日工の技術雑誌

超音波テクノ 2009年1-2月号 PDF版
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超音波テクノ 2009年1-2月号 PDF版

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■特集:最近の圧電材料と圧電超音波デバイス
○高性能なチタン酸バリウム圧電セラミックス/富山県立大学/唐木智明・安達正利

 二段階焼結法で作製された高性能なチタン酸バリウム圧電セラミックスにサブ粒子構造が観察された。このようなサブ粒子がナノサイズのドメインを形成させ、高性能に貢献したと思われる。本報では、その製法と圧電特性についても報告する。


○圧電体薄膜のMEMS応用/湘南工科大学/眞岩宏司

 圧電体薄膜をMEMS(マイクロエレクトロメカニカルシステム)へ応用するためのPb(Zr,Ti)O3(PZT)薄膜の作製技術をスパッタリング法と化学溶液法を中心に解説する。非鉛圧電体の動向を紹介するとともに、最近の応用展開についても報告する。


○PLD法による(K,Na)NbO3系非鉛圧電薄膜の作製と評価/龍谷大学/山添誠司・和田隆博

 現在、PZTに代わる非鉛圧電材料の開発が地球環境の観点から注目を集めている。本報では、パルスレーザー蒸着法を用いた高品質(K,Na)NbO3系圧電薄膜の作製とその評価方法について紹介するとともに、その結晶学的・電気的特性について報告する。


○ポリ尿素圧電膜の超音波トランスデユーサへの応用/東京工業大学精密光学研究所/中村健太郎

 ポリ尿素樹脂は蒸着重合法と呼ばれるドライプロセスで膜厚精度良く製膜できる高分子圧電材料である。PVDFと同程度の圧電特性を有しながら、より高い耐熱温度などの特徴を有している。本稿では、この材料を用いた超音波トランスデューサの可能性を探る。


○圧電デバイスにおけるANSYSの解析事例の紹介/サイバネットシステム/松本真周

 近年、様々な圧電デバイスに対してシミュレーションによる設計評価が重要な課題となっている。本稿では、汎用有限要素法ANSYSを利用した圧電解析事例を各種紹介するとともに、その弊社が取り扱っている他ツールとの組合せによる最新解析手法について報告する。


○超音波モータを用いた新型スピーカ/ミックス/大賀壽郎・根岸廣和/TOA/前田和昭

 圧電超音波モータの連続回転を用いた従来とは全く異なる構成のスピーカを紹介する。このスピーカは超音波モータの駆動力の大きさを利用し、重低音領域で優れた性能を発揮する。ここでは動作原理を述べ、試作結果を示して性能、将来性を評価する。


○40kHz空中超音波素子による近距離センシング技術開発/三菱電機/藤原 奨

 店舗用ショーケースの機械室(高さ30cm弱)に設置しているドレンタンク水を排出するには、水面位置を非接触で近距離センシングする必要がある。従来の40kHz空中超音波素子の共振時間短縮を基本とする新規構造と信号処理により、水面とセンサ距離を75mm以下まで近接可能とする、近距離検出用の超音波センサを開発した。


○最近の光音響デバイス/山梨大学/垣尾省司

 音響光学変調素子(AOM)の周波数シフト範囲を拡大させるため、導波路型AOMを同一基板上で二段に接続させたタンデムAOMを作製した。二段のSAW励振周波数の和周波、差周波に相当する周波数シフト量が得られ、周波数シフト帰還型ファイバレーザー発振による光距離計測に応用した結果、これらの周波数シフト量に比例したビート周波数変化が得られた。


○PVDF系圧電高分子による高周波空中超音波画像と測定/山形大学/高橋貞幸

 音響インピーダンス値が小さい圧電高分子であるPVDF系のトランスデューサを用いて、対象物からの反射(または透過)する減衰信号を、高周波領域でも送受信することが可能である。P(VDF/TrFE)圧電膜を用いた凹面型トランスデューサとその駆動システムを開発し、空気中に於いて良質な画像形成と測定を行ったことを述べる。



■解説
〔圧電・超音波材料〕
○Air-gap型圧電薄膜共振器フィルタ/富士通/上田政則・佐藤良夫

 近年FBAR デバイスの研究開発、実用化が急速に進んでいる。筆者らは、基板へのキャビティー形成が不要な高性能Air-gap型FBARを考案、2 GHzから更にX-band帯の共振器やフィルタを試作、その有効性を実証したので報告する。


○GaAs/AlAs MQWにおける電子遷移の光学的研究/宮崎大学/王 萍・福山敦彦・碇 哲雄

 圧電素子光熱変換分光及び表面光起電力法をGaAs/AlAs 多重量子井戸試料に適用し、1次から3次までのサブバンド間遷移位置を明確に決定した。また、両測定結果の差分信号から、量子井戸内のキャリア生成、拡散、再結合といった動的振る舞いも明らかにした。


○圧電等価回路パラメータの評価方法/防衛大学校/大木道生

 圧電振動子の集中定数等価回路パラメータに含まれる誤差の低減方法について議論した。これらのパラメータ(“1次評価量”)から“2次評価量”を導入し、複数の振動モードにわたる2次評価量の分散を最小化することによって、1次評価量の誤差傾向の改善を行った。


〔光―超音波―音響〕
○ナノ構造TiO2電極に吸着したAu量子ドットの光音響スペクトル/電気通信大学/豊田太郎・沈 青

 表面プラズモンを発現するAu量子ドットは次世代光機能素子への応用が注目されている。今回、ナノ構造TiO2電極に吸着したAu量子ドットの光吸収評価に光音響法を適用した。その結果表面プラズモンに伴う光吸収は電極表面の差異により異なることが判明した。


〔超音波デバイス〕
○バルク金属ガラスの弾性定数とその温度依存性/大阪大学/垂水竜一・平尾雅彦

 金属元素を主要構成元素としながらも、その配置に長範囲の規則性を持たないバルク金属ガラスは、新しい機能・構造材料として注目されている。本報では、電磁超音波共鳴法を用いたバルク金属ガラスの弾性定数計測結果について報告する。


○人工水晶の紫外域における光学的評価/日本電波工業/松元 健・加賀見俊彦・菅谷信行・高橋純史

 人工水晶の真空紫外での光学使用を目的として、成長速度が異なる人工水晶を育成し、不純物定量を行い、透過率に及ぼす影響について評価を行った。成長速度の制御により、不純物濃度は数十ppb、測定波長150nmの透過率も84%得ることに成功した。波長193.4nmのレーザー連続照射時の透過率低下も0.02%と優れていることが分かった。


○ワンチップマイコンを用いたウェアラブルデバイス用超音波通信システム/小山高専/鈴木真ノ介・石原 学/千葉大学/片根 保・斉藤制海/本多電子/小林和人

 人間に装着可能な小型コンピュータである“ウェアラブルデバイス”との通信に超音波による情報伝送を用いるシステムを提案する。試作機による模擬実験を行ったところ、一人の人間における任意の2点間においてディジタル情報を115.2kbpsで送受信することに成功した。


○多層薄膜/金属電極/圧電基板構造高結合弾性境界波の伝搬特性・温度特性の解析と実験/東北工業大学/山之内和彦・佐藤悠介

 圧電性基板上にすだれ状電極、SiO2薄膜、更にその上に伝搬速度の大きなAlN薄膜を作製した構造の弾性波基板とすることにより、基板内部にその変位を閉じ込めた高結合・零周波数温度特性をもつ弾性境界波を得た結果について述べている。


○Y面LiNbO3基板上<10-10>エピタキシャルZnO膜の形成/村田製作所/門田道雄・伊藤吉博・小林英晃

 前処理された(010)Y面LiNbO3基板に〈100〉配向エピタキシャルZnO膜を、一方、前処理されていない同LiNbO3基板に〈001〉配向多結晶ZnO膜を成膜することができた。従って、前処理の有無によりZnO膜のc軸方位を制御できる。さらに、これらの膜を用いた応用例についても議論する。


〔超音波計測〕
○(111)配向した単結晶膜の弾性定数計測/大阪大学/中村暢伴・荻 博次・平尾雅彦/並木精密宝石/福原貴志・白木健一・今泉伸夫

 膜厚方向に結晶の<111>軸が配向した立方晶単結晶膜の弾性定数を計測する手法として超音波共鳴法を提案する。超音波共鳴法はひとつの単結晶試料から全ての独立な弾性定数を決定することが可能であり、本稿では希土類ビスマス鉄ガーネット膜の弾性定数を計測する。


○トーンバーストレーザー超音波による金属表面探傷/電力中央研究所/福地哲生・福冨広幸・緒方隆志

 トーンバーストレーザー超音波を用いた金属試験体表面の探傷実験を行い,基本周波数4MHzのトーンバースト表面波を用いることにより深さ0.2mmの模擬欠陥が検出可能であることを示した。また,本手法は疲労亀裂の検出にも適用可能であることを示した。


〔医用超音波〕
○流れのずり速度推定におけるパラメータ依存性/産業技術総合研究所/新田尚隆

 血流動態により加わる壁ずり応力と動脈硬化症進展との関係が近年明らかとなってきている。ずり応力推定精度向上のためには、実態を反映した粘性率とずり速度が各々必要となる。そこで本研究ではまず、ずり速度推定精度に対する信号処理パラメータの影響について検討した。


○超音波エコー間のコヒーレンスの評価に基づく心臓壁領域の自動同定/東北大学/衣川尚臣・長谷川英之・金井 浩

 超音波断層像内の心臓壁領域と心内腔領域を自動同定することを目的とし、両領域からの超音波RF 信号間のコヒーレンスの解析を行う。心臓壁領域ではコヒーレンスが高くなるが、心内腔領域ではコヒーレンスは低くなるため、コヒーレンスに最適閾値を設定することにより両領域の弁別が可能である。



■製品紹介
○新規構造小型音波モータ/太平洋セメント/福永了一・浅倉綾太・阿隅一将・稲田 豊
○駅ホーム検知センサユニットの開発/日本特殊陶業/吉田英司
○ツインセンサを用いたバイオセンサシステム/日本電波工業/小山光明
○2次元超音波位置計測モジュール/プロアシスト/吉野裕教

■NEWS&PRODUCTS

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