/日本工業出版(株)/

■解説
〔展望・解説〕
○250,000kL LNG地下タンク建設に向けた取り組み
/東京ガス(株)/平賀宙・石ヶ谷幸曉
当社扇島工場では、貯蔵能力が世界最大となる25万kLのLNG地下タンクを1基建設中である。本稿では地下タンク建設にあたり、高品質かつ低コストへ向けた取り組みについて紹介する。

○最新のガスタービン技術開発の動向/三菱重工業(株)/羽田哲
ガスタービンコンバインドサイクル発電は、最もクリーンで経済的な火力発電設備として、長期的な市場拡大が予想されている。本稿では、世界初の1,600℃級J形ガスタービンであるM501J形の特徴と、実機検証試験の結果について紹介する。

○微生物の環境調和型利用/中外テクノス(株)/浅野貴博・川北護一
本稿では、環境微生物、特に硫黄酸化細菌と硫酸還元菌の環境調和型の有効利用について、いくつかの事例の紹介を元に解説する。
　
○13kL車の開発と今後のタンク車両の可能性/(株)日輪/金原慎一郎
液体輸送においてタンクローリー、タンクコンテナ、各々に利点と欠点がある。日輪グループは双方の利点を生かした13kL車を開発し、環境対策で重量増となった車輌の軽量化を図り、積載量増加を実現した。

〔設計〕
○プラントにおける振動と騒音の基礎知識
/千代田アドバンスト・ソリューションズ(株)/井土久雄
プラントでは、振動と騒音の特徴を把握した上で、適切な対応が求められる。本稿では、プラントの振動・騒音に対して、基本事項、留意点、および計測・管理について述べる。

〔施工〕
○京極水力発電所の建設工事について/北海道電力(株)/金井俊介
本稿では、昼間のピーク供給力としての役割と揚水による電力の貯蔵機能および系統の周波数調整機能を有する可変速揚水発電の概要を通じて、現在建設中である京極発電所の建設工事について紹介する。

〔運転・管理〕
○火力発電所高温配管の変位測定方法
/中部電力(株)/渡邉泰孝・南原健一・小林大輔
これまで実機への適用事例がないモアレ縞を利用する微小変位測定法について、火力発電所蒸気配管に適用し、運転状態が変化する際の配管変位を実測した結果、0.1mm程度まで把握でき、十分な精度で測定可能であることを確認した。

○地下式タンクでの重質LNG受入れについて
/知多エル・エヌ・ジー(株)/山本直紀
当社では、地下式LNGタンクにおける重質LNGの受入れ方法を確立するため、現状の問題点を洗い出すとともに、その解決策としてシミュレーションを実施した。本稿ではその概要とポイントについて紹介する。

○光ファイバAEを用いたCUI検査技術の開発
/住友化学(株)生産技術センター/末次秀彦・多田豊和・戸田勝彦
/(株)レーザック/町島祐一
光ファイバAE法を用いたCUI検出技術の開発に取り組んでいる。光ファイバAE法を実機に適用するための実験・検討結果と実機に適用した結果について報告する。

〔法規・規格〕
○JPI-8S-1-2012「石油学会　配管維持規格」について
/JX日鉱日石エネルギー(株)/村瀬徹
初版発行から10年を経たJPI-8S-1について、初版からの改訂履歴、主な改訂内容、および本規格の維持管理のため石油学会で行っている取組内容について紹介する。

○石油学会規格「劣化損傷の評価と対応」の解説/出光興産(株)/大ヶ生靖
本稿では、石油学会設備維持規格のひとつであり、石油精製設備の維持管理の根幹となるJPI-8R-12「劣化損傷の評価と対応」を解説する。

○石油学会維持規格8R-11「防食管理」の解説
/JX日鉱日石エネルギー(株)/岡崎均
本稿では、石油学会維持規格の一つであるJPI-8R-11「防食管理」について、その構成と活用方法を、ユーザー利用の観点から解説する。

■連載
○世界のLNG輸入国と輸出国　第8回
　LNG輸入国:米国/慶應義塾大学/吉武惇二
米国は以前はLNGの輸入が増加する見通しだったが、現在ではシェールガス資源の出現により、LNG輸出を計画する段階にまで到達している。このような技術開発を早期に可能にしたのは、高度に発達したパイプライン網の存在がある。

■製品技術情報
○制御器一体型高速回転汎用インラインポンプ/(株)荏原製作所/黒岩聡
一般の給水用、空調用等に使われる小型インラインポンプを大幅に省エネ化した製品を発売した。ポンプ部、モータ部の高効率化に加え回転数を自在に変えられるポンプコントローラを搭載し50%以上の省エネを実現した。

○マグネット・シールレス・バルブ
/イマテック(株)/柄崎英夫/(株)東和製作所/菅谷豪洋
新考案強力磁気回路を応用することにより、1MPa超の締切圧力を可能にした外部リークゼロバルブ。