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改訂版 デシカント空調システム

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―低温排熱利用による省エネ空調と快適空間の創造―

“デシカント” とは除湿を意味します。日本の梅雨時から夏の間、空調が必要とされ、その主要な目的は除湿にあります。近年では、省エネルギーのために夏季空調温度を28℃にすることが推奨されていますが、除湿ができていなければ28℃での快適性は確保できません、すなわち、温度を下げるだけでなく湿度を適正に調整し、しかも省エネルギー的に実現することがこれからの空調の大きな課題となります、この二つの課題を同時に解決できるのが「デシカント空調」です。
このデシカント空調は、再利用しにくいとされていた低温排熱を利用し、適正な湿度を調整できる先端的な技術です。本書は、デシカント空調について技術面や市場動向を記すだけでなく、これから、この分野に取り組もうとする皆様に役立つよう、分かりやすい記述を心がけています。今回、2006年に発刊された初版の内容を見直し、事例の追加や技術的な進歩を反映して改訂しました。

著者:一般財団法人ヒートポンプ・蓄熱センター 低温排熱利用機器調査研究会
A5判 230頁

2013.7.31

目次
はじめに/ 低温排熱利用機器調査研究会 主査/秋澤 淳

推薦の辞/ 東京工業大学 特命教授/柏木孝夫

第1章 序章
1.1 日本の気候と空調
1.2 デシカント空調とは
1.2.1 従来の空調方式とその問題点
1.2.2 デシカント空調とデシカント除湿
1.2.3 デシカント空調方式の利点
1.3 デシカント空調の歴史
1.3.1 冷暖房の歴史
1.3.2 デシカント空調の歴史
1.4 本書のねらい

第2章 除湿と空調
2.1 空気と湿度
2.1.1 乾き空気と湿り空気
2.1.2 湿度の表現
2.1.3 顕熱、潜熱
2.1.4 空気線図
2.2 湿度と環境
2.2.1 各種施設の温湿度条件
2.2.2 室内温湿度と健康への影響
2.2.3 室内温湿度と快適性への影響
2.2.4 室内温湿度と結露および静電気への影響
2.3 除湿と空調
2.3.1 冷却式除湿
2.3.2 吸収式除湿
2.3.3 吸着式除湿
2.3.4 圧縮式除湿

第3章 デシカント空調技術
3.1 デシカント空調の仕組み
3.1.1 装置概要と原理
3.1.2 デシカントロータの種類
3.1.3 顕熱交換器の種類
3.1.4 気化冷却器の種類
3.2 デシカント空調の性能
3.2.1 プロセス内空気状態変化
3.2.2 性能指標
3.3 性能向上方法とその効果
3.3.1 デシカントロータの設計、運用方法による除湿性能向上効果
3.3.2 顕熱交換器ロータの設計、運用方法による能力向上効果
3.3.3 直接気化冷却器による能力向上効果
3.4 流路・システム構成による性能向上効果
3.4.1 除湿操作の多段化
3.4.2 全熱交換器との組合せ
3.4.3 システムの合理化: ヒートポンプとの組合せ~顕熱潜熱の分離処理~
3.4.4 吸着熱の積極的な除去

第4章 デシカント空調の事例
4.1 デシカント空調のメリット
4.2 様々な用途での導入例
4.2.1 食品スーパー
4.2.2 病院
4.2.3 教育施設
4.2.4 映画館
4.2.5 温水プール
4.2.6 薬品工場
4.2.7 食品工場
4.2.8 キュポラ
4.2.9 老健施設
4.2.10 その他

第5章 デシカント空調の設計
5.1 デシカント空調システムの概要
5.2 設計の条件
5.3 設計手順
5.3.1 デシカント空調機の簡易設計法
5.3.2 デシカント空調システムの設計法
5.3.3 計算方法
5.4 飲食店客席に導入された外気処理空調システムの設計例
5.5 エネルギー効率についての従来方式との比較
5.6 エネルギー効率の感度分析
5.6.1 概要および方法
5.6.2 除湿ロータ部のエネルギー効率に及ぼす種々のパラメータの影響
5.6.3 最大予冷温度に及ぼす外気温湿度とロータ直径の影響
5.6.4 最小ロータ直径に及ぼす外気温湿度と脱着側空気流量比の影響
5.7  デシカント除湿機と間接気化冷却器を組み合わせた除湿冷房システムの設計例
5.7.1 間接気化冷却器の簡易設計法
5.7.2 システム設計法

第6章 デシカント空調の市場と展望
6.1 国内の市場動向
6.1.1 製品の概要
6.1.2 導入実績
6.2 国内の推定市場規模
6.3 海外の導入状況
6.3.1 米国
6.3.2 ヨーロッパ

第7章 今後の展望
7.1 技術的展開
7.1.1 システム開発
7.1.2 吸着材の開発
7.2 低温排熱の有効利用
7.2.1 熱源
7.2.2 プロセス内での効率的な熱利用
7.2.3 温度レベルを考慮した成績係数
7.3 機能化と応用範囲の拡大
7.4 国による支援策
7.4.1 補助金
7.4.2 税制上の優遇措置
7.4.3 主な関係機関の連絡先・問い合わせ先
7.5 まとめ

索引

あとがき
付録1 空気線図
付録2 負荷原単位(業務用・産業用)データ

推薦の辞

排熱利用は古くて新しいテーマである。ヒートカスケーディング(熱の多段階利用)を提唱して以来、既に四半世紀が経過した。具体的に工場間の熱融通をはじめ、最近では排熱の面的利用も国家的な検討課題として考えられている。排熱利用の社会的な意義が大きいことは間違いないが、経済性など解決すべき点も残されている。大事なことは適材適所に熱エネルギーを無駄なく使い、排熱回収や利用を合理的に設計することに変わりはない。
本書は、この初版にて取り上げた「デシカント空調システム」の最近の技術的進歩を加えた改訂版である。省エネルギーの観点からみたデシカント空調の役割は、低温排熱による除湿機能の駆動である。低温の排熱は使い途があまりなかったが、本技術によって熱力学的には価値の低い排熱から除湿や空調という新たな価値を引き出すことができるのである。また一方、太陽熱やバイオマスなどの再生可能エネルギー起源の熱を利用することもできる。すなわち「熱駆動」であるがゆえに、多様な熱源を受け入れて有用なエネルギーを提供する技術と位置づけられる。
3.11東日本大震災においてエネルギーシステムの脆弱性に直面し、現在でも電力消費を抑えることが要請されている中、排熱利用・再生可能エネルギーの両面から空調用電力負荷削減に貢献できるデシカント空調システムは、特に湿度の高い日本にはぴたりと適合する技術である。改訂された本書の内容は、デシカント空調技術の省エネルギー性、快適性への貢献とともに排熱・再生可能エネルギー利用への展開を紹介したものであり、まさに時宜を得たものと考える。本書が、読者諸氏のデシカント空調への理解を助け、一層の普及展開につながることを期待する。(東京工業大学 特命教授 柏木孝夫)

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