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超音波テクノ 2008年11-12月号 PDF版
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超音波テクノ 2008年11-12月号 PDF版

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■特集1:強力超音波の可能性を求めて
○超音波プラスチック溶接の周波数特性、溶接部温度および溶接特性について/神奈川大学/辻野次郎丸

 従来の超音波プラスチック溶接では殆ど単一の直線軌跡の振動系を用いているが、周波数特性、温度上昇および種々の溶接方法を検討し、高周波数ではより低い溶接部温度で良好な溶接が実現でき、また複数の振動系・複合振動を用いた溶接が有効である事を示した。


○超音波工具ホーンの大型化と大振幅化/PS研究所/石渡昭一/日本工業大学/神 雅彦

 熱可塑性プラスチック材料の超音波溶着および溶断加工を念頭におき、バー形、フレーム形およびリング形の大型工具ホーンの構成法を述べる。つづいて、従来のステップ形ホーンの許容振幅を大幅に上回るガウス形ホーンの設計法を解説し、市販金属材料の選択肢を広げる。


○強力空中超音波の発生とその応用技術/日本大学/伊藤洋一

 周波数約20kHzから50kHzの空中超音波を効率よく発生させる音源と音波の集束技術、閉じこめ技術を使った強力空中超音波の発生方法について述べる。さらに、強力空中超音波を用いた最近の応用技術について幾つか紹介する。


○変形段付きホーン形マイクロ超音波メス/東京工業大学/黒澤 実

 長さ9.8 mm、太端の幅2.7 mm、先端部の幅0.6 mmで、厚さは約0.3 mm、共振周波数約278kHzの超音波振動子を試作した。駆動には水熱合成法により作製した厚さは約20μmのPZT膜を用いた。駆動電圧40Vp-p で最大振動速度4.0 m/sを得、豚肉の脂身部分に突き刺し切断が行えた。


○弾性表面波素子を用いた金線の超音波接合/拓殖大学/渡辺裕二

 本稿では2.5MHzの弾性表面波素子を用いた超音波金属接合について述べる。試料はリボン状の金線である。界面はスポット溶接状に接合され、試料自体の変形や損傷はなかった。高い周波数の利用により、より微細な構造が精密に接合可能になると期待できる。


○超音波結石治療技術の開発/東京大学/松本洋一郎・葭仲 潔・小泉憲裕・光石 衛

 本稿では集束強力超音波を用い、キャビテーションの発生・崩壊を時間的・空間的に制御し、その崩壊圧を利用する新しい結石破砕法、ならびに超音波画像追跡処理システムを用い体動補償を行なう非侵襲超音波診断・治療統合システムについて述べる。



■特集2:産業の可能性を切り拓くレーザ超音波
○レーザ超音波法とその非破壊検査への応用/東芝/落合 誠

 遠隔非接触で超音波送受信を実現するレーザ超音波法について、原理、特徴、システム構成例を概説する。次に欠陥検査への応用を紹介する。特に表面欠陥検査法として優れた微小欠陥検出性能、正確なき裂深さ測定性能を有することを試験データに基づいて述べる。


○ピコ秒レーザー超音波法による薄膜の弾性定数測定/大阪大学/荻 博次

 超高周波非接触超音波計測法であるピコ秒レーザ超音波の基本原理とこれを利用した薄膜の弾性定数測定法について解説する。10nm以下の薄膜に対しても適用でき、ナノ力学の本質を実験的に探ることができる。いくつかの計測事例を示し、本手法の有用性を論ずる。


○レーザ超音波による半導体プロセスの温度計測/産業技術総合研究所/松田洋一・中野英俊・永井 聰/東北大学/山中一司

 半導体プロセス中のウエハー温度を非接触・精密測定するために、100MHzのレーザ超音波とパルスエコーオーバラップ法、新しい回折補正方法を組み合わせたシステムを開発した。これを用いてシリコンウエハーの温度計測を行い、500℃及び1000℃における温度分解能を評価した。


○マルチセンサ光ファイバAEモニタリングシステムを用いた小型モデルタンク底板の腐食モニタリング/青山学院大学/松尾卓摩・長 秀雄

 光ファイバを用いたマルチチャネルAEモニタリングシステムを開発し、小型モデルタンク底板の腐食検出を行った。光ファイバセンサは90個のAEを検出し、その音源は錆の割れが発生していた箇所の近傍に標定され、腐食が活性化している箇所を特定できた。


○波動解析を用いた定量的レーザ超音波非破壊評/京都大学/吉川 仁

 境界積分方程式による波動解析を行い、レーザ超音波計測により得られた波形データを用いて材料内部のレーザ励起波動場を数値的に復元する。また、欠陥やクラックによる散乱波動場も数値的に再現することで欠陥やクラックの位置や形状を決定する。


○レーザスポレーション法を用いた新しい表面改質層の密着性状評価法/青山学院大学/内山友成・松尾卓摩・長 秀雄・小川武史

 レーザで励起した強力な超音波で皮膜をはく離し、密着強度を定量化できるレーザスポレーション法を用いてめっき層の密着強度の分布の計測を行った。その結果、2〜5mm程度の高い分解能で密着強度の分布が評価できることがわかった。



■解説
〔強力超音波の応用〕
○圧電トランスの並列駆動によるAC-DCコンバータ/日本電気/井上嵩梓・山本 満/NECエンジニアリング/浜村 直

 2個の圧電セラミックストランスを並列駆動したAC-DCコンバータの検討を行った。圧電横効果を用いていることにも拘わらず電気機械結合係数の大きな基本輪郭広がり振動で動作する圧電トランスを用いている。このコンバータは平滑回路にAl電解コンデンサを用い、スイッチング回路や整流回路にMOSFETを用いている。最大コンバータ効率90%が得られた。低背、高効率、ハイパワー(50W以上)のAC-DCコンバータが実験データを通して得られた。


〔超音波計測〕
○光音響分光法によるCuInSe2系材料の計測/防衛大学校/宮崎 尚

 CuInSe2系材料は次世代太陽電池用材料として注目されている。本研究では、安価な遊星ボールミル法で作製した粉末試料と、真空蒸着法で作製した高効率薄膜試料と比較し、その違いについて議論した。光音響分光法の測定結果から、欠陥は粉末試料の方が少ないことが示唆されるが、XPS測定結果からは、粉末表面に酸化層が形成されていることが示唆され、この酸化層の除去が高効率化につながると考えられる。


○群遅延を用いた薄層材料の減衰係数の評価(2)/海上技術安全研究所/菅澤 忍

 群遅延スペクトルから減衰係数を求める方法は超音波TECHNO2008年8月号ですでに述べたので、本稿では実際にいくつかの材料に適用した結果について述べる。


〔超音波デバイス〕
○加熱材料内部の温度プロファイルの超音波モニタリング/長岡技術科学大学/井原郁夫・高橋 学

 超音波による物体内部の温度プロファイリングを実用化するための基礎的検討として、二つの同定手法を提案し、片面加熱された厚板にそれらの手法を適用した。提案手法の有効性は熱電対による実測値または理論予測値とのクロスチェックにより検証された。


○パイプの円周方向に伝搬するガイド波の特徴と横波センサーによる励起/徳島大学/西野秀郎

 パイプの円周方向に伝搬する円周ガイド波(円周SH波、円周LAMB波)の特徴を概説した。横波センサーの編波方向を制御して簡便に円周SH波と円周LAMB波が励起出来ることを示し、複数のトーンバースト波とウエーブレット解析を併用して円周ガイド波の広帯域の時間周波数解析結果を示した。


○圧電薄膜バルク波デバイス/東北大学/中村僖良

 1980年に提案された圧電薄膜バルク弾性波共振デバイスが1990年代後半から携帯電話用デバイスとして注目を集め盛んに研究されるようになり、実用化も始まっている。本稿では、その構造、特徴、性能などを中心に、研究の初期から最近の動向までを紹介する。


○cMUT作製のためのCr犠牲層エッチング技術/神奈川工科大学/宝川幸司・寺尾有司・黄 啓新

 医用の診断技術や、探傷などの超音波映像撮像の高精細・高分解能を目的とした新しい技術の一つに容量性マイクロマシン超音波トランスデューサ(cMUT)がある。本稿ではこのようなcMUT実現のためのキープロセスである犠牲層エッチング技術の基礎検討結果を報告する。


○LiNbO3、LiTaO3を用いた単結晶共振器の開発/日本ガイシ/多井知義・坂井正宏

 単結晶マイクロ加工技術を用いて、厚さ1μmの圧電単結晶層を有する中空共振器構造を作製した。この構造は、フィルタやセンサなど、様々な圧電デバイスへの応用が期待できる。本報告では、単結晶共振器の特長、作製方法、共振器特性について述べる。



■製品紹介
○超音波研削加工の現状/岳将/岳 義弘
○超音波複合振動溶接装置LT2000の構成/Asahi EMS co.,Ltd/辻野次郎丸・杉本榮一
○リング状金属超音波溶接/ジェイテック/加藤和彦

■研究室紹介
○超音波を用いた新規電気化学計測技術の創出を目指して/信州大学/金 継業

■トップインタビュー
○日本電子工業(株)奥出顕造社長に聞く/編集部

■NEWS&PRODUCTS

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