5 放射線の影響
2.6 添加剤の劣化の影響
3. 潤滑油の酸化劣化
3.1 酸化劣化の進行過程
3.2 潤滑油の酸化劣化のメカニズム
4. グリースの劣化のメカニズム
5. 潤滑剤の汚染
5.1 汚染物質の種類と発生源
6. 潤滑剤の劣化が設備に及ぼす影響
6.1 潤滑油の劣化による性状値の変化要因
6.2 潤滑油汚染の設備への影響
(1) 固形粒子の大きさと摩耗
(2) 潤滑剤の劣化が設備に及ぼすその他の影響
7. 潤滑剤の劣化測定法
7.1 粘度測定法
7.2 色測定法
7.3 中和価測定法
7.4 水分の測定法
7.5 酸化劣化測定法
(1) 回転ボンベ式酸化安定度試験:RBOT
(2) 内燃機関用潤滑油酸化安定度試験: ISOT
(3) タービン油酸化安定度試験:TOST
8. 汚染度の測定
8.1 汚染度の表示法
(1) ISO汚染度コードによる汚染度の表示
(2) NAS汚染度等級による汚染度の表示
8.2 汚染度測定法
(1) 計数法による汚染度測定
(2) 質量法による汚染度測定
9. グリースの劣化評価法

第5節 潤滑管理の実際   (川畑 雅彦)
1. 潤滑管理の活用
2. トライボロジーの経済効果
3. 潤滑管理の必要性
4. 火力発電所における潤滑管理
4.1 非常用発電機のディーゼルエンジン
4.2 潤滑油中の摩耗粒子濃度の平衡
4.3 実機への適用
4.4 CBM データでの潤滑状態の判断
4.5 発光分光分析法の特徴と留意点
4.6 エンジンオイルの分析結果と延伸化の検討
4.7 延伸化の経済効果
5. 水力発電所における潤滑管理
5.1 軸受焼損原因の推定
5.2 軸受焼損の回避事例
6. 潤滑管理への期待

第6節 漏れ管理   (似内 昭夫)
1. 漏れ管理の重要性
(1) 設備の信頼性低下とそれに伴う寿命の短縮
(2) 資源の浪費・省資源への課題
(3) 環境汚染
2. 漏れが発生する箇所
3. 設備の稼働前各工程における漏れ管理
3.1 設備・配管系の機器選定にあたって考慮すること
(1) 保全性を考慮したシステムにする
(2) 漏れ発生箇所をできるだけ少なくする
(3) 作動油の劣化が起こりにくいシステムにする
(4) サージ圧や圧力脈動などの防振対策を講じる
(5) 不良環境で使用する機器は適切な方法で保護する
(6) 機器選定にあたっては標準化された市場性のある機器を選定する
3.2 配管系の設計・施工にあたって考慮すべきこと
(1) 保守のための作業空間の確保
(2) 継手や機器に伝達される配管振動
3.3 設備の組立・据付け段階における漏れ管理
3.4 設備の稼働工程における漏れ管理 始業点検・日常点検
(1) 漏れ管理の標準化・基準化
(2) 漏れ管理の日常点検の具体的な活動
(3) こぼれ油対策
(4) 漏れ対策機器
4. 漏れ管理の成果スケール

第7節 油圧・空圧システムにおける潤滑剤の劣化管理   (永仮 光洋)
1. 潤滑管理の目的
2. 管理項目の目的と測定法
2.1 清浄度の測定
2.2 酸価の測定
2.3 動粘度の測定
2.4 色相の測定
2.5 水分の測定
2.6 水分離性の測定
2.7 消泡性の測定
2.8 油中元素分の測定
2.9 密度・屈折率の測定
2.10 引火点の測定
2.11 RPVOT:回転ボンベ式酸化安定度の測定
2.12 赤外吸収スペクトル
3. 日常点検
4. 油圧作動油の種類と潤滑管理
4.1 鉱油系作動油の潤滑管理
4.2 脂肪酸エステル系難燃性作動油
4.3 リン酸エステル系難燃性作動油
4.4 水-グリコール系難燃性作動油
4.5 エマルション系難燃性作動油
4.6 生分解性作動油
5. コンプレッサ油の種類と潤滑管理
5.1 スクリューコンプレッサ油の潤滑管理
5.2 レシプロコンプレッサ油の潤滑管理
6. 油圧作動油とコンプレッサ油の潤滑油管理:まとめ

第8節 油圧・空圧システムにおける潤滑剤の汚染管理   (本田 知己)
1. 油空圧システムと汚染管理
2. 汚染タイプと汚染源
2.1 固体状汚染物質
2.1.1 残留汚染物質
2.1.2 侵入汚染物質
2.1.3 発生汚染物質
2.1.4 メンテナンスで引き起こされる汚染物質
2.2 液体状汚染物質
2.3 気体状汚染物質
3. 粒子状汚染物質の影響とその除去による効果
3.1 粒子状汚染物質で引き起こされる故障
3.2 固体の粒子状汚染物質を減少させるろ過の効果
4. 清浄度の評価
4.1 対象となる粒子径範囲
4.2 固体の粒子状汚染物質の測定・監視方法
5. 固体微粒子の汚染のレベルを表現するための清浄度コード
5.1 ISO 4406 清浄度コード
5.2 NAS 1638,SAE AS 4059,および ISO 11218 清浄度コード
6. 油圧システムのための要求清浄度(Requiered Cleanliness Levels:RCLs)の設定
6.1 RCLを選択するための 1 番目であり最適な方法
6.2 RCL を選択するための 2 番目の方法
6.3 RCL を選択するための 3 番目の方法
6.4 RCL を選択するための 4 番目の方法
7. 清浄度管理コンセプト
7.1 システム設計問題
7.2 システム清浄度の監視
7.3 清浄度管理のためのシステム・メンテナンス
7.3.1 決まりごと
7.3.2 メンテナンス手順
7.3.3 フィルタエレメントの交換もしくは清掃
8. 清浄度管理の責任

第9節 MP 設計・トライボ設計   (似内 昭夫)
1. MP・保全性設計
1.1 MP・保全性設計とは
1.2 保全性・保全度
1.3 修復,修復率
1.4 システムの動作状態
1.5 アベイラビリティ(availability)
(1) アベイラビリティとは
(2) 修理系システムのアベイラビリティ
2. トライボ設計
2.1 トライボ設計とは
2.2 トライボシステムとトライボ特性に関わる諸要因
2.3 トライボ設計の手順
2.4 しゅう動面のトライボ設計
2.4.1 しゅう動面のマクロ形状の選択と接触応力の設定
2.4.2 しゅう動面のミクロ形状の設計
(1) 油膜パラメータΛによる潤滑モードの確認
(2) 粗さの形状 Rsk ,Rku とアボットの負荷曲線
(3) 表面テクスチャ
2.4.3 トライボマテリアル
2.4.4 しゅう動面の耐摩耗設計
(1) 耐アブレシブ摩耗設計
(2) 耐凝着摩耗設計
(3) 耐転がり疲れ摩耗設計
(4) 耐腐食摩耗対策設計
(5) 耐フレッチング摩耗(微動摩耗)対策設計
2.4.5 しゅう動面の作動限界に対する考え方

第7章 これからのトライボロジー

第1節 グリーンテクノロジーとしての トライボロジーの展開   (佐々木 信也)
1. グリーン戦略としてのサステイナブル・トライボロジー
2. 地球環境問題とトライボロジー
3. サステイナブル・トライボロジー
4. 新たなパラダイムの創造に向けて

第2節 宇宙空間のトライボロジーの展開   (小原 新吾)
1. 宇宙トライボロジーの現状
2. 宇宙開発・利用の今後の方向性
3. 今後必要と予想されるトライボロジー
4. 人工衛星/月・惑星探査系
4.1 潤滑剤
4.1.1 液体潤滑剤
4.1.2 固体潤滑剤
4.2 転がり軸受
5. 輸送系
5.1 ロケットエンジン用軸受
5.2 ロケットエンジン用軸シール
6. 設計標準および設計ガイドライン

第3節 水素利用機器のトライボロジーの展開   (杉村 丈一)
1. 水素利用の新しい動き
2. 水素の性状
3. 金属材料
4. コーティング
5. 高分子材料
6. 転がり疲れと水素

第4節 医療機器(X 線管)のトライボロジーの展開   (服部 仁志)
1. 回転陽極型 X 線管の概要
1.1 固体潤滑玉軸受
1.2 液体金属軸受
2. 高速 CT 用 X 線管の課題
2.1 X 線 CT 装置
2.2 X 線管に要求される機能
2.3 高速 CT 用 X 線管
3. 動圧ハイブリッド軸受
3.1 振動安定性と高負荷容量の両立
3.2 動圧ハイブリッド軸受の基本特性
3.3 平行度保障のための機構設計
4. X 線管用軸受の今後

第5節 人工関節のトライボロジーの展開   (澤江 義則)
1. 人工関節とバイオトライボロジー
2. 人工関節のデザイン
3. 人工股関節におけるポリエチレンの摩耗
4. 架橋ポリエチレン
5. ハード・オン・ハード人工股関節
6. 生体を規範とした人工関節のトライボロジー設計
7. 今後の展望

第6節 靴のトライボロジーの展開   (山口 健,堀切川 一男)
1. 滑りに起因する転倒事故
2. 靴底の耐滑性評価指標としての摩擦係数
3. 滑り転倒防止のために求められる静摩擦係数 と動摩擦係数の値
4. 耐滑靴底の開発事例
4.1 RB セラミックス粒子を配合した耐滑ゴム複合材料の開発と靴底への応用
4.2 ハイブリッド表面パターンを用いた耐滑ゴム底の開発
5. 靴底の耐滑性向上における今後の課題

第7節 紙のトライボロジーの展開   (江前 敏晴)
1. トライボロジーから見た紙の製造工程と 組成の特徴
2. トライボロジーに関与する紙の物性
3. 紙の摩擦係数
3.1 摩擦係数測定方法
3.2 紙の性質と摩擦係数
3.2.1 試験用紙調製法
3.2.2 紙の平滑性と摩擦係数
3.2.3 紙の弾性率と摩擦係数
3.2.4 添加薬品と摩擦係数
4. 紙の摩擦係数に影響する因子

第8節 テキスタイルのトライボロジーの展開   (井上 真理)
1. テキスタイルのトライボロジー
2. 布の風合い・肌触り
3. 布の表面特性の測定
4. 布の表面特性

第9節 化粧品のトライボロジーの展開   (中野 健)
1. 化粧品の塗布触感
2. 塗布触感の評価装置
3. パウダーファンデーションの塗布触感
3.1 サンプル
3.2 評価装置を用いて得られる信号
3.3 塗布触感との関係
4. エマルションファンデーションの塗布触感
4.1 サンプル
4.2 評価装置を用いて得られる信号
4.3 塗布触感との関係
5. 今後に向けて

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