超音波テクノ 2021年9-10月号 PDF版

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超音波テクノ 2021年9-10月号 PDF版

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■特集:強力超音波の“温故知新”
○東京工業大学精密工学研究所における強力超音波研究
/東京工業大学/中村 健太郎
国内外における強力超音波の進化について顧みつつ、当学精密工学研究所(現在は未来産業技術研究所)における強力超音波研究の70年余にわたる技術的変遷について纏めた。精密工学研究所は、2015年の当学の改組により未来産業技術研究所として生まれ変わった。人員が大幅に増えより広範な研究が行える体制となった。この新体制の下で、今後もパワー超音波技術の開発・活用に邁進していく。

○超音波振動砥粒加工の温故知新
/一関工業高等専門学校/原 圭祐/長岡技術科学大学/磯部 浩已
スマートフォンなどのデバイスには、ガラスなどの脆性材料が多く使われている。これらは超音波砥粒加工により、縁取り加工、穿孔加工がなされており、現在のものづくりには欠かせない技術となっている。本稿では、超音波砥粒加工技術の黎明期からその進化を振り返り、超音波スピンドルの登場、そして筆者らの最新研究事例までを紹介する。

○超音波振動切削の70年
/日本工業大学/神 雅彦
超音波振動切削法が創案されてから70年になる。この切削法は隈部淳一郎博士により創案された日本発の技術である。本稿では、この切削法の創案当時の状況や加工原理、および実用的な工作機械への発展の経緯などに関して当時を振り返って紹介する。それを踏まえて、現在までの状況と発展の経緯について述べる。温故知新いわく、この技術の今後の展開を考える上で参考になればと考える。

○超音波洗浄の温故知新
/(株)カイジョー/副島 潤一郎
超音波洗浄機器の販売が始まったのは1950年代のこと。それから60年余の間、様々な企業や研究機関が多くの研究を積み重ね、その年代ごとに技術的潮流に対応した優れた超音波洗浄機器を生み出してきた。本稿では、当社の超音波洗浄機器も含め、国内外の超音波洗浄機器の歩みを振り返ることで、現状の課題と展望について紹介する。

○集束超音波振動子の温故知新
/東京工業大学/田原 麻梨江
本稿では、集束超音波振動子を用いた応用技術に着目した。特に、数十MHz〜数百MHzの高周波で駆動する集束超音波を用いた超音波顕微鏡や生体組織診断への応用に着目して、国内の技術について調査し、その要点を紹介する。

■解説
〔超音波基礎〕
○流体中の固体層を透過する弾性波のローレンツ共鳴とファノ共鳴
/北海道大学/水野 誠司
本稿では、流体中の固体層からなる簡単なフォノニック系における弾性波の透過スペクトルに見られるローレンツ共鳴とファノ共鳴について、それらのプロファイルの解析解(既知の物質パラメータの関数)に基づいて紹介する。

〔強力超音波の応用〕
○高圧力下での超音波照射が開く新技術
/福岡大学/三島 健司
一般的に、高圧の液体溶媒に超音波を照射するとキャビテーションは発生しにくいが、高圧二酸化炭素中では、キャビテーションが発生しやすい。これらの理由から、高圧力下での超音波照射技術は医療・医薬・化粧品・食品などの分野への利用が期待されている。本稿では、高圧二酸化炭素と超音波照射を組み合わせた高圧力下での超音波照射技術とその応用例について紹介する。

〔ソノケミストリー〕
○超音波を用いた温度応答性コポリマーの応答特性の制御
/東北大学/久保 正樹
ポリマーを含む溶液に超音波を照射すると、ポリマーの分解が進行する。本稿では、超音波を用いて温度応答性コポリマーを分解し、分子量ならびに温度応答性などのコポリマー特性の制御を試みた事例を紹介する。

○超音波を利用した蛋白質アミロイド凝集誘導装置HANABI
/大阪大学/中島 吉太郎・山口 圭一・荻 博次・後藤 祐児
アミロイド線維は蛋白質の凝集体であり、その形成過程は未解明のことが多く残る。本稿では、アミロイド線維形成反応を超音波により制御可能な装置と超音波照射がアミロイド線維形成にもたらす効果について紹介する。

○超音波照射と塩化カルシウムを用いたモノエタノールアミン溶液からのCO2ガスの低温脱離およびその脱離機構
/秋田大学/大川 浩一・藤原 達央・北村 優弥・加藤 貴宏・菅原 勝康
火力発電所などから排出される二酸化炭素を回収し、地下に貯留するCCS技術が注目されている。本研究は、モノエタノールアミンを用いて回収した二酸化炭素を超音波にて低温で脱離することを検討するとともに、その脱離機構について考察した。

〔海洋・水中音響〕
○OFDM音響通信における非線形歪みに頑強なサブキャリアの設計
/筑波大学/田島 和真・水谷 孝一・若槻 尚斗・海老原 格
今後の使用が期待されているパラメトリックスピーカを用いた音響通信の実現に向けて、パラメトリックスピーカの非線形性を考慮した奇数配置のサブキャリア配置を持つ「奇数comb OFDM」を提案し、通信品質の評価を行った。実験の結果、非線形性に対策をしないOFDMと比較して、提案法である奇数comb OFDMはOSNRがおよそ12dBの向上がみられ、サブキャリア配置により通信品質が改善されることを確認した。さらに、本提案通信方式でパラメトリックスピーカの指向性保ちながら、送受信機間距離1.5 〜2.0 m(水平距離0.5 m)において伝送速度3.8 kbpsの高品質な通信を達成した。

○大陸傾斜形状の変化深度とサウンドチャンネル軸深度の関係が海盆における音波伝搬に及ぼす影響
/三陽精工(株)/鶴ヶ谷 芳昭
東シナ海の大陸棚から琉球海弧に至る海域において、海洋環境は大陸棚の浅海域から、深度200 mの大陸棚縁、大陸傾斜を経て、深度約2,000 mの琉球舟状海盆までと大きく変化する。音波伝搬を考えた場合、大陸棚では浅海海域におけるダクト伝搬、大陸棚縁を出た音波は大陸傾斜に沿って伝搬する。そして、大陸傾斜形状に変化がない場合、海盆領域では海底反射と屈折による伝搬を形成する。ところが、海底傾斜形状が変化すると海盆領域での音波伝搬は変化し、サウンドチャンネル軸(SC-axis)深度を中心とした伝搬形態となる。大陸傾斜の形状変化が1点であると仮定する。変化点深度がSC-axis深度付近の場合は海盆領域における伝搬はSC-axis深度を中心とした伝搬形態となる。しかし、変化点がSC-axis深度から離れると大陸傾斜が変化しない場合の海底反射・屈折による伝搬に移行してゆく。また、大陸傾斜に海台が存在した場合、海台による海底反射によってSC-axisを中心とした伝搬を生じると共に海底方向への音場の広がりを生ずる。つまり、海盆領域の音波伝搬に大陸傾斜の形状が多きく寄与する。したがって、実際の音波伝搬の解析には大陸傾斜の形状、さらに、垂直音速構造の変化を含めて検討する必要がある。

○水中音響通信の高速化 600 kbps×kmを達成
/(国研)海洋研究開発機構/志村 拓哉・樹田 行弘・出口 充康・渡邊 佳孝
著者らは、水中の音響通信の高速化に関する研究を行っているが、そのスピンオフ成果として、有人潜水船しんかい6500などの深海探査機に搭載する高速音響通信装置を開発し、通信速度×距離の指標で600 kbps×kmを突破した。

〔超音波デバイス〕
○無線QCM粘弾性計測によるBNC上の蛋白質補足時の親和性向上機構の解明
/大阪大学/野井 健太郎・荻 博次
バイオセンサの高感度化に寄与しているナノカプセルとターゲットタンパク質である抗体との高い親和性の詳細な機構を、独自で開発した2種類の無線無電極QCM測定と、解析から明らかにした。

〔非破壊検査〕
○PbTiO3/Pb(Zr, Ti)O3の高温下における超音波特性
/熊本大学/小林 牧子・平川 康平・神林 尚樹
カプラントおよびバッキング不要なゾルゲル複合体よる超音波トランスデューサは高温超音波測定において有望であり、特にチタン酸鉛(PT)粉体ならびにPZTゾルゲル溶液を組み合わせたPT/PZTは感度もよく、耐熱性が高い組み合わせである。PT/PZT膜を自動スプレー装置により厚さ3 mmのチタン基板上に作製したところ、基板温度400度までは安定した感度を示し、その後感度は急落するものの、PTのキュリー点より上である600 ℃においても明瞭な超音波エコーの測定に成功した。

〔医用超音波〕
○強力集束超音波加熱治療法における開口分割照射
/東北大学/吉澤 晋
強力集束超音波(HIFU)を用いた治療では、患部に集束した超音波を連続照射することで、非侵襲にがんなどを熱凝固させて治療する。国内では2008年に前立腺肥大に対するHIFU治療が保険診療として認可されており、最近では2019年に薬剤難治性本態性振戦、2020年に薬剤難治性パーキンソン病のHIFU治療に対して保険適用が開始されている。それ以外にもHIFUによる加熱凝固治療として、前立腺がん、乳がん、肝がん、膵がんなどの治療が実施されている。本稿では、HIFU治療の展開について紹介する。

○素子間の直達波を利用した超音波フレキシブルプローブの形状推定方法の検討
/熊本大学/田邉 将之
フレキシブルアレイプローブでイメージングを行うためには、プローブ自身の形状を知る必要がある。本稿では、プローブの素子から発せられる直達波を受信し、そのTime of Flightからプローブの形状を推定する手法を紹介する。

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