クリーンエネルギー 2021年9月号 PDF版

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クリーンエネルギー 2021年9月号 PDF版

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■テクニカルレポート
○小流量タイプ水素製造装置の開発
/東京ガス(株)/江口晃平・佐藤 航・永野 佑
東京ガス(株)、東京ガスケミカル(株)、三浦工業(株)の3社は、家庭用燃料電池向けに開発した都市ガスから水素を製造する燃料処理技術を活用し、都市ガス改質型で小流量タイプの水素製造装置であるsuidelを共同開発、2021年3月に商品化した。本稿では、suidelのコンセプトや装置概要、今後の展望などについて紹介する。

○自己託送による再生可能エネルギーの導入拡大
/東京ガス(株)/下白木諒/東京ガスエンジニアリングソリューションズ(株)/和田祐介・佐藤俊秀・落合雄輝
脱炭素化の潮流の中、再生可能エネルギーの調達手段の一つとして、太陽光発電設備の第3者保有サービス「ソーラーアドバンス」を開発した。さらに「ヘリオネットアドバンス」というシステムと組み合わせることで、発電電力の自己託送にも自動で対応することができる。本稿では、サービス・システムの概要、および東京建物との自己託送の取組みについて紹介する。

○ドライ式低NOx水素専燃貫流ボイラの開発
/川重冷熱工業(株)/藤本祐平
当社はかねてより開発を進めてきたドライ式低NOx水素専焼バーナを小型貫流ボイラに搭載し、2021年5月に水素専焼小型貫流ボイラとして発売した。本稿では、水素燃焼の課題であるNOx排出量に対する一般的な対策と、この水素専焼ボイラが採用した低NOx技術について紹介する。

○農業残渣燃焼用小型バイオマスバーナーの開発
/(株)武田鉄工所/佐藤寿樹
本製品は、これまでに熱利用が困難であった農業残渣を、新たなバイオマス燃料として利用可能とした小型バイオマスバーナーである。独自の回転炉燃焼技術により、安定的・持続的な農業残渣バイオマスの燃焼を可能とし、循環型社会、脱炭素社会、農業地域活性化へ貢献する。

○伝熱面を機械的に更新する、熱交換技術
/東北大学/丸岡伸洋・山本卓也/(株)馬渕工業所/小野寿光・遠藤 聡/小浜温泉エネルギー/佐々木裕/東京工科大学/高島 正/(一社)持続可能で安心安全な社会をめざす新エネルギー活用推進協議会/小山克博・前田圭一郎
脱炭素社会実現には高効率な熱交換器が必要である。特に、伝熱面に固相が付着する環境では著しい伝熱性能低下が問題である。本稿では、機械的に伝熱面を更新する「固相生成制御型回転式熱交換器」による「温泉熱の安定採熱」および「潜熱蓄熱の高速化」を紹介する。

○微生物燃料電池(MFC:Microbial Fuel Cells)による二酸化炭素ガス回収・固定技術
/新日本空調(株)/宇田川洋一・高塚 威/東北大学/佐野大輔/ヤンマーホールディングス(株)/石﨑 創
二酸化炭素の回収・固定化を目的として、微生物燃料電池(MFC)によりアルカリ性溶液をつくり、このアルカリ性溶液と大気中の二酸化炭素を接触させることで、安定した化合物である炭酸塩とする手法の実用化研究を開始した。本稿では、当該手法の検討結果を紹介する。

○pn共存型の新しい熱電材料の開発
/東京都立大学/後藤陽介
pn共存型特性を示す熱電材料の作製について紹介する。p型・n型材料を組み合わせることで構成していた従来の熱電変換モジュールとは異なり、材料一つでモジュール作製が可能になる。

○太陽光発電とレドックスフロー電池を組み合わせた電力需給システム実証
/埼玉工業大学/松浦宏昭
本稿では、定置用蓄電池の一つであるレドックスフロー電池の性能を検証するため、現在本学で進めている太陽光発電と住宅一軒分を想定したレドックスフロー電池を連係させた電力需給システムの実証実験について紹介し、脱炭素社会を実現するエネルギー貯蔵用蓄電池の重要性についてまとめた。

■エネルギー事情
○「エネルギー白書2021」で見るカーボンニュートラルの動向
/LNG経済研究会/奥田 誠
2021年6月に経済産業省が公表した「エネルギー白書2021」の概要を紹介すると共に、この中で特集レポートとして取り上げられている「2050年カーボンニュートラル実現に向けた課題と取組」の内容を中心に紹介する。

■フィールドレポート
○豊田豊栄水素ステーションの整備について
/東邦ガス(株)/村松征直
当社は、昨年度に当社5ヶ所目の商用水素ステーションとなる豊田豊栄水素ステーションを新たに整備。当水素ステーションは、FCバス充填可能な設備仕様、オンサイト方式、既存のガソリンスタンドと併設といった特徴を持つ。また、環境対応として、当水素ステーションの開所に合わせ、国内で初めて地産再エネを活用した都市ガス由来のCO2フリー水素の供給を開始した。本稿では、豊田豊栄水素ステーションの概要や特徴、そこでの取り組みについて紹介する。

○復興まちづくりに貢献するコージェネ熱供給
/日本環境技研(株)/安達健一
福島県新地町スマートコミュニティ事業は、環境産業共生型の復興まちづくりに向け、エネルギー地産地消と災害に強い持続可能なまちづくりを目指す取り組みである。本稿では、導入の背景、事業およびシステム概要、今後の取り組みなどについて紹介する。

○ガスエンジン・バイナリーコジェネシステム導入
/(株)IHI/片山照男・橋詰 正
IHI横浜で高効率ガスエンジン・バイナリコジェネシステムが完成、CO2排出量約1,400t/年削減と防災性向上を実現した。エネルギーマネジメントシステムを併設、発電状況の見える化、収集した設備運用データを活用し更なるCO2排出量低減に活用する。

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