日工の技術雑誌

超音波テクノ 2008年7-8月号 PDF版
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超音波テクノ 2008年7-8月号 PDF版

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■特集1:暮らしの安全を守る超音波
○<巻頭言>暮らしの安全を守る超音波/編集委員/鎌田弘志

複雑化した国際安全保障環境による危機感とテロの脅威、厳しい治安情勢、地震・津波・台風等による大規模自然災害そして各種の人災的な事態などの問題に対応して「暮らしの安全を守る技術」として研究開発が進められている超音波技術について特集した。

○水中音観測による航行船舶の監視/海上技術安全研究所/今里元信・桐谷伸夫・樋富和夫

不審船を早期発見する海上監視システムが構築できれば、沿岸域の重要施設の安全を守ることができると考えられる。そこで水中音により未知接近船を早期に探知し、識別する装置を開発している。ここでは航行船舶の水中音観測と解析を行ったので、それらの結果について述べる。

○水中施工機械のための測位システムの開発/国土交通省関東地方整備局/白井一洋

本装置は、4個の受波器を使用し、座標と音速を未知数とした連立方程式の解として、音速を考慮した測位を行った。また、M系列信号による高精度伝搬時間測定を行った。この2つの特徴により水中施工機械の高精度測位を達成した。

○防衛用水中音響技術の最近の世界の動向/防衛技術協会/水野鉄臣

同時多発テロ以降、ソーナーは対象周波数範囲が、高い方へ移行しており、対潜戦から機雷、ダイバーの捜索が中心となってきている。UUV(Unmanned Underwater Vehicle)の研究開発は進んでおり、ソーナー性能の向上が行なわれ、開口合成ソーナーの装備が開始された。

○GPS音響技術を用いた測地観測手法の開発/東北大学/藤本博己

海底測地観測としては、海上のGPS測位と海中の音響測距を結合した海底精密測位の繰り返しが基礎的かつ重要な観測である。当面の課題は繰り返し測位精度1cmを目指した測位精度の向上と、観測時間の短縮である。係留ブイを用いた連続観測も重要である。

○世界最高性能の3周波水中監視ソーナーの開発/東京大学/浅田 昭/海上保安大学校/倉本和興

世界に類のない高性能の船舶搭載型音響レーダーを開発した。これは3周波数の特徴を有し、遠距離から近距離監視まで1台で行なえる効率的、効果的な移動水中監視装置で,100kHz、200kHz、400kHz帯の別々の送波器と、共有の受波アレイを使っている。100kHzでは遠く幅広い監視エリアを持ち遠くから不審物体を捕らえ、接近して400kHzで姿形を映像として詳細に捉えることができた。

○建築用外装タイルの定量的剥離診断/早稲田大学/岡田哲司・太田有/大林組/井上文宏・土井 暁

外壁タイルの劣化状態を把握するため、打撃音のウェーブレット解析に着目し、その時間―周波数軸上に現れる波形の特徴から、2つの劣化状態を判別する診断手法を見出した。またその劣化状態を定量的に評価する提案を行い、実験的に明らかにした。本稿では診断手法の概要および実験結果について紹介する。

○侵入者警報用光ファイバ振動センサ/日立電線/熊谷達也・佐藤知典

光ファイバと光干渉系を用いた新規な振動センサを研究開発し実用化した。本センサは光ファイバジャイロを応用した構成であり、高性能で高い信頼性を有し、量産化にも適している。侵入者警報用フェンスセンサとしての評価結果と、誤報や失報を防止するための信号処理技術について検討状況を報告する。

○音波でガソリンタンクの異常を点検するソニックテスタ/オキシーテック/大村光雄

地下に埋設されているガソリンタンク等のピンホールからの液漏れは、大きな事故につながる可能性がある。今回、そのピンホールを検出する方法として、減圧時に発生する発泡音に着目し、安全確保のための点検装置を開発したので、その概要について報告する。


■特集2:超音波ホモジナイザーの特徴と概要
○高周波数超音波ホモジナイザー/新科産業/中原理暉

超音波乳化、分散、均質、化学反応促進等の研究及び工業化の要求に応じるため、より微細な粒子の創製、処理に応用できる40kHzの高周波数超音波ホモジナイザー(多機能超音波化学処理装置UPシリーズ)について紹介する。

○幅広い分野で応用可能な超音波破砕装置/家田貿易/亀井範雄

近年ではカーボンナノチューブの分散、顔料、染料の破砕などのナノテクテクノロジーの分野でも用途が高まっている超音波ホモジナイザーの破砕装置について述べる。

○ブランソン社製超音波ホモジナイザー/セントラル科学貿易/鍋谷 治

ブランソン社製超音波ホモジナイザーは、素材メーカー様にて主に新素材開発のため使用頂いておりますが、製品の特長とその主なアプリケーションを紹介致します。


■解説
〔ソノケミストリー〕
○超音波乳化法を利用する新規有機電解反応システムの開発/東京工業大学/浅見亮介・跡部真人

従来、電解反応への超音波の利用は主にキャビテーション現象による局所的な超高速流に依拠したものであった。これに対し、本研究では電解反応における新たな超音波利用法として乳化作用を活用し、まったく新規な有機電解反応システムを構築したので紹介する。

〔圧電・超音波材料〕
○産業用インクジェットヘッド/東芝テック/田沼千秋

インクジェットヘッド技術の全体像を述べた。産業用途で期待されている圧電方式のインクジェットヘッドについて、代表的な三種類の方式の特徴を述べた。また、当社ヘッドを例に産業用インクジェットヘッドの特徴について述べた。

〔強力超音波の応用〕
○超音波を利用した低コスト・低公害・高濃度貴金属ナノ粒子作製プロセス/東北大学/林 大和/九州大学/成田一人

超音波と金属酸化物を金属源として使用した新しい金属ナノ粒子作製法を開発した。この手法は低コストと環境性が両立したプロセス設計が可能である。高濃度Agナノ粒子作製プロセスの開発を中心にこの超音波プロセスの現象と応用技術について紹介する。

〔超音波センサ〕
○SOA型多波長同時発振光ファイバーレーザを用いたFBG振動センサアレイ/防衛大学校/田中 哲・稲本清之・杣友宏行・高橋信明

半導体光増幅器を利得媒質に用いたファブリ・ペロー型共振器構成による3波長同時発振光ファイバレーザを試作して、その基本的な特性を調べるとともに、波長分割多重化方式によってアレイ化した光ファイバブラッググレーティング振動センサの光源に応用した。

○周波数変化型単結晶シリコン加速度センサの傾斜角センサへの応用/石巻専修大学/菅原澄夫

有限要素法解析に基づいてこれらセンサの諸特性を明らかにすると共に、1軸センサについては一部実験結果も付記し、これらの検討結果の妥当性について述べる。

〔超音波デバイス〕
○ソニック/フォノニック結晶に形成される欠陥モード音響導波路/龍谷大学/宮下豊勝

音を散乱する固体円柱を周期的に配置した2次元音響人工結晶に、効率の良い音の導波路を作ることができる。音を導きたい経路に沿って、一つ置きの円柱を取り除いてやる。これが欠陥モード導波路であるが、その優れた導波特性を実験結果により解説している。

〔超音波加工〕
○超音波振動援用研磨法によるマイクロ非球面金型の超精密研磨/神戸大学/鈴木浩文/メカノトランスフォーマ/矢野 健

本解説では、開発した4軸制御の超音波振動援用マイクロ非球面研磨装置・システム、直線振動モードと円振動モードによる微粒子超硬合金製金に対する単一加工痕の形状、非球面形状のガラスレンズ成形型の非球面研磨特性(形状精度,表面粗さ)について紹介する。

〔超音波基礎〕
○超音波照射による浮遊余剰汚泥の浮上濃縮に関する基礎研究/桐蔭横浜大学/竹内真一・川島徳道/エース電研/有間 智/セントラル電子制御/沢田雄太/産業技術総合研究所/内田武吉/武蔵工業大学/長岡 裕

水槽内の活性汚泥に超音波を照射して、定在波音場を形成することによって、音響キャビテーションを発生させた。その結果、活性汚泥が破壊されて生じたガスによる気泡が汚泥粒子に付着して水面に浮上することがわかった。従来の沈澱濃縮法では回収困難なキング汚泥等もこれによって回収可能になると期待している。

〔超音波計測〕
○広帯域性・集束性のプラノコンケーブ形超音波振動子の特性とその応用/日本大学/田井秀一・小林 力

先ず、プラノコンケーブ形振動子のパルス放射特性について、集束形PVDF振動子と比較してその特徴を述べる。次に、この振動子を用いた応用として、超音波探傷や診断装置のプローブの開発も行ってきているが、ここでは最近行った牛乳の乳脂肪分の測定やカオリンのような微粒子濃度測定法について述べる。

○群遅延を用いた薄層材料の減衰係数の評価/海上技術安全研究所/菅澤 忍

これまで薄層材料中の超音波の伝搬時間および伝搬速度を評価するために、群遅延時間の周波数依存性に着目する方法を開発してきた。だが音響的性質を評価にするには伝搬にともなう減衰係数の評価も重要である。そこで今回この方法を拡張して減衰係数の導出に応用した。導出方法および実際の材料に適用した結果について解説する。

〔非破壊検査〕
○2層式エキスパンションベローズの内面腐食検査方法の開発/出光エンジニアリング/四辻美年/非破壊検査/広田信明

2層式エキスパンションベローズの内面腐食を確認するため、設備の信頼性向上及び保全コストの低減の観点から、エキスパンションベローズを開放せずに、外面から検査できる手法を開発した。特徴は、渦流探傷試験法と超音波探傷試験法を併用し、両手法の長所を利用したものである。

〔医用超音波〕
○超音波駆動マイクロカプセルの挙動評価/同志社大学/吉元直樹・須藤 実・吉田憲司

マイクロカプセル崩壊時の音響特性を得る事を目的とし、高速度ビデオカメラと音響センサーを用いてカプセルの振動挙動と音響信号の同時観測を試みた。その結果、カプセルの挙動が変化すると、受波した音響信号の周波数スペクトルも変化することを確認した。


■製品紹介
○水系洗浄における排水削減の切り札「送風式蒸発器」/エー・エス・ケー/時田康之

■会議報告
○ISSS2007 ソノケミストリーおよびソノプロセスに関する国際シンポジウム/九州大学/榎本尚也

■研究室紹介
○秋田大学工学資源学部 電気電子工学科今野研究室/秋田大学/今野和彦
○患者さんに優しい骨折治療をめざして/九州大学/神宮司誠也

■News & Products

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