/日本工業出版(株)/

■特集:最新の洗浄・汚染制御技術
○半導体クリーンルームのナノ粒子とウェーハへの付着挙動
/(株)東芝/玉置真希子・上村絵理
半導体クリーンルーム気中の100 nm以下のナノ粒子を測定し付着挙動を評価した。場所によりナノ粒子が検出され、粒子径が小さいほどウェーハへの付着速度が増加する傾向が観測された。イオナイザーからナノ粒子が発生する可能性が示唆された。

○スピントロニクス時代の到来/瀬戸技研工業(株)/長谷川新一
スピントロニクス時代の到来を告げる夢のデバイスMRAMとその洗浄技術についての当社の取り組みについて述べる。

○精密洗浄プロセス構築の要点
/(社)日本産業洗浄協議会/平塚豊
新機能、高性能の製品に用いられる部品の加工・処理では、表面汚染が歩留まりに影響すため精密洗浄が行われている。近年清浄度の要求が高度化する一方被洗浄物が繊細化してきており、損傷を与えずに要求を満たす工程を構築することが課題になっている。二つの事例を参考に解決のための考え方を述べる。

○機能水洗浄技術/栗田工業(株)/床嶋裕人
半導体やFPD製造工程で使用されている機能水について、種々の溶存ガスと効果、用途などについて、データとともに概説する。また新規洗浄技術についても簡単に述べる。

○リチウムイオン電池における汚染制御
/日本インテグリス(株)/増田義一
リチウムイオン電池の寿命・品質・安全性の向上を阻害する要因として知られている、水分・金属・粒子など汚染物の発生経路と、汚染防止のための具体的な手法をコンタミネーションコントロールの観点から説明する。

■解説
○タスク&アンビエントクリーン空調システム
/清水建設(株)/長谷部弥/TAC研究所/鈴木良延
タスク&アンビエントクリーン空調システムにおいて、生産装置から発生する高温排熱を効率的に処理できるシステム(幕方式)を開発した。本稿では、概要、温度分布特性、清浄度特性に関する実験データ及び省エネ性について紹介する。

○ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)実用化に向けた
異業種コラボによる「スマート化」への取り組み
/戸田建設(株)/森一紘
当社は2020年までに「ZEB実用化」を掲げており、経済産業省が目標としている「2030年までの新築建物をZEB化する」を前倒しで達成したいと考えている。ZEBの構成要素としてデザイン、エネルギー、マネージャー、イノベーションとあるが、当社はそこに異業種との技術コラボレーションや従来取り組んでいなかったエネルギーハーベスティングなどの技術を取り込んで達成することを計画した。

○放射性物質の基準値ー食品について
/厚生労働省/岩岡和輝・鈴木貴士
食品中の放射性物質について、厚生労働省では原発事故発生直後に定めた暫定規制値に代え、より一層の安全・安心を確保するため、平成24年4月に現行の基準値を施行した。本稿では、現行の食品中の放射性物質の基準値について紹介する。

○香りの抗菌活性の評価
/木更津工業高等専門学校/上村繁樹・大久保努・吉井文子
本稿では、化学的な香り分子に着目し、その組み合わせを変えて、香りの抗菌活性の測定を試みた。抗菌活性の測定方法として、寒天気体法を採用し、数種の香り分子の組み合わせによる抗菌活性の向上について得られた知見を紹介する。

○放射線による体内・体外被曝及び食の安全性
/(独)放射線医学総合研究所/田上恵子
食品中の放射性核種による内部被ばくを低減させるために基準値が設けられた現在と、福島第一原発事故以前から日常的に我々が摂取していた放射性核種の量および線量とを比較しながら、食品中の放射性セシウム濃度の変化について報告する。

○高温発熱装置を有するクリーンルームを対象とした
LESによる気流性状評価/鹿島建設(株)/挟間貴雅・他
本稿では、高温発熱源機器を有するクリーンルームを対象
にLarge-eddy simulation(LES)を適用し、実験および低Rek-ε型レイノルズ平均モデルによる計算結果との比較を通して、浮力の影響が大きい流れ場においてのLESの予測評価精度の優位性を解説する。

■連載
○わかりやすく学べる　
クリーンルームの基礎と汚染対策　第8回
ケミカル汚染物質(その2)/新日本空調(株)/水谷旬
○有機EL照明の最新動向1
特長と課題、アプリケーションと市場、他の照明との競争
/(株)分析工房/服部寿

■製品紹介
○微粒子可視化システムの新型モデル/新日本空調(株)/岡見祐志
○建築・土木分野で幅広く耐震補強、防災強化で
人命と構造物を守る/(株)エービーシー商会/徳山妥

■製品ガイド
○パーティクルカウンター