■特集:もっと知りたい!減築リフォーム
○環境に優しい住まいを求めて/国土交通省住宅局住宅生産課
平成18年に制定された住生活基本法及び住生活基本計画(全国計画)に基づき、「いいものを作って、きちんと手入れして、長く大切に使う」というストック重視の社会 への転換を図り、成熟社会にふさわしい豊かな住生活に向けた住宅リフォームに係る国の取組について紹介する。
○減築リフォームのメリット/三井のリフォーム住生活研究所/西田恭子
最近のリフォーム事情で注目すべき「減築」を、暮らしに焦点をあてて分析。減築への意識調査と事例から、減築の現状とメリットがあきらかになる。そして見えてくるのは少子高齢化のコンパクトな暮らしの解答例だ。ライフステージに合わせた、住まいを引き算することの象徴として減築がある。
○UR都市機構の「減築再生デザイン」への取り組み/都市再生機構 都市住宅技術研究所/石倉健彦
UR賃貸住宅のストック再生・再編方針が打ち出され、多様な手法による団地再生を行うという流れが形成される中で、UR都市機構では住棟全体を改修する次世代型技術開発「ルネッサンス計画」を推進し、その中で「減築デザイン」も実施することとしている。
○旧東独ライネフェルデ市 団地再生まちづくりに学ぶ/渋谷昭設計工房/澁谷 昭
21世紀は建築再生の時代である。人口減少社会に向かってスクラップアンドビルドではなく、膨張主義と決別し「人間・自然・共同住宅の望ましい関係」をいかにデザインするかにある。ドイツ流「壊さずに使う」減築デザイン手法を紹介し、わが国への提言をした。
○「減築リフォーム」によるエネルギー消費量の変化について/日本女子大学/飯尾昭彦・桑原真紀子
住宅のエネルギー消費量調査結果例と、減築リフォームした住宅のエネルギー消費量の変化につき、空気調和衛生工学会生活スケジュールとSMASHを使用し、熱負荷量の変化を中心に試算した。その結果、建物性能や世帯属性の違いによる熱負荷の削減量を示した。
○三井のリフォーム「事例検証」/三井のリフォーム住生活研究所/西田恭子
三井のリフォームで、「減築」というテーマでリフォームした事例を紹介する。2階を1階に減築したリフォーム事例はリフォームコンクールの最高賞である「国土交通大臣賞」を受賞している。各種の減築事例から見えてきたことは、「住まいを減築=少子高齢化のコンパクトな暮らし」だ。
○減築リフォーム 事例紹介/ミサワホームイング
2階の面積を減築し、大胆な吹き抜けとゆったり居室を配したプランにリフォーム。5mの天上高と高窓効果で、住宅が密集する場所でも、明るく開放感いっぱいのLDKが実現。床段差をなくし床暖房も設置するなど、体にやさしく安心なお住まいに生まれ変わりました。
○2棟の建売住宅のスキマを開拓する/大藪義章建築計画所/大藪義章
日本のどこにでもある建売住宅群の中の隣り合わせた2棟の小規模住宅。この2棟を2棟間のスキマを含めて合築(統合・合体)した。この建築が社会の新たな需要に対する住宅ストックとして、小規模建売住宅の未来を明るく切り開くことを期待する。中身は……
○集合住宅の全電化リニューアル/東京電力/織間亜希
東京電力では、地球環境負荷の軽減・住環境の向上・建物の安全性向上をコンセプトとした集合住宅の全電化リニューアル手法を提案してきた。本稿では、東京電力が廃止住宅を全電化リニューアルし賃貸マンションとして活用した事例について、その手法を紹介する。
○マンションの省エネに向けた電気設備のリニューアル/マンション管理センター/小迫政幸
家庭における省エネ対策として、エネルギー消費効率が高い「IHクッキングヒーター」や「エコキュート」などの設備機器に円滑に取り替えるためには、取替えに伴う専有部分、専用使用部分等の修繕工事に関して、管理組合の承認手続きを定めた細則の制定が望まれる。
○社会変化と共に進化する住宅用分電盤/松下電工電路システム/進 広和
近年の電気を取り巻く環境変化に伴い住宅用分電盤も大きな進化を遂げている。電力を測定し、楽しい省エネ活動を支援する分電盤、電気の使い過ぎをお知らせしてくれ快適なオール電化生活を支援する分電盤など最先端の住宅用分電盤を紹介する。
■Product Navi
○はじめる人のIH/東芝ホームアプライアンス
■Topics
○健康維持増進住宅に貢献する松下グループの商品システム/松下電工/西川弘記
住宅で健康を考えると、空気・光・音、建材、微生物や細菌、外部環境、住む人のライフスタイルなど様々な環境要因があります。それらに対しての松下グループの提案をご紹介いたします。
■連載
○住宅の経済と文化69
犬は最高の友だち/加納義種
ミスでペットの犬を死なせた。しかしいないと日々がどこか物足りなくて、また飼った。犬は手のかかる動物だが、手をかけるほどよい犬になり、よい友だちになってくれる。その上それが私の義務か責任かのように感じられて、内容のある日々が返ってきた。
○死ぬために、如何に生きるか 22
老いの徒然/川上正夫
「逝く者、刻に疎くなる」と言われますが、遺族の心境としては複雑なものが、胸中を巡り心痛の思惑が生じます。老いと共に引き潮の如くの[死]、それは自然の理なのです。しかし、老いも他面では、歳毎の未知の歳嵩(としかさ)を体験する、[初々しき体験]と心得ると心根も変わる。60歳代、70歳代、80歳代、90歳代の初体験の探訪だ!
○対談シリーズ 4
理想の住まいを夢物語ではなく、実現していきたい。/藤原千秋/馬渕裕嘉志
対談シリーズの四人目は、オールアバウトの人気サイト「住まいを考える」ガイド役として活躍中の藤原千秋さん。子育ての観点から、主婦代表の立場でオール電化への疑問も出ますが、家庭文化の伝承と言う意味を含めて、家庭と社会に求められるモノを語り合います。
○子育て真っ最中!団塊jrの住まい考 27
最新の技術・本当の言葉/藤原千秋
幼い娘に手を握られ、励まされないと耐えられないほど飛行機に乗るのが怖い筆者。その根底にある10歳の夏に起こったあの飛行機事故と、万博の記憶が子育ての日々、かの日には思いつきもしないほど進化したテクノロジーに支えられたこの毎日に滲む。今ここに生きているという意味と、人前で言葉を発するという意味を、飛行機への恐怖心から問い直してみた。
○行きたい!触れたい!感じたい! ベトナムの人と暮らし
第54回 ホイアンの歩道で見かける土産物/昭和女子大学国際文化研究所/内海佐和子
ベトナム有数の世界的観光地になったホイアンに千載一遇のビジネスチャンス到来。人々はあくなき商売っ気を発揮し、店舗のない人は歩道を土産物店にして営業開始。そこには「ホイアンならでは」が満載。そこで、ホイアンの歩道で見られる土産物をご紹介。
■Abstracts