/日本工業出版(株)/

■特集:建築設備の非破壊検査
○巻頭言:非破壊検査の動向/(一社)日本非破壊検査協会/横野泰和
各種構造物の製作時及び供用中の健全性評価を目的とする非破壊試験は、コンピュータなどの周辺技術の進展に伴い、デジタル化の技術革新が進められている。その世界動向を解説し、国内の技術集約の立場にある日本非破壊検査協会の役割を紹介した。

○非接触・空中伝搬超音波検査法の開発と最近の応用
/ジャパンプローブ(株)/橋雅和・橋修・小倉幸夫
非接触かつ高感度な検査が可能な非接触空中超音波検査法を開発した。本稿ではCFRP・GFRPの層間剥離およびリチウムイオン電池、ブレーキパッド等のNAUTによる最近の応用例について述べる。

○管内カメラによる配管内検査について/レッキス工業(株)/上田勝人
管内カメラによる配管内検査で必要とされる機能や特徴、使用方法などを紹介、配管内検査の特殊性など説明する。

■特集:中央式給湯設備の最新動向2
○中央式給湯システムの課題/(株)森村設計/村田博道
給湯設備の設計は、ピーク負荷に着目した設計が行われてきた。しかし、給湯設備の省エネルギーを推進するためには、デュレーションカーブを用いて年間の給湯熱負荷特性を把握する必要がある。ハイブリッド給湯ではその特性に着目したシステム設計を行っている。また、給湯配管の圧力や流れを把握するためのシミュレーションツールの開発状況を紹介した。給湯配管系の水質管理として、逃がし管や密閉式膨張タンク内の水質調査の必要性について述べた。

○給湯機器容量/(株)小原技術士事務所/小原直人
給湯設備機器の容量設計法について、算定方法、省エネルギー設備との関連性、過熱装置と貯湯槽の関係、時刻歴給湯負荷パターンによる設計法、期間効率、安全係数、循環ポンプの容量の適正化、膨張水槽の必要性と容量などの観点から解説した。

■特集:再生可能エネルギーとしての地中熱利用1
○暖房負荷軽減傾向を踏まえた地中熱利用ヒートポンプによる
冷暖房計画の考察/北九州市立大学/葛隆生
高断熱化や内部発熱の減少による暖冷房負荷低減傾向を考慮した地中熱ヒートポンプ設計の考察をシミュレーションや実測結果をもとに行った。温暖地域の住宅においては、地中熱交換器長さは冷房負荷の大きさに依存するという結果が得られ、業務用建物では高断熱化や内部発熱の減少を考慮した熱負荷計算が必要であることがわかった。

○地中熱利用空調システムの実験的導入
/(一財)ベターリビング/佐久間博文・咸哲俊
当財団つくば建築試験研究センター(つくば市)に建設した建物に、実験的に導入した「基礎杭を用いた地中熱利用ヒートポンプ空調システム」の設備概要と冬季・夏季短期実測結果について報告した。

○地中熱を利用した融雪設備/ミサワ環境技術(株)/田中雅人
地中熱を利用した路面融雪設備は、従来の電熱線やボイラーを利用する設備と比較した省エネ効果が非常に大きい。コスト削減やCO2排出量削減の効果を上げている地中熱利用の路面融雪設備について報告する。

■最新技術情報
〔空調設備〕
○ペリメータダクト方式による温度成層形空調/三機工業(株)/内山聖士
○新技術・新製品について/(株)くろがね工作所/宮田信夫
○省エネ時代の温室計装/アズビル(株)/木都孝洋
〔配管設備〕
○給湯用銅管の防食/ダイダン(株)/田中法幸・佐藤茂
〔水処理〕
○促進酸化付きろ過装置による水処理技術/(株)キッツ/田中利暖
〔衛生設備〕
○防災貯留型仮設トイレシステム/積水化学工業(株)/小倉久尚

■竣工事例
○プロロジスパーク座間2/(株)フジタ/加藤壮・下田晃・角田恵
「プロロジスパーク座間2」は、“サステイナビリティ(持続可能性)”を理念に施設開発を行うことで、環境配慮に対して先進的な取り組みを行う物流センターとなっている。更に当開発では、災害発生時の事業継続性を考慮し取り組んでいる。

■シリーズ
○1級管工事施工管理技士試験のための知識　第2回
電気・建築//殿垣内恭平
○外国の環境保全および建築設備事情30
日本の建築部門のエネルギー効率は世界9位/元(株)森村設計/前島健
本稿においては、米国エネルギー効率経済協議会が発表した経済大国のエネルギー効率得点順位表を紹介する。日本の建築部門のエネルギー効率は、世界第9位であった。

■連載:防食鋼管40年の思い出(第19回)
○ポリ粉体鋼管JWWA規格化周年の30巻(その2)/IDE研究所/井出浩司
■Le petit pouceペットと暮らす 105
○あかしや動物ランド/畑建築デザイン/畑由起子
■製品ガイド
○建築用バルブ